【簡単】姿勢を良くする方法4選!猫背や反り腰を改善して正しい姿勢を保つには

日常生活を送る中で「私って姿勢が良くないかも」と感じることはありませんか?

悪い姿勢を続けることで「疲れやすい」「肩こりや腰痛が改善しない」「老けてみえる」など、さまざまなデメリットが生じます。逆を言えば、姿勢を良くするだけで身体における様々な悩みが一度に解消される可能性も。

そこで当記事では、姿勢を良くする方法について詳しくお伝えします。

「正しい姿勢とはなにか」「簡単にできる姿勢のセルフチェック」についても解説しており、最後まで読み進めることで毎日を良い姿勢で過ごせるようになるでしょう。

良い(正しい)姿勢を保つメリットは多い!

芝生でストレッチを行う女性

良い姿勢とは「身体にとって負担が少ない姿勢」に他なりません。まず姿勢を正しくすることで筋肉や関節への負担が減り、疲れにくくなります。つまり作業効率の向上慢性的な肩こり・腰痛の改善が期待できます。

また「第一印象が良くなる」「無駄な贅肉が取れやすい」など美容面(見た目)の効果も大きいです。とくに接客業や営業職の方にとって必要な要素だと言えるでしょう。

このように姿勢を良くすることで、健康面から美容面まで、さまざまなメリットを享受できます。

良い姿勢を一度手に入れれば、将来に渡ってずっと役立ちますし、減るものでもありません。そう考えると、姿勢を良くすることは「コスパの高い自分磨き」とも言えるでしょう。

【猫背・反り腰】悪い姿勢を続けるデメリット

背中が丸まった悪い姿勢でパソコン作業を行う女性

では逆に、悪い姿勢を続けるデメリットとはどういったものでしょうか。

猫背や反り腰を放置することで重力の影響により、関節や筋肉への負担が増え、疲れやすさや肩こりや腰痛、首の痛みが悪化します。

そして悪い姿勢は「実年齢より老けてみえる」「自信がないように見える」など、見た目のデメリットも大きいです。

なぜ悪い姿勢になるのか?

中には「なぜ悪い姿勢になるんだろう?」と思う方もいるでしょう。生まれつき病気などで骨に異常がある場合を除き、悪い姿勢になるのは本人の癖や行動が大きく関係しています。

たとえば以下のような行動には要注意です。

  • 椅子に座る際に必ず足を組む
  • デスクワークを行う際、肩に力が入っている
  • バッグなどを片方の手で持つ
  • 歩くときにいつも下を向く

上記のような行動を無意識に続ければ、姿勢が崩れて負担が大きくなることは想像に難くありません。

また腹筋・背筋のバランスも姿勢に関係してきます。一概に言えないものの腹筋が弱くなると反り腰になりやすく、背筋が弱いと猫背になりやすいです。

加えて、近年のスマートフォンの発達も姿勢に大きく関係しています。スマホの画面を覗く時間が増えたことにより、首への負担が圧倒的に増えました。その結果、猫背や反り腰はもちろんストレートネック(スマホ首)になってしまう方が急増しています。

このように本人のクセと生活様式の変化が、姿勢の悪化に関係しているといえます。

参考記事:首が前に出る姿勢(ストレートネック)の原因は?ストレッチや筋トレでの治し方を解説

【わからない方必見】そもそも正しい姿勢って?

そもそも、【正しい姿勢】とはどういった姿勢なのでしょうか。正しい姿勢の定義について聞く機会は少ないですから、「なにをもって正しい姿勢なのかわからない」のも無理はありません。

まず、骨格でいう正しい姿勢とは、横から見て背骨が適度に湾曲している( S字カーブ)姿勢を指します。決して骨格がまっすぐな姿勢を正しい姿勢と呼ぶわけではありません。

人体の骨格の構造(S字カーブ)の図

なぜ弯曲しているのかというと、生活する中で身体にかかる衝撃を吸収しやすいからです。

実際は骨格の上に筋肉や皮膚が付くので弯曲をチェックするのは難しいですが、横から見て耳・肩・腰・膝・くるぶしがまっすぐなラインで繋がっていれば正しい姿勢だと判断できます。

美しい姿勢=正しい姿勢とは限らない

良い姿勢と聞くと「胸を大きく張る」「背筋をピンと伸ばす」など、いわゆる「気をつけ」の姿勢をイメージしがちです。しかし美しく見える姿勢が正しい姿勢とは限りません。気を張った無理な姿勢は、決して長続きしないでしょう。

また自身の感覚と実際の姿勢にはズレが生じるものなので、定期的にチェックすることも忘れないでください。

簡単!姿勢のセルフチェック方法

ご自身の姿勢を確認するために、壁を使ったセルフチェック方法がおすすめです。

まず壁に背を向けて自然に立ちます。そこから後ろ向きに少しずつ壁に近づき、「かかと・お尻・肩」の3点を壁に付けてください。

姿勢のセルフチェック方法の図

かかと・お尻・肩が壁についた状態で、後頭部と壁に大きな開きがある場合は猫背腰と壁に大きな開きが見られる場合は反り腰である可能性が高いです。

その他には、自身の立ち姿勢を横からスマホで撮影して、耳・肩・腰・膝・くるぶしがまっすぐになっているか確認する方法も効果的です。撮影した写真から姿勢を分析できるアプリもいくつか存在するので、あわせて活用してみましょう。

参考記事:反り腰を改善!原因から治し方を簡単なストレッチをまじえ解説
参考記事:猫背を治す方法とは?姿勢改善にオススメのストレッチ・筋トレを詳しく紹介!

猫背の解消におすすめ「大胸筋ストレッチ」

セルフチェックによって姿勢の崩れが分かったら、改善方法を考えていきましょう。ではここから、自宅で簡単に実践できるストレッチを紹介していきます。

まず猫背の方におすすめなのが「大胸筋(だいきょうきん)ストレッチ」です。

大胸筋ストレッチ
STEP1:両手を背中の後ろで組みます
STEP2:両肘を伸ばし胸を前方に突き出しましょう
STEP3:元の姿勢に戻ります
STEP4:繰り返し実施しましょう
※胸の前面の筋肉に付く筋肉の伸びを感じながら実施してみてください。

猫背になっていると、身体の前面の筋肉が縮みがち。上記のストレッチを行うことで大胸筋が効率よく伸ばされ、血の巡りが良くなります。

結果的に筋肉がほぐれるので、猫背改善に近づけるでしょう。呼吸を止めること無く、筋肉の伸びを意識しながらストレッチしてみてください。

反り腰の解消におすすめ「腸腰筋ストレッチ」

反り腰の方におすすめなのが「腸腰筋(ちょうようきん)ストレッチ」です。

腸腰筋ストレッチ
STEP1:片膝立ちの姿勢になりましょう
STEP2:前方の足に体重をのせましょう
STEP3:元の姿勢に戻ります
STEP4:繰り返し実施しましょう
※腰を反らさないように注意しましょう

反り腰になっている方は、腰から股関節に付く「腸腰筋」が縮まっているケースが多いです。上記のストレッチによって、反り腰の改善が期待できます。また腰痛の改善にもつながるのでぜひ継続してみてください。

猫背・反り腰の両方に効果的!「CAT & DOG」

猫背・反り腰の両方に効果的なストレッチが「CAT & DOG」です。

CAT & DOGストレッチ
STEP1:四つ這い姿勢になります
STEP2:肩甲骨を寄せながら背中を反らしましょう
STEP3:肩甲骨を離しながら背中を丸めましょう
STEP4:2つの動きを繰り返し実施してみてください
STEP5:背中をなるべく大きく動かしましょう
※肘が曲がらないように注意してみてください

「背中を丸める」「背中を反らす」という運動を交互に繰り返すことで、背中全体の筋肉が緩みます。

この「CAT & DOG」は猫背と反り腰をダイナミックに行うことに他なりません。結果的に正しい骨格の位置が体感しやすく、姿勢改善に役立ちます。

専門家に姿勢をチェックしてもらうのもおすすめ

「正しい姿勢がイマイチよくわからない」という場合は、専門家に一度チェックしてもらうこともおすすめです。専門知識を基に骨格の位置や重心の置き方を見てもらうことで、日常生活で取り組むべきことや注意すべき点がより詳しく分かるはず。

医療機関をはじめ、整骨院や整体院、もしくはパーソナルトレーニングジムに姿勢の専門家が在籍しているケースも多いのでチェックしてみましょう。

姿勢を良くする方法・習慣を解説!

悪い姿勢を改善するためには、自身で癖や行動を見直すことが大事です。ここからは、姿勢を良くする方法・習慣を4つ解説します。

コツコツ続けることで、良い(正しい)姿勢が手に入るでしょう。

普段から頭(頚部)の位置を意識する

良い姿勢を維持するうえで、頭(頚部)の位置は重要です。頭が前に出過ぎると、猫背や反り腰に繋がってしまいます。そこで、立っているときでも座っているときでも意識的にあごを引いてみてください

この際、あご先が喉に付くように引くのではなく、あごを耳の方向(後ろ)に向かって水平に引くのがコツです。これだけで頭が正しい位置に戻り、自然と正しい姿勢をキープできます。

非常に簡単でありながら効果は大きいので、ぜひ実践してみてください。

姿勢改善に効果的な筋力トレーニングを行う

姿勢改善のために、筋力トレーニングを取り入れてみましょう。

ご自宅で筋トレを行う際のおすすめ種目は「プランク」です。両肘を曲げて床に立てた状態から、身体を一枚の板(プランク)のようにまっすぐにキープすることで、腹筋・背筋をバランスよく鍛えることができます。

もしフィットネスジムに通えるなら、ジムだから使える器具やマシンを活用しましょう。

おすすめは「TRX」という器具です。天井から吊るされたサスペンションを手で持ったり足に引っ掛けたりして、背骨を十分に伸ばしながら筋トレできるので姿勢改善にも役立ちます。

またジムに在籍するパーソナルトレーナーに、筋トレ時の姿勢をチェックしてもらうことも効果的です。筋力トレーニングでの正しい姿勢と、日常生活での正しい姿勢には共通点も多いのでぜひ参考にしましょう。

胸部・下半身をメインにストレッチを継続する

先ほど紹介したストレッチをはじめ、胸部・下半身のストレッチを続けましょう。数回行っただけではストレッチの効果は分かりにくいですが、継続することで確かな変化を実感できます。

ストレッチを行う際、1つの種目のみを続けていては直に飽きてしまいかねません。複数の種目を日替わりで行うことで「飽き」を防げるでしょう。ぜひ楽しく続けることを意識してみてください。

またパソコン作業中も長時間に渡って同じ姿勢を続けないように、定期的にストレッチを行うことが大事です。

姿勢を良くするグッズを活用する

姿勢が良くなるグッズを活用することも検討しましょう。「骨盤矯正ベルト」をはじめ、正しい姿勢をキープしやすい椅子なども販売されています。

ただし、姿勢を良くするグッズをずっと使い続けることは現実的ではありません。破損するかもしれませんし、生活や職場環境にも左右されてしまうでしょう。

したがって、ご自身でストレッチや筋トレを続けながら、補助的にグッズを使うことを心がけてみてください。

【注意】良い(正しい)姿勢は疲れる?改善には時間がかかる

猫背や反り腰を改善して良い姿勢を保とうとすると、最初は骨や筋肉が緊張して疲れるもの。そこで気を抜くとまた元の悪い姿勢に戻ってしまいかねません。

先ほどお話ししたように、悪い姿勢になる大きな要因はご自身の癖や習慣です。言うまでもなく、癖や習慣は簡単には直りません。

したがって、姿勢改善にはある程度時間がかかるものだと認識してください。徐々に正しい姿勢に慣れてくれば、身体の記憶が上書きされ、常に良い姿勢を保てるようになります。長い目で、コツコツと続けていきましょう。

まとめ

良い姿勢で生活するメリットは実に多いです。悪い姿勢を改善すれば、ご自身が抱えている身体の不調も改善されていく可能性が高いでしょう。

まずは「正しい姿勢とはなにか」について正しく把握してみてください。「見た目の良い姿勢が正しい姿勢」とは限りません。そのうえで、現在ご自身がどういった姿勢なのかチェックしましょう。

もし猫背あるいは反り腰になっているなら、頭の位置を意識したり、姿勢を直すためのストレッチや筋力トレーニングを続けてみてください。時間はかかるかもしれませんが、良い姿勢を手に入れることは可能です。

それでは当記事を参考に、姿勢改善に取り組み始めましょう。

【参考文献】
1)日本赤十字社和歌山医療センター:よい姿勢とは?
2)大正製薬:ストレートネックとは?

3)日本側弯症学会:側弯症とは(知っておきたい側弯症)
4)北海道大学:大学生における猫背、腰痛・肩凝りの発現率とその対策についての調査