ひどい首こりを一瞬で治す方法はある?首周りを早く楽にするために重要なポイント

「いつも首が凝ってつらい・・・」

首周りの痛みや重だるさを伴うのが「首こり」です。スマホの普及によって、首こりに悩む方は増加傾向にあるといわれています。

首こりが重症化すると、日常生活に影響を及ぼしかねません。仕事のパフォーマンスや成果が落ちてしまうおそれも。

したがって、「首こりを一瞬で治す方法が知りたい」と思う方も多いはずです。

そこで当記事では、首こりを早く改善する方法について詳しく解説します。最後まで読み進めることで、首こりを和らげる方法が分かり、ご自身で実践できるでしょう。ぜひ参考にしてください。

【事実】首こりを一瞬で改善するのは難しい

首こりに悩む女性の画像

首こりとは、首に疲労や負荷が蓄積し、首の筋肉が緊張し凝り固まることで、不調を生む症状を指します。「痛みや重だるさ」をはじめ、「肩こりや頭痛」「めまい・目の疲れ」など、首のこりからくる症状はさまざまです。

そして、首こりを一瞬で改善する(治す)のは難しいと言わざるを得ません。

そもそも、筋肉の凝りは一瞬で改善するような症状ではないからです。筋肉が凝り続けた期間が長いほど、改善するまでに時間がかかるとお考えください。

首こりが一瞬だけ楽になる方法はあるものの、その楽な状態が保たれることは少なく、すぐ元に戻ってしまう可能性がほとんどです。

もちろん、首こりを一瞬楽にするのも重要ですが、より根本的に改善できたほうが有意義ではないでしょうか。

参考記事:つらい首こりの原因と解消法!おすすめストレッチを専門家が解説!

首こりを早く緩和するためにはまず姿勢矯正が重要!

首こりを一瞬で改善するのは難しいですが、できるだけ早く改善する方法はあります。

首こりを早期改善するには、まず首への負担を減らすことが重要です。そこで、普段の姿勢を見直してみてください。

普段の生活の中で、背中が丸まった「猫背」になっていたり、首が前に出過ぎた「ストレートネック」になったりしていないでしょうか。こういった悪い姿勢は首への負担を増やし、首こりが発症するきっかけになります。

そして姿勢を矯正すると、首への負担を減らすことが可能です。

とはいえ、姿勢維持に必要な筋肉が凝り固まっていては良い姿勢を保つことはできません。そこで、姿勢を矯正するために有効なストレッチを紹介します。

1つ目は「大胸筋ストレッチ」です。

大胸筋ストレッチ
STEP1足を前方に出し、片方の腕を壁に当てます
STEP2体重を前方の足に乗せましょう
STEP3元の姿勢に戻ります
STEP4胸の前面が伸びた状態を保持しましょう

このストレッチは、「前にある物を押す」「肩甲骨(けんこうこつ)を安定させる」といった働きをもつ「大胸筋(だいきょうきん)」を柔らかくする効果があります。

2つ目は「タオルポール(胸椎伸展運動)」です。

タオルポール(胸椎伸展運動)
STEP1丸めたタオルを準備します
STEP2肩甲骨の下に当てながら仰向けになります
STEP3可能な限り万歳をしましょう
STEP4ゆっくり下ろします
※腰を反らさないように注意しましょう

上記のストレッチによって、胸の高さの背骨に該当する「胸椎(きょうつい)」の可動域が広がります。

こちらで紹介した2つのストレッチを続け、猫背やストレートネックが解消されれば、より早く、根本的な首こり改善につながるでしょう。

参考記事:【簡単】姿勢を良くする方法4選!猫背や反り腰を改善して正しい姿勢を保つには

参考記事:猫背を治す方法とは?姿勢改善にオススメのストレッチ・筋トレを詳しく紹介!

参考記事:ストレートネック(スマホ首)の治し方〜寝ながら簡単ストレッチとともに解説〜

肩こり改善にも効果が期待できる

もちろん、姿勢を矯正することのメリットは、首こり解消だけにとどまりません。肩こりの改善も期待できます。

また、首と肩の筋肉は近い部位に付いており、首こりと肩こりが併発しているケースも多いです。つまり、姿勢を矯正することで首こりと肩こりの両方を改善できる可能性があります

首こりとあわせて、肩こりが改善しないという方は、ご自身の姿勢が崩れていないかチェックしてみましょう。

参考記事:肩こりを一瞬で治す方法とは?ストレッチやマッサージで辛い肩こりを解消する方法!

参考記事:肩こりの重症度レベルをチェックしたい!ひどい肩こりに効くセルフケア方法も紹介

姿勢矯正とあわせて首こり改善に有効な方法

ではここから、姿勢矯正と併せて首こり改善に有効な方法を紹介します。すぐに実践できる方法がほとんどです。

首こりに悩んでいる方は、ぜひ取り入れてみてください。

首周りのストレッチ

まず、首周りのストレッチが効果的です。

ストレッチによって首周りの血流が良くなり、筋肉が緩みます。そして酸素が首周りに十分に行き届くことで、痛みや重だるさが緩和されるでしょう。

では、すぐに実践できるおすすめストレッチを紹介します。

1つ目は「僧帽筋上部線維ストレッチ」です。

僧帽筋上部線維ストレッチ
STEP1片手を後方に回します
STEP2もう一方の手で肩を抑えます
STEP3首を斜め前方に倒しましょう
STEP4
元の姿勢に戻ります
※肩の上が伸びるのを感じながら実施しましょう

 

こちらのストレッチを行うことで、肩をすくめる・肩甲骨の動きを良くするために作用する「僧帽筋上部線維(そうぼうきんじょうぶせんい)」が柔らかくなります。

2つ目は「頸部伸展筋ストレッチ」です。  

頸部伸展筋ストレッチ

STEP1:両手を頭の後ろで組みます
STEP2:首を前方に傾け、数秒間保持しましょう
STEP3:元の姿勢に戻ります
STEP4:首の後面が伸びるのを感じながら実施してみてください

※ふくらはぎの内側が伸びるのを感じましょう

上記のストレッチは、首を後ろに反らす・首を安定させる際に作用する「頸部伸展筋群(けいぶしんてんきんぐん)」を柔らかくする効果があります。

 

ストレッチは、継続することでより効果が大きくなります。とくに、毎日パソコンを使って仕事される方は首こりを発症しやすいので、ぜひストレッチを続けていきましょう。

首がこっている部位へのセルフマッサージ

首が凝っている箇所を、ご自身でセルフマッサージするのも有効です。優しく揉んだり押したりすることで、「血流が良くなる」「リラックスできる」などの効果があります。

マッサージを行う部位の決め方ですが、1つは「気になる部位を見つける」という方法があります。もう1つは「ツボを狙う」という方法です。

ツボを狙うのは効果的ですが、やや難易度が高いといえます。まずは、首筋あたりで痛い部位引っ掛かりを感じる部位触って筋肉が固い部位をご自身で探してみてください。

そしてセルフマッサージを行う際は、決して強い力で押したり揉んだりしないようにしましょう。ゆっくりとソフトな力でマッサージするとともに、「押したまま一定時間止めてみる」「皮膚を伸ばすように揉む」など変化をつけながら行ってみてください。

参考記事:【辛い】首こりに効果のあるツボはどこ?肩コリや目の疲れにも効くツボを紹介

湿布を貼る

首に湿布を貼る女性の画像

首の痛みや重だるさがやや強い場合は、湿布を貼るのも効果的です。湿布の鎮痛作用により、首のこりが緩和されやすくなります。

その際、「温湿布と冷湿布のどちらを使えばよいか」を悩みがちですが、鎮痛作用自体はほとんど変わりません。好みのほうを使用してみてください。

ただし、湿布は「薬」の1つです。誤った使い方をすれば逆効果になってしまいかねません。使用前に注意事項を確認することが大切です

首こり解消グッズを用いてみる

「寝ながら首をほぐせる枕」や「首に掛ける形のマッサージ機器」「貼るお灸」など、首こり解消グッズを使用してみるのも良いでしょう。デザインや価格はさまざまなので、比較したうえで購入を検討してみてください。

ただ、人によって向き・不向きがあります。たとえ良い口コミが多いとしても、本当に効くかどうかは実際使用してみなければ分かりません。

一概には言えませんが、姿勢矯正やストレッチのほうがより確実に効果が出やすいです。したがって、あくまで補助として首こり解消グッズを使用してみましょう。

首のこりが改善しない場合は病院で診てもらおう

ここまで紹介してきたような、筋肉の凝りから生じる首こりであれば、セルフケアを続けることで比較的早く改善できるでしょう。

ただし、思うように改善しなかったり、我慢できないほど痛みが強かったり、しびれ・吐き気などの症状が現れたりしている場合は注意を要します。

首の骨の変形」や「内臓の重篤な病気」から首こりが発生している可能性も考えられるからです。

もし不安な場合は、すぐに病院を受診して精密な検査を受けましょう。決して痛みをそのまま放置しないように心がけてください。

ょう。

まとめ

首こりは厄介な症状の1つです。放置したまま自然に改善するケースはほとんどありません。

そして、首こりを一瞬で改善するのは大変難しいでしょう。とはいえ、できるだけ早期に、より根本的に痛みや重だるさを解決することは可能です。 

まずは、ご自身の姿勢をチェックしてみてください。もし姿勢が崩れていたら、放置せず矯正することをおすすめします。

そして、ストレッチやセルフマッサージを続けながら、湿布や首こり解消グッズを用いてみましょう。

首こりが改善すれば、首周りはもちろん気持ちもスッキリし、今より仕事やプライベートが充実するのではないでしょうか。

それでは当記事が、あなたの悩み解決に少しでも役立つことを願います。

【参考文献】
1)Takayoshi Matsui, Kazuhiro Hara, Takamasa Kayama, Makoto Iwata, Nobuyuki Shitara, Shuntaro Hojo, Yuzo Endo, Hideoki Fukuoka, Noriko Yoshimura & Hiroshi Kawaguchi:Cervical muscle diseases are associated with indefinite and various symptoms in the whole body

2)Rebecca Kim 1 , Colin Wiest 1 , Kelly Clark 1 , Chad Cook 2 , Maggie Horn 3:Identifying risk factors for first-episode neck pain: A systematic review