腰の筋肉を鍛えたい人必見!腰痛改善に効く筋トレとNGトレーニング

「腰痛には筋トレがいい」「腰は鍛えたほうがいい」

そんな話を聞いて、自己流で腹筋や背筋を始めていませんか?実はそのトレーニング、腰痛を良くするどころか、悪化させている可能性もあります。腰の筋肉は重要ですが、鍛え方を間違えると逆効果になりやすい、とてもデリケートな部位です。

腰痛改善に本当に必要なのは、やみくもに鍛えることではなく、「鍛えるべき筋肉」と「避けるべき動き」を正しく知ること。合わない筋トレを続けると、痛みが長引いたり再発を繰り返す原因にもなります。

本記事では、腰痛改善に効果的な筋トレと、腰痛がある人ほど注意すべきNGトレーニングをわかりやすく整理し、自宅で安全に続けるためのポイントまで解説します。最後まで読むことで、「腰を守りながら鍛える正しい方法」が分かり、もう腰痛に振り回されない体づくりの第一歩が踏み出せます。

参考記事:デスクワークで腰痛になる原因とは?痛みに効くストレッチやグッズを紹介!

腰を鍛えると腰痛は改善する?

腰が痛そうな女性の画像

筋肉を鍛えることは、腰痛の改善や再発予防に効果があると言われています。では、なぜ筋トレが腰に良いのでしょうか?

腰痛と筋力の関係

腰痛の主な原因の一つに「筋力不足」が挙げられます。特に、腰や体幹まわりの筋肉が弱いと、日常生活の動作や姿勢の維持に過剰な負荷がかかり、腰の構造にストレスが集中しやすくなります。

現代人は座りっぱなしの生活が多く、腰の筋肉を使う機会が減っています。その結果、筋肉が衰え、腰椎や椎間板に過剰な負担がかかり、慢性的な腰痛を引き起こしやすくなります。

筋トレでこれらの筋力を補うことで、姿勢の保持や動作時のサポートが強化され、腰への負担が軽減されるのです。

参考記事:【保存版】腰痛に即効!寝ながら・立ったまま3分ストレッチ&やってはいけない動きとは?

腰回りの筋肉が果たす役割とは

腰まわりの筋肉には複数の種類があり、それぞれ重要な役割を果たしています。

  • 腸腰筋(ちょうようきん):脚を上げる動作や骨盤の安定に関与
  • 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん):背骨を支える大きな筋肉群で、姿勢保持の中心的存在
  • 腰方形筋(ようほうけいきん):腰椎と骨盤をつなぎ、体を横に傾ける動作に関与

これらの筋肉がしっかり働くことで、体幹の安定性が高まり、腰への負担を分散できるようになります。

腸腰筋の画像

脊柱起立筋の画像

鍛えることで得られる効果

腰の筋肉を正しく鍛えると、以下のような効果が期待できます。

  • 姿勢が良くなる:筋肉が骨格を支えることで、反り腰や猫背などが改善
  • 動作がスムーズになる:日常動作で腰にかかる負担が軽減される
  • 痛みが出にくくなる:腰への負荷を筋肉が分散するため、炎症や痛みの予防に
  • 基礎代謝が上がる:大きな筋肉を鍛えることで代謝アップにもつながる

このように、腰の筋力アップは見た目の改善だけでなく、健康面でも大きなメリットがあるのです。

腰痛改善におすすめの筋トレメニュー

筋トレをする女性の画像

腰痛を和らげたいなら、まずは安全で効果的な筋トレから始めましょう。初心者でも自宅でできるメニューを厳選して紹介します。

腰にやさしい自重トレーニング5選

腰に負担をかけずに行える筋トレとして、自重トレーニングがおすすめです。以下の5種目は特に腰痛改善に効果的とされています。

ヒップリフト

仰向けに寝て膝を立て、ゆっくりとお尻を持ち上げて体を一直線にする。お尻と太ももの裏に効くトレーニング。

ヒップリフト

STEP1:仰向けになり、両膝曲げましょう。
STEP2:ゆっくりとお尻を持ちあげましょう。
STEP3:お尻をゆっくり降ろし、元の姿勢に戻ります。繰り返し実施しましょう。
注意点:腰を反らないように注意しましょう。

クロスエクステンション
四つん這いの姿勢で片手・反対側の足を同時に伸ばし、体幹のバランス力を鍛えます。

クロスエクステンション

STEP1:四つ這いの姿勢になりましょう。
STEP2:対角上の手と足を上げ、姿勢を保持しましょう。
STEP3:ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
注意点:腰を反らないように注意しましょう。

フロントブリッジ

肘をついた状態でうつ伏せになり、体をまっすぐにキープする。体幹全体を鍛える基本トレーニング。

フロントブリッジ

STEP1:腕とつま先を床につけましょう。
STEP2:お腹を持ち上げ身体を一直線にキープします。
注意点:腰を丸めたり反らないように注意しましょう。。

腹式呼吸

お腹をへこませた状態で数秒キープする。内側の筋肉(インナーマッスル)に効くトレーニングです。

腹式呼吸

STEP1:椅子に座った状態で腰に触れ収縮を感じましょう。
STEP2:鼻から息を吸いお腹を膨らませましょう(3秒間)
STEP3:口から息を吐きお腹に力を入れましょう(6秒間)
注意点:腰は動かさないように注意する

キャット&ドッグ

背中を丸めたり反らしたりして、背骨と腰まわりを柔軟に保つ運動です。

キャット&ドッグ

STEP1:四つ這いになりましょう。
STEP2:背中を反り肩甲骨を寄せましょう。
STEP3:背中を丸めて肩甲骨を広げましょう。
注意点:肘が曲がらないように注意しましょう。

正しいやり方と注意点

筋トレの効果を最大限に引き出すためには、「正しいフォーム」で行うことが重要です。
誤った姿勢で行うと、腰に過度な負担がかかり、かえって症状が悪化することもあります。

ポイント

  • 呼吸を止めずにゆっくり動作する
  • 痛みを感じたら無理をしない
  • 鏡などで姿勢をチェックしながら行う

腰を反らせすぎたり、勢いで動かすのはNG。初めは回数よりも質を重視しましょう。

やってはいけない!腰痛時にNGな筋トレとは?

筋トレをして腰を気ためている女性の画像

腰痛があるときは「鍛えたほうがいい」と思いがちですが、実は症状を悪化させる筋トレも存在します。ここでは、腰痛時に避けるべきNGトレーニングを解説します。

反動を使う腹筋運動

勢いよく上体を起こす腹筋運動は、腰痛がある人には危険です。反動を使うことで腹筋ではなく腰の筋肉や腰椎に負担が集中し、痛みが強くなる原因になります。

特に、床に寝た状態での「シットアップ」は、腰を反らす動作が入りやすく、椎間板や筋肉に強いストレスを与えます。腰痛がある場合は、無理に腹筋を鍛えようとせず、ドローインなど腰に負担の少ない方法を選びましょう。

過度な負荷がかかる背筋トレーニング

背筋を鍛える目的で行う上体反らしやスーパーマンなどのトレーニングも、腰痛時には注意が必要です。これらは腰を大きく反らす動作が含まれるため、炎症が起きている状態では痛みを悪化させる恐れがあります。

「腰を鍛えたい」という気持ちから負荷をかけすぎると、筋肉だけでなく関節や神経にも悪影響を及ぼすことがあります。腰痛があるときは、背筋を直接鍛えるよりも体幹を安定させるトレーニングを優先しましょう。

痛みを我慢しての継続

筋トレにおいて「多少の痛みは我慢するもの」と考えてしまう人も多いですが、腰痛時は逆効果です。痛みを感じながら続けることで、筋肉の緊張が強まり、回復が遅れる原因になります。

トレーニング中や後に強い痛みや違和感が出た場合は、すぐに中止し、体を休めることが大切です。腰痛改善の筋トレは「無理なく・安全に」が基本です。

筋トレで腰を鍛えると得られる5つのメリット

正しく腰を鍛えることで、単に腰痛が軽減するだけでなく、全身の機能や見た目にも嬉しい変化が現れます。ここでは腰トレーニングの代表的な5つのメリットをご紹介します。

姿勢改善

腰回りの筋肉を強化すると、自然と骨盤や背骨の位置が整い、姿勢が良くなります。特に反り腰を改善する効果が高く、これにより腰への負担が軽減され、慢性的な腰痛の改善にもつながります。

正しい姿勢は、立ち姿・座り姿どちらでも身体の使い方を楽にし、肩こりや背中の張りといった他の不調も予防できます。

体幹の安定とバランス強化

腰の筋肉は体幹の一部であり、バランス能力や安定性に大きく関わっています。体幹が鍛えられることで、歩く・立つ・持ち上げるなどの日常動作がブレにくくなり、ケガの予防にもつながります。

また、スポーツをしている方にとっては、パフォーマンス向上の要ともなる重要な筋群です。

日常動作が楽になる

重い荷物を持ち上げる、長時間立つ・座るなど、日常的に腰に負担がかかるシーンは少なくありません。腰の筋肉を鍛えることで、こうした動作の負担が軽くなり、疲れにくくなります「腰に不安があるから動きたくない」という悪循環からも抜け出せるようになります。

ぽっこりお腹・浮き輪肉対策

腰回りの筋肉は、見た目にも大きく影響を与えます。特に下腹部や側腹部を支える筋肉を鍛えることで、ぽっこりお腹や浮き輪のように見える脂肪が引き締まり、ウエスト周りのラインがスッキリしてきます。

腰のトレーニングは、健康と美容の両方に効果的です。

腰痛の再発予防

腰痛は一度よくなっても、再発しやすいのが特徴です。腰の筋肉を鍛えておくことで、負担の分散が可能になり、再発のリスクを下げることができます。

「もう二度とあの痛みを味わいたくない」という人にこそ、継続的な腰トレーニングが必要です。

自宅で安全に腰を鍛えるポイント

腰の筋トレは自宅でも十分に行えますが、やり方を誤ると逆効果になることも。ここでは、自宅で安全かつ効果的に腰を鍛えるためのポイントをご紹介します。

正しいフォームを覚える

筋トレは回数よりも「フォーム」が大切です。間違った姿勢で行うと、鍛えたい部位に効かないだけでなく、腰に余計な負担をかけてしまうこともあります。

最初は鏡を使ってフォームを確認しながら行いましょう。動作はゆっくり、反動を使わず、呼吸を止めずに行うのが基本です。

筋トレベルトやサポーターの活用

腰に不安がある場合は、サポーターや筋トレベルトを活用するのも一つの方法です。これらは腰の安定性をサポートし、トレーニング中のケガを防ぐ役割を果たします。

ただし、頼りすぎると筋肉が甘えてしまうこともあるため、補助的な使い方にとどめ、徐々に外していくことを意識しましょう。

無理せず継続できるペースで行う

筋トレは「継続」が命です。最初から毎日やろうとしたり、高強度のメニューを組むと、身体がついていけず挫折してしまう可能性が高くなります。

週2〜3回から無理なく始め、体調や痛みに注意しながら、少しずつ強度や頻度を上げていきましょう。1日10分でもOK。大切なのは「続けること」です。

まとめ

腰痛を改善したいなら、自己流ではなく“正しい”筋トレが不可欠です。腰に負担の少ないメニューから始め、フォームに注意して継続することで、姿勢改善・再発予防・日常動作の安定など、さまざまなメリットが得られます。

一方で、やってはいけないトレーニングを無理に行うと、症状が悪化する危険もあるため要注意。自分の体の声をよく聞きながら、安全に筋力アップを目指しましょう。本記事があなたの痛みの軽減につながれば幸いです。

【参考文献】
1)Dammers R, Koehler PJ. Lumbar disc herniation: level increases with age. Surg Neurol. 2002 Sep-Oct;58(3-4):209-12; discussion 212-3. doi: 10.1016/s0090-3019(02)00797-8. PMID: 12480218.
2)Brinjikji W, Luetmer PH, Comstock B, Bresnahan BW, Chen LE, Deyo RA, Halabi S, Turner JA, Avins AL, James K, Wald JT, Kallmes DF, Jarvik JG. Systematic literature review of imaging features of spinal degeneration in asymptomatic populations. AJNR Am J Neuroradiol. 2015 Apr;36(4):811-6. doi: 10.3174/ajnr.A4173. Epub 2014 Nov 27. PMID: 25430861; PMCID: PMC4464797.

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桐内 修平
理学療法士資格保有:http://www.japanpt.or.jp/
【経歴】
  • 医療法人社団紺整会 船橋整形外科病院
  • 株式会社リハサク
理学療法士免許取得後、国内有数の手術件数・外来件数を誇る整形外科病院に7年間勤務。多種多様の症状に悩む患者層に対し、リハビリテーションを行う。その後、株式会社リハサクに入社。現在はマーケティングに従事し、より多くの方へリハサクの魅力を届ける。