ふくらはぎが突然痛くなった経験はありませんか?立ち仕事のあとや、朝起きたときに片足だけがズキズキする、歩くたびにピリッとした痛みが走る――そんな症状に心当たりがある方も多いでしょう。
本記事では、ふくらはぎの痛みを「出るタイミング」や「痛む部位」ごとにわかりやすく整理し、それぞれに適した原因の見分け方と、いますぐ自宅でできるセルフケア方法を紹介します。病院に行くべきか悩んでいる方も必見の内容です。ぜひお付き合いくださいませ。
参考記事:【片足だけふくらはぎが痛い】考えられる5つの原因と今すぐできる対処法
参考記事:ふくらはぎがパンパンに張って痛い!痛みが出る6つの原因と対処方法を紹介
ふくらはぎが痛くなる主なパターン

ふくらはぎの痛みは、「いつ、どんなときに、どんなふうに」痛むかによって原因が異なります。特に、突然ズキッとした痛みが出るタイプと、慢性的に重だるい違和感が続くタイプでは、対処法もまったく異なります。まずは、自分の痛みがどのパターンに当てはまるのかを確認することが大切です。
突然の痛み vs 慢性的な痛み
朝起きたときに片足がズキッと痛んだ、立ち上がった瞬間につったような感覚があった。こうした突然の痛みは、多くの場合、筋肉のけいれんや血流障害が関係しています。こむら返りや肉離れなど、筋肉が急激に収縮または損傷を受けることで、瞬間的に強い痛みが走ります。
一方で、数日~数週間にわたって慢性的に重だるい痛みが続くケースは、下肢静脈瘤や筋肉疲労の蓄積が関係していることが多いです。立ち仕事や長時間の歩行によって血流が滞り、ふくらはぎに「重だるさ」や「張り感」が出やすくなります。
痛みの出方が急か、徐々にか。それだけでも原因の見当をつける重要なヒントになります。
痛みが出る場面にも注目
ふくらはぎの痛みが「どんな動作のときに強くなるか」も、原因を探るうえで欠かせません。
- 歩くと痛い:ふくらはぎの筋肉を使うタイミングで痛みが出る場合、筋肉疲労や腱のトラブルが考えられます。特に外側や下部の痛みであれば、靴や歩き方による負担も影響しているかもしれません。
- 朝起きたときに痛む:夜間の血流低下や筋緊張が関係していることがあります。寝ている間に足が冷えたり、水分不足になったりすることで、起床時にこむら返りや強張りが生じるのです。
- 安静時でもズキズキする:座っているだけでも痛い、何もしていないのにズキズキとする——こうした症状は、血流障害や神経の圧迫による可能性があります。深部静脈血栓症など、早期対応が必要な疾患も疑われます。
「痛む動作」は、身体からのメッセージです。再現性があるか、特定の場面で強まるかを確認してみてください。
痛みの性質を見極める
最後に、「どんな痛みか?」を言語化することも重要です。医師に相談する際にも、痛みの種類を明確に伝えると診断がスムーズになります。
- ズキズキする痛み:炎症性の可能性があります。筋肉の損傷や深部の血流障害などが原因に。
- だるい・重たい感じ:静脈のうっ滞や、長時間立ちっぱなしの筋疲労に多く見られます。
- つる・痙攣するような痛み:ミネラル不足や水分不足、冷え、筋肉疲労が原因のことが多いです。
- ピリピリ・ビリビリとした神経痛:坐骨神経痛や神経の圧迫を疑う必要があります。
こうした「質の違い」によって、血管・筋肉・神経と、どの組織に問題があるかを大まかに判別できます。
部位別で見るふくらはぎの痛みの原因
ふくらはぎの「どの部分が痛むか」によって、疑われる原因は大きく異なります。外側、内側、下部(アキレス腱寄り)、そして片足だけに痛みが集中する場合、それぞれに特有の筋肉や神経、血管が関与しているため、部位別のチェックは非常に重要です。ここでは、主な4つの部位に分けて詳しく解説します。
ふくらはぎの外側が痛い場合
外側の痛みでまず考えられるのは、腓骨筋群(ひこつきんぐん)の過緊張や炎症です。特に「長腓骨筋」や「短腓骨筋」は足首の安定に深く関わっており、歩き方のクセや合わない靴を履いていると、知らないうちに負担が集中します。
長時間歩いたあとや、ランニング後に外側が張って痛む場合、腓骨筋のオーバーユース(使いすぎ)が疑われます。また、外くるぶし付近まで痛みが広がるときは、腓骨神経の圧迫が原因になっている可能性もあります。
主な原因:
- 歩行時の体重の偏り
- 靴底のすり減りによる姿勢の乱れ
- 外反母趾や足底アーチの崩れ
ふくらはぎの内側が痛い場合
内側の痛みは、ふくらはぎの中でも「内側頭(ないそくとう)」と呼ばれる筋肉が原因であることが多く、これは腓腹筋の内側部にあたります。特に階段の上り下りや、片足でのバランス運動をした後などに張りや痛みが出やすい部位です。

また、内側には筋膜の癒着が起こりやすい傾向があり、長時間の座り姿勢や冷えによって柔軟性が失われると筋膜性疼痛症候群(MPS)のような慢性的な痛みに発展することもあります。
主な原因:
- 筋肉の使いすぎや硬さ
- 血行不良や冷え
- 筋膜の癒着や拘縮
ふくらはぎの下(アキレス腱寄り)が痛い場合
ふくらはぎの下部、特にアキレス腱に近い位置が痛む場合、筋肉と腱のつなぎ目(移行部)で炎症が起きていることが考えられます。ここはヒラメ筋とアキレス腱が連結する重要な部位で、歩行やジャンプなど繰り返しの負荷によりトラブルが起こりやすいのです。
症状が進行すると、「筋膜炎」や「アキレス腱周囲炎」と呼ばれる状態になり、歩くたびにピリッとした痛みが走るようになります。特に階段の上り下りや、つま先立ちの動作で痛みが出る場合は注意が必要です。
主な原因:
- 筋膜の滑走性の低下
- アキレス腱への過負荷
- 足首の柔軟性低下
片足だけが痛むケース
ふくらはぎの痛みが片足だけに集中している場合は、全身的な原因よりも局所的な血流障害や神経の問題が疑われます。たとえば、長時間のフライト後やデスクワークのあとに片足だけが腫れて痛む場合は、深部静脈血栓症(DVT)のリスクがあります。
また、坐骨神経痛のように腰部から神経が圧迫されていると、片側のふくらはぎから足先にかけてピリピリとした神経痛やしびれが現れることがあります。
主な原因:
- 血栓による静脈閉塞
- 坐骨神経の圧迫(椎間板ヘルニアなど)
- 急な運動や外傷による筋損傷
原因別に見るふくらはぎの主な疾患と症状
ふくらはぎの痛みには、「筋肉のトラブル」だけでなく、「血流の異常」や「神経の圧迫」など、放置すると深刻化する病気が隠れていることもあります。ここでは、原因ごとに代表的な疾患や症状を紹介し、見分け方のポイントも合わせて解説します。早期に正しく判断することで、重症化を防ぎましょう。
肉離れや筋肉疲労
ふくらはぎの筋肉を急激に伸ばしたり、負荷をかけたりした際に起こるのが肉離れです。特に運動中に「ブチッ」とした感覚や激痛を伴った場合、その可能性が高くなります。
一方で、軽度の筋肉疲労でも痛みや重だるさが出ることがあります。立ち仕事や長時間の歩行のあとに、ふくらはぎがパンパンに張るような痛みが続く場合は、筋肉の疲労蓄積が原因です。
見分け方のポイント:
- 肉離れ:痛みの発生が瞬間的で、腫れ・内出血を伴うことも
- 筋肉疲労:時間をかけて痛みが増し、全体的な張りや重だるさ
対処法:
- 急性期(48時間)は冷却+安静を基本に
- その後は軽いストレッチや温熱療法で血流を促進
参考記事:【保存版】ふくらはぎの肉離れを1日でも早く治すための5つのポイント
下肢静脈瘤や血栓症
ふくらはぎの表面に青く浮き出た血管や、夕方になると足がパンパンにむくむような症状があれば、下肢静脈瘤の可能性があります。血液が重力で足に溜まり、静脈の弁が壊れて逆流することで、慢性的なだるさや痛みが現れます。
さらに深刻なのが、深部静脈血栓症(DVT)です。これは、足の静脈に血の塊(血栓)ができ、血流が滞る病気で、肺に飛んでしまうと命に関わる肺塞栓症を引き起こすことも。
見分け方のポイント:
- 静脈瘤:足の血管が浮き出る、夕方のむくみや重さ
- 血栓症:片足だけが急に腫れて痛む、皮膚が赤く熱を持つ
注意すべき症状:
- 熱感・腫れ・赤みがある場合は、すぐに医療機関へ
- ふくらはぎを押すと痛む(ホーマンズ徴候)も要注意サイン
こむら返りや筋けいれん
夜中にふくらはぎが急につって目が覚める。そんな経験がある方は多いのではないでしょうか?これは典型的なこむら返り(筋けいれん)で、筋肉が過剰に収縮している状態です。
水分・電解質(ミネラル)不足、冷え、運動不足、長時間の同じ姿勢などが主な原因です。特に中高年以降や妊娠中の方に多く見られます。
見分け方のポイント:
- 夜間・起床時に多い
- つった後も数時間~翌日にかけて筋肉痛が残る
対処法:
- つった直後は足のつま先を手前に引いて伸ばす
- 寝る前のストレッチ・水分補給・保温が予防に効果的
参考記事:ふくらはぎがつったような痛みが続く原因とは?病気の可能性と対処法を解説
坐骨神経痛や神経圧迫
腰の椎間板(軟骨)が飛び出して神経を圧迫する「椎間板ヘルニア」や、骨の変形によって神経が狭まる「脊柱管狭窄症」などが原因となり、坐骨神経痛がふくらはぎにまで放散することがあります。

この場合、痛みの出発点は腰であり、ふくらはぎの痛みは「放散痛」と呼ばれるものです。片側の足だけにしびれやビリビリした痛みが出るのが特徴です。
見分け方のポイント:
- 腰痛を伴う、または腰を動かすと痛みが強くなる
- 痛みの範囲が太もも〜ふくらはぎ〜足先まで続いている
- 痛みよりもしびれや脱力感が強い
対処法:
- 自己判断でマッサージや牽引は避け、整形外科で画像診断を
- 姿勢や体の使い方の見直しが重要
参考記事:坐骨神経痛を早く治す方法はこれ!痛みの原因とオススメストレッチ3つを解説!
ふくらはぎの痛みを自宅で和らげるセルフケア
ふくらはぎの痛みが軽度であれば、自宅でもケアをすることで痛みを緩和し、再発を防ぐことができます。
ただし、症状によって「安静にすべきか」「ほぐすべきか」の判断を間違えると、かえって悪化させてしまう可能性もあるため注意が必要です。ここでは、状況に応じたセルフケアの方法を紹介します。
安静 vs ほぐし:どちらを選ぶべきか
ふくらはぎにズキズキとした強い痛みや熱感がある場合は、まず安静を最優先にしましょう。特に、肉離れや急性の筋膜炎が疑われるときにマッサージやストレッチをすると、筋繊維を傷つけて悪化する恐れがあります。
逆に、重だるさや張り感、こむら返り後の筋肉痛のような状態であれば、血流を促すような軽いストレッチやマッサージが効果的です。
簡単な判断基準は以下の通りです。
- ズキズキ・ピリピリ・腫れている→冷却+安静
- だるい・張っている・つっぱる→温め+ストレッチやマッサージ
簡単にできるストレッチ方法(腓腹筋・ヒラメ筋)
ふくらはぎを構成する主な筋肉は、「腓腹筋(ひふくきん)」と「ヒラメ筋」です。これらを無理のない範囲で伸ばすことで、血流が改善し、痛みの軽減が期待できます。
腓腹筋ストレッチ
STEP1:壁に手をつき片足を前方に出しましょう。
STEP2:前方の膝を曲げ、体重をかけましょう。
STEP3:踵を浮かさないように注意す元の姿勢に戻りましょう。
注意点:踵が浮かないように注意しましょう。
ヒラメ筋ストレッチ
STEP1:台の上に片足を乗せましょう。
STEP2:身体を前方に倒し、足首を曲げます。ふくらはぎが伸びた状態を保持しましょう。
STEP3:元の姿勢に戻ります。
注意点:踵が離れないように注意しましょう。
どちらも入浴後など筋肉が温まっているタイミングで行うと、より効果が高まります。
症状別のツボ押し・マッサージポイント
強い痛みがない場合は、ツボ押しや軽いマッサージも有効です。指で押したときに「気持ちいい」と感じる範囲で行うのがポイントです。
- 承山(しょうざん):ふくらはぎの中央、アキレス腱と筋肉の境目にあるツボ。疲労回復に効果的。
- 委中(いちゅう):膝裏の中央にあるツボ。ふくらはぎの張りや足のだるさを和らげます。
指の腹で5秒押して、ゆっくり離す動作を3〜5回程度繰り返します。押しすぎには注意し、あくまでリラックスする程度に。
湿布の使い方と注意点
痛みが強いときの対処として、湿布を使うのも効果的です。ただし、目的に応じて使い分けることが大切です。
- 冷湿布:急性の痛みや炎症がある場合に使用。痛みの部位を冷やし、炎症を抑えます。
- 温湿布:慢性的な張りや筋疲労に。血流を良くして筋肉をゆるめる効果があります。
また、湿布を貼る前に以下を確認してください。
- 皮膚がかぶれやすい方は短時間の使用から開始
- 湿布を貼った部分がかゆくなったらすぐに外す
- 長時間貼りすぎず、2〜4時間ごとに様子を見る
市販の鎮痛消炎タイプの湿布も有効ですが、慢性化している痛みには、物理的なケア(ストレッチ・入浴など)と併用するのが効果的です。
ふくらはぎの痛みを予防するためにできること

ふくらはぎの痛みは、一度落ち着いても、生活習慣や体の使い方が変わらなければ再発しやすいものです。特に「歩きすぎた日」や「立ちっぱなしの仕事」が続くときは、痛みの予防策を講じておくことで、負担を最小限に抑えられます。ここでは、日常の中で実践しやすい3つのポイントに絞ってご紹介します。
運動・ストレッチ習慣の見直し
ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)は、足首や膝を安定させる役割があり、日常の立つ・歩く・階段を上るといった動作に欠かせません。筋肉が硬くなっていると柔軟性が失われ、ほんの少しの負荷でも痛みやけいれんが起きやすくなります。
予防のためのストレッチ習慣:
- 朝起きたとき、軽く足首を回す、ふくらはぎを伸ばす
- 入浴後や就寝前に、腓腹筋とヒラメ筋をゆっくりストレッチ
- デスクワーク中も、1時間に一度は足を動かす・立ち上がる
また、普段から軽いウォーキングや足の筋トレ(かかとの上げ下げなど)を取り入れることで、血流促進と筋力維持にもつながります。
血行促進の工夫:靴・姿勢・入浴を見直す
血行が悪くなると、ふくらはぎの筋肉に十分な酸素や栄養が届かず、疲労が蓄積しやすくなります。立ち仕事やデスクワークが多い人ほど、血流を良くするための工夫が欠かせません。
靴の選び方:
- クッション性があり、かかとが安定するものを選ぶ
- 足のアーチを支えるインソールを活用する
- ハイヒールやペタンコ靴は長時間避ける
正しい姿勢の意識:
- 背筋を伸ばし、重心が偏らないように立つ
- 片足重心や前傾姿勢が続かないよう注意する
入浴で血流促進:
- 38〜40℃のぬるめのお湯に10〜15分
- ふくらはぎを軽く揉みながら浸かると効果的
このように、生活の中で小さな「血流アップ習慣」を積み重ねていくことが、ふくらはぎの不調予防につながります。
水分・ミネラル不足の解消
ふくらはぎの「つり」や「けいれん」は、脱水やミネラル不足が関係していることも少なくありません。特に夏場や運動後、また利尿作用のあるカフェイン・アルコール摂取が多いときは、体内の水分バランスが崩れやすくなります。
意識したいポイント:
- 水分は1日1.5〜2Lを目安に、こまめに摂取
- ミネラル(マグネシウム・カルシウム・カリウム)を食事から補給
└ 例:バナナ、豆腐、小魚、ナッツ、海藻など
特に高齢者や妊婦の方は、こむら返りのリスクが高いため、日頃から水分と栄養のバランスを意識しましょう。
受診の目安と危険なサイン
ふくらはぎの痛みは、ほとんどの場合セルフケアで改善する軽度の症状ですが、中には早期に医師の診察を受けるべき深刻なケースも含まれています。
「もう少し様子を見よう」と判断する前に、痛みの出方や付随する症状を正しく見極めることが大切です。ここでは、受診の目安と、見逃してはいけない危険なサインをわかりやすくご紹介します。
自力ケアで改善しないとき
ストレッチやマッサージ、湿布などのセルフケアを数日~1週間続けても改善が見られない場合、それは単なる筋肉疲労ではなく、筋損傷・炎症・血流障害・神経障害などの可能性があります。
以下のような場合は、整形外科や内科など適切な診療科への受診を検討しましょう。
- 痛みが3日以上続いて悪化傾向にある
- 歩くと痛みが強くなる、日常生活に支障がある
- 夜間もズキズキして眠れない
- 一度よくなったのに、また同じ部位が痛み出した
受診先の目安:
- 筋肉・関節のトラブル → 整形外科
- 血流や静脈系の問題(むくみ・腫れなど)→ 血管外科・内科
熱感・腫れ・赤みがある場合
ふくらはぎの皮膚表面が赤くなっている、熱を持っている、腫れているといった症状は、急性の炎症や血栓症のサインである可能性があります。
特に、深部静脈血栓症(DVT)の場合、ふくらはぎの腫れと痛みに加えて皮膚が赤紫色に変色したり、触れると熱感を感じることがあります。放置すると血栓が肺へ移動し、肺塞栓症という命に関わる状態になる恐れもあります。
以下の症状があれば緊急性が高い:
- 片足だけが急に腫れた
- 赤みや熱感を伴う
- 押すと激しく痛む(ホーマンズ徴候)
- 呼吸が苦しい、胸が痛い(肺塞栓の可能性)
このような場合は、迷わず内科や救急外来を受診してください。
ふくらはぎの皮膚に異常があるとき
痛みに加えて皮膚に湿疹・水ぶくれ・かさぶた・潰瘍などの変化があるときは、皮膚感染症や血流障害、糖尿病性神経障害などが関係していることがあります。
特に、以下のような皮膚症状がある場合には注意が必要です。
- 傷が治りにくい
- 皮膚が硬くなって盛り上がっている
- 黒ずみや壊死が始まっている
- 皮膚が薄く、破れやすくなっている
これらの症状は、糖尿病や静脈瘤の合併症としても現れることがあり、皮膚科や内科での診察・処置が必要です。
こんなときはすぐに病院へ
以下に当てはまる症状がある場合は、速やかな受診が必要です。
- 片足だけの痛み+腫れや熱感がある
- 足先にしびれや麻痺、感覚の低下がある
- 体調不良(発熱・倦怠感)を伴う
- 歩くと足全体が重くなる・休むと改善する
- 静脈がボコボコと浮き出ている
自己判断でのマッサージや入浴などは、症状を悪化させることもあります。とくに片足だけの異常は、「様子見」で済ませず、速やかに専門医へ相談することが重要です。
まとめ
ふくらはぎの痛みは、筋肉の疲労から血流や神経の異常まで、原因が多岐にわたります。痛む部位やタイミング、感覚の違いを観察することで、適切な対処法が見えてきます。
軽度の症状はストレッチやマッサージなどのセルフケアで改善が期待できますが、腫れ・熱感・しびれなどの危険なサインがある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。体のサインを見逃さず、自分の状態に合った対応をすることが、再発予防と健康維持につながります。
【参考文献】
1)厚生労働省:深部静脈血栓症/肺塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)の予防について
2)Nsitem V. Diagnosis and rehabilitation of gastrocnemius muscle tear: a case report. J Can Chiropr Assoc. 2013 Dec;57(4):327-33. PMID: 24302780; PMCID: PMC3845475.
3)公益社団法人 日本整形外科学会:症状・病気をしらべる「肉離れ」
4)日本静脈学会:肺塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)
