【首の片側が痛い】右側 or 左側のみ痛い場合の原因と3つの対処法をわかりやすく解説!

首は頭の重みを常に支えているため、非常に負担のかかりやすい関節です。

そのため痛みにもつながりやすく、生涯のうち50%の方が首の痛みを経験すると言われます。1)

首は、人間が生きていくために重要な神経や血管が多く通る場所です。痛みを放置すると、手足の動きや呼吸など他のはたらきにも支障を与えてしまう場合も。

そして首の痛みの大きな特徴としては、左右どちらか一方に痛みを抱えるケースが多いです。

そこで当記事では、首の片側が痛い場合の原因と対処法をわかりやすく解説していきます。

当記事を参考にすることで、普段の生活が少しでも楽になれば幸いです。ぜひ最後までお付き合いください。

首の片側が痛くなる原因とは?

片側の首の痛みを訴える女性

首の痛みの原因は、症状が出る部位や受傷原因によって異なります。ここでは首の片側が痛い場合の原因について解説していきます。

交通事故などのむちうち

むちうちとは交通事故のような大きな衝撃が加わることで、体がむちを打つように動いてしまうことを言います。

このように急に大きな衝撃が加わることで首の関節や背骨のクッション(椎間板)、周りの組織(筋肉など)の損傷などが起こります。

また症状としては両側の首の痛みを訴えるケースもありますが、受傷時は左右どちらかの筋肉・関節などを痛めてしまい、結果として片側のみ痛みを訴えるのが一般的です。

むちうちを説明している図

参考記事:首のむちうちの治し方 |必ず押さえておきたい対処法をポイント解説!

寝違えによる筋肉への負担

朝起きた時に首の痛みが出ている症状が寝違えです。不自然な姿勢で寝ていたことで筋肉の血流が不足していたり、首をねんざして筋肉が炎症を起こすことで発症します。

ところで普段、夜寝ている時に自然と横向きになっていたり、無理な姿勢で寝ていることはありませんか?

寝違えの多くは、寝ている間の無意識下の姿勢が次の日の痛みにつながります。

横向きで寝ている間にどちらか一方の筋肉に負担がかかり、片側に痛みが出ている可能性があるので注意が必要です。

参考記事:【首の寝違えの治し方】正しい対処法とおすすめストレッチ3選

長年の不良姿勢による筋肉・関節への負担

頭の重さは4〜6kgと言われ、首の筋肉や関節でその重さを支えています。そして頭を前に傾ける・反らすなどの首の角度が大きくなるにつれて、負荷は増えていきます。

そのため猫背などの不良姿勢では、首の筋肉・関節への負担は自然と大きくなるのです。

さらに肩甲骨の位置など左右の姿勢に非対称性があると、どちらか一方の首に負担が増えるため片側の痛みにつながります。

参考記事:【簡単】姿勢を良くする方法4選!猫背や反り腰を改善して正しい姿勢を保つには

首の片側が痛い場合に考えられる病気

首の片側が痛くなる原因を紹介しましたが、上記のような原因が長年積み重なることで首の病気を引き起こす可能性もあります。

これらの病気は放置すると重症化の恐れもあるので、しっかり確認していきましょう。

首の関節の変形による頚椎症

頚椎症は年齢とともに背骨のクッション(椎間板)や靭帯が変形し、神経を圧迫することで痛みなどの症状が出現する病気です。

首の痛みが徐々に増したり、腕に電気が走るような痛みを伴います。

そして日常生活で力仕事を繰り返し行う方は、発症のリスクが高いと言われます。

頚椎症を説明している図

参考記事:頚椎症で効果があるストレッチ&してはいけないことを解説

片側の肩や手に痛みを伴う頚椎椎間板ヘルニア

頚椎椎間板ヘルニアは、背骨のクッションが圧迫され髄核が飛び出ることで起こる病気です。加齢とともに組織が老化することで発症しやすく、30〜50歳代に多いと言われています。

頸椎症と同様に首の痛みが徐々に増したり、腕に電気が走るような痛みを伴います。

さらには重症化すると、手術が必要になる場合もあるため注意が必要です。

頸椎椎間板ヘルニアを説明している図

参考記事:頚椎(くび)椎間板ヘルニアの改善に効果的なストレッチ・筋トレ3選を紹介

頸部リンパ節腫脹

頸部リンパ節腫脹は、感染やガンまたは腫瘍が原因で起こります。リンパ節とは体の免疫をつかさどる場所で、炎症により腫れや痛みにつながります。

急に首が腫れてきたり、首元を押した時に痛みが出るのが特徴的です。

10歳以下の子どもと50〜70歳に多いと言われます。2)3)

【即効性あり】首の片側の痛みを和らげる方法

首の痛みの原因がわかったところで、ここでは痛みを和らげる方法を解説します。

症状の出た時期によって、和らげる方法は異なりますのでご自身の状況と見比べながら、対処していきましょう。

痛みの出現から間もない時期には冷却を

冷却は炎症や浮腫(むくみ)を抑えるほか、血液の循環や異常な筋肉の収縮を改善させ痛みを和らげます。4)5)6)

一般的に受傷から1〜3日以内の炎症が起こっている時期には冷やすことが推奨されます。早い時期に行うことで痛みの長期化を防ぎ、鎮痛効果も高まるのでおすすめです。

慢性的な痛みの場合は温めよう

長年の痛み、熱感やはれなどの炎症が落ち着いている痛みには、温めることを推奨します。

温めることで血流が促され疼痛が緩和されるため、痛みが和らぎ効果的です。また温める刺激そのものが、痛みを感じる神経の活動を抑える働きがあります。7)

ただし悪性腫瘍や循環障害または皮膚障害がある場合、温めることは禁止されています。該当する場合は専門家へ相談しましょう。

【やはり根本から改善が大事!】首の片側の痛みの原因となる姿勢の乱れをチェック

ここまで対処法を紹介しましたが、痛みを繰り返さないことが重要です。

実は首の痛みの多くは、長年の姿勢の乱れが影響しています。

そのため現状の姿勢の乱れをチェックし、適切な対処法を見つけることで痛みの原因を根本から改善していきましょう。

肩の高さの左右差を確認

まずは肩の高さ左右差をチェックします。このテストを行うことで、痛みの原因となっている首の筋肉の緊張度合いをチェックすることができます。

  1. 体の正面を向けて鏡の前に立ちましょう
  2. 両脇を閉じて気をつけの姿勢をとります
  3. 正面から肩の高さを見比べます
  4. 左右で肩の高さを見比べた時に、高い方を首の筋肉が緊張していると疑います

肩の高さの左右差を説明している図

肩甲骨の傾きの左右差を確認

次に肩甲骨の傾きの左右差をチェックしていきます。肩甲骨の傾きは猫背や巻き方の原因となる、胸の筋肉の硬さの指標となります。

  1. 体の側面を向けて鏡の前に立ちましょう
  2. 両脇を閉じて気をつけの姿勢をとります
  3. 横から肩甲骨の傾きを確認します
  4. 反対側も同様に実施し、肩甲骨が前に傾いている方を胸筋が緊張していると判断します

肩甲骨の傾きを説明している図

背骨の可動域の左右差を確認

最後に背骨の動きの左右差をチェックしましょう。背骨の動きが悪いとその動きの悪さを補うために、首が過剰に動いてしまいます。

そのため首の一部の関節に過剰な負担がかかってしまうのです。

  1. 座った姿勢で手を胸の前で合わせましょう
  2. 両膝を離さないように閉じます
  3. 骨盤の位置が変わらないように体を左右にひねりましょう
  4. 回る範囲に左右差がある場合は、回りにくい方の胸椎の可動域が狭くなっていると判断します

胸椎の可動域を説明している図

首の片側の痛みに効果的なストレッチを姿勢の乱れ別に解説!

ご自身の姿勢の特徴がわかったところで、ここからは効果的なストレッチを姿勢別に紹介します。

肩の高さに左右差がある場合:首のストレッチ

肩の高さに左右差があり、首の片側の筋肉が硬い方に向けたストレッチです。

痛みの原因となっている首の筋肉の緊張をほぐしていきましょう。

斜角筋ストレッチ

STEP1:片手を後方へ回しましょう
STEP2:もう一方の手で鎖骨を抑えます
STEP3:首を斜め後方へ反らせましょう
STEP4:元の姿勢に戻ります
首の側面が伸びていることを感じながら実施しましょう!

肩甲骨の傾きに左右差がある場合:胸前面のストレッチ

胸の前面が硬くなると、肩甲骨が引っ張られ猫背姿勢となってしまいます。

胸前面のストレッチをすることで、肩甲骨を正しい位置に戻していきましょう。

大胸筋ストレッチ

STEP1:足を前方へ出し、片腕を壁に当てましょう
STEP2:体重を前方の足へ乗せましょう
STEP3:姿勢を元に戻します
※胸の前面が伸びた状態を保持することがポイントです!

背骨の可動域に左右差がある場合:背骨の運動

本来は胸周りの背骨は、大きい可動性があるのが理想的です。

しかし首の痛みがある方は胸周りの背骨の動きが制限され、首が過剰に動いてしまう傾向にあります。

そのため胸の可動域を広げることで、首の負担を軽減させることができます。

胸郭回旋運動

STEP1:片膝を90度に曲げて床につけましょう
STEP2:両手を伸ばして合わせます
STEP3:上半身をひねり片手は反対側の床につけます
STEP4:元の姿勢に戻りましょう
※膝が床から離れない様に注意しましょう!

まとめ

今回は首の片側が痛い場合の原因と対処法を解説していきました。普段の姿勢や動き方が、首の痛みにつながることがわかりましたね。

原因を知り対処していくことで、快適な毎日を過ごしていきましょう。

それでは本記事が、あなたの痛みを予防や改善するのにお役立ていただけますと幸いです。

参考文献
1)三木 貴弘:Treatment Based Classificationに基づいた頚部痛に対する多面的な介入
2)杉山 喜一:当科における小児頸部リンパ節炎の検討.口腔科27(2) 153-156,2014
3)福島 英行:頸部リンパ節腫脹.耳鼻臨床 81-12 1842-1843,1988
4)加賀谷 善教:寒冷療法. 理学療法学 第32巻第4号 265-268,2005
5)中野 治郎:基礎研究の成果から急性痛に対する理学療法を再考する.理学療法学 第43巻 No.3 38-39,2016

6)篠原 英紀:温熱・寒冷療法.理学療法学 第 22巻 第6号 407 -410,1995 
7)植村 弥希子:物理療法活かせていますか?-適応と禁忌を理解しよう-.物理療法科学 第29巻 39-44,2022