【下腹痩せ】ぽっこりお腹をへこます方法が知りたい!簡単ストレッチや筋トレを紹介

ふと鏡でご自身のお腹を目にして、ぽっこりとお腹が出ていて焦った経験はありませんか?

お腹周りは第一印象にも大きく影響します。たるんだお腹に対してはマイナスイメージも強く、「ぽっこりお腹=不摂生・衰え」と見られてしまうかもしれません。

したがって、お腹をへこませる方法について知りたい方も多いでしょう。

当記事では、ぽっこりお腹の原因と、おすすめのエクササイズなどを紹介します。

最後まで目を通すことで、なぜぽっこりお腹になるのかがわかり、改善する具体的な方法が分かるでしょう。

ぜひお役立てください。

【ぽっこり】お腹が出てしまう理由とは?

ぽっこりお腹の原因はさまざま

さっそく、ぽっこりとお腹が出てしまう原因について解説します。

実際は、さまざまな要因が重なりぽっこりお腹になります。したがって、体重を落としたり運動量を増やしたりすれば良いとは限りません。

ご自身に当てはまりそうな要因がないか照らし合わせてみましょう。では詳しく見ていきます。

筋力(インナーマッスル)の低下

まず考えられるのは、身体深部に付く筋肉(インナーマッスル)の衰えです。

インナーマッスルの役割は「姿勢の保持」「内臓を支える」などです。主なインナーマッスルは下記の通りになります。

  • 腹横筋(ふくおうきん):脇腹部分の深部に付く筋肉
  • 多裂筋(たれつきん):背骨部分の深部に付く筋肉
  • 横隔膜(おうかくまく):胸部分の深部に付く筋肉
  • 骨盤底筋(こつばんていきん):骨盤部の深部に付く筋肉

そして、インナーマッスルが衰えて内臓が下がってきてしまうと、ぽっこりお腹になる場合があります。

インナーマッスルが衰える理由としては、運動不足不規則な食生活、そしてこのあとお話しする悪い姿勢などです。

姿勢の崩れ(反り腰)

日常生活での姿勢の崩れ(猫背や反り腰など)も、ぽっこりお腹の原因の1つです。

姿勢が崩れると、先ほど触れたインナーマッスルへの負荷が増えたり、上手く使えなかったりします。すると内臓の位置が崩れて、ぽっこりお腹になってしまうのです。

なかでも、骨盤が前に倒れ腰の反りが強くなる「反り腰」には注意しましょう。

姿勢の崩れもぽっこりお腹の原因になりうる

反り腰の原因としては、「下半身の筋力低下」「長期間に渡るヒールが高い靴の着用」「崩れた姿勢でのパソコン作業」「体重増加」などです。

参考記事:反り腰を改善!原因から治し方を簡単なストレッチをまじえ解説

脂肪の蓄積

内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積が原因で、ぽっこりお腹になるケースも多いです。

内臓脂肪」とは内臓の周りに付く脂肪で、「皮下脂肪」とは、腰回りやお尻など肉が厚くなっている部位の皮膚の下に付く脂肪を指します。

脂肪が増えお腹がポコっと出てくることは想像しやすいのではないでしょうか。そして、過剰に脂肪がついた状態が「肥満」です。

一概には言えませんが、男性は内臓脂肪がつきやすく、女性は皮下脂肪がつきやすいと言われています。余談ですが、内臓脂肪型肥満を「リンゴ型」と呼び、皮下脂肪型肥満を「洋梨型」と呼ぶことがあります。

どちらにしても、脂肪の蓄積が原因でぽっこりお腹になっている場合は、適度な運動を行ったり食事の内容を見直したりする必要があるでしょう。

便秘

便秘」が原因でぽっこりお腹になるケースも少なくありません。

なぜ便秘がぽっこりお腹を引き起こすかというと、体外に出すべき便が腸内に溜まるからです。その結果、腸内環境が悪くなり、消化しきれなかった栄養が再度体内に吸収されることで内臓脂肪や皮下脂肪が蓄積してしまいます。

したがって、便秘が原因でぽっこりお腹になっている場合は、「偏った食事」「不規則な生活」「水分不足」「精神的な疲れ」などを改善する必要があります。

とくに、普段から「お腹が張っている」と感じる方は注意しましょう。

胃下垂(いかすい)

他に考えられる原因として、「胃下垂(いかすい)」があります。

胃下垂とは、先天的に腹筋が弱い・内臓脂肪が少ないなどの理由から、胃が下がってくる状態を指します。ただし、ほとんどのケースで病気ではありません。

一般的に、痩せている体型の方に多く見られます。「痩せているのにお腹だけ出ている」という方は、胃下垂に該当するかもしれません。

なお、胃下垂かどうかを確認するには、胃のバリウム検査を受ける必要があります。

気になる場合は医療機関の受診もおすすめ

ぽっこりお腹の原因を解説してきましたが、正確な原因をご自身で判断するのは難しい場合も多いです。

また、ぽっこりお腹に重篤な病気が隠れているケースも決して0ではありません。

そこで、医療機関を受診してお医者さんに相談するのもおすすめです。「肥満外来」「ダイエット外来」も一般的になっています。

医学の力を活用することで、より確実にぽっこりお腹を改善できるでしょう。

とはいえ「忙しくて通う時間がない」という方は、ご自身でセルフケアを実践してみてください。

お腹がへこむ!自宅で実践可能なセルフケア・エクササイズ

ここからは、お腹をへこますために効果的なセルフケアやエクササイズを紹介します。継続することで、その効果が見た目に現れてくるでしょう。

「下腹痩せを実現したい」と真剣に考えている方は、ぜひ実践してみてください。

下半身のストレッチ

簡単に始められるセルフケアが下半身のストレッチです。

じっくり筋肉を伸ばすことで、「血流が良くなる」「姿勢が良くなる」といった効果が期待できます。ストレッチを続けることで、ぽっこりお腹改善につながるでしょう。

それでは、おすすめのストレッチを紹介します。

1つ目は「腸腰筋ストレッチ」です。

腸腰筋ストレッチ
STEP1:片膝立ちの姿勢になりましょう
STEP2:前方の足に体重をのせましょう
STEP3:元の姿勢に戻ります
STEP4:繰り返し実施しましょう
※股関節の付け根の伸びを感じながら実施してみてください
※腰を反らさないように注意しましょう

このストレッチを行うことで、股関節の前面に付く「腸腰筋(ちょうようきん)」を伸ばせます。体幹の安定性が増し、姿勢が改善されやすくなります。

2つ目は「膝抱えストレッチ」です。

膝抱えストレッチ
STEP1:仰向けから両脚を抱えましょう
STEP2:腰を丸めるようにお腹に引き寄せます
STEP3:姿勢を保持しましょう
STEP4:元の姿勢に戻します
※腰が伸びるのを感じながら行いましょう
※さらに伸ばしたい時は腰の下にタオルを入れてみてください

上記のストレッチによって、腰に付く「腰部脊柱起立筋(ようぶせきちゅうきりつきん)」を伸ばせるので、姿勢改善が期待できます。

お腹周りの筋力トレーニング

お腹周りの筋力トレーニングも大切です。

筋力トレーニングを行うことで、姿勢の改善や脂肪燃焼効果があります。これまで筋トレをやってこなかった方も、この機会に始めてみましょう。

それではおすすめの筋トレを2つ紹介します。

1つ目は「クランチ」です。

クランチ
STEP1:仰向けになり胸の前で手を組みます
STEP2:肩甲骨が離れるくらいまで頭を持ち上げましょう
STEP3:ゆっくり戻しましょう
STEP4:繰り返し実施してみてください
※お腹の収縮を意識しながら行いましょう
※足が浮かないように注意してみてください

こちらの筋トレを行うことで、お腹の中央に付く「腹直筋(ふくちょくきん)」が鍛えられます。

毎日続けることで脂肪燃焼効果も期待できます。まずは「5回」を目指してみましょう。

2つ目は「フロントブリッジ」です。

フロントブリッジ
STEP1:つま先と肘を床につけましょう
STEP2:お腹を持ち上げつま先と肘で身体を支えます
STEP3:姿勢を一直線に保ちましょう
※ふらつかないように意識してみてください
※腰を丸めないように注意しましょう

上記の筋トレによって、インナーマッスルの1つ「腹横筋(ふくおうきん)」を刺激できます。まずは20秒キープを目指してみましょう。

姿勢を意識する

普段の生活の中で、立っている時・座っている時の姿勢を見直すのも重要です。

先述の通り、姿勢の悪さがインナーマッスルへ影響し、ぽっこりお腹につながります。もし無意識に「反り腰」あるいは「猫背」になっている場合は要注意です。

姿勢を正すために、まずは首の位置に注意してみてください。下を向いたり顎が上がったりしないように気をつけながら、横から見て耳と肩が縦にまっすぐ揃う位置に首をおきましょう。

また、ヒールが高い靴を履き続けることも、姿勢が崩れる原因になります。できる限り足裏が地面に着いた動きやすい靴を履くように心がけてみてください。

参考記事:【簡単】姿勢を良くする方法4選!猫背や反り腰を改善して正しい姿勢を保つには

食事の内容を工夫する

ぽっこりお腹の改善には食事の改善も大切

毎日の食事の内容や食べ方にも注意しましょう。

暴飲暴食を控えるべきなのは言うまでもありません。噛む回数を増やし、ゆっくり食べるのが暴飲暴食を抑えるのに効果的だと言われています。

そして、栄養バランスがとれた食事を心がけてみてください。もし、「外食が多い」「ファストフードばかり食べている」という方は、改めて食事の内容を見直してみると良いでしょう。

過度な飲酒・喫煙を控える

ぽっこりお腹を改善するなら、過度な飲酒も控えるべきです。アルコールを分解する過程で脂肪がつきやすくなります。

よく言われる「ビール腹」は、アルコールの飲み過ぎで脂肪が増えた状態に他なりません。またアルコールを飲む際の「つまみ」が、脂肪の蓄積に拍車をかけるケースも。

もちろん適量なら問題ないですが、お酒の飲み過ぎに心当たりがある方は注意してみてください。

くわえて、喫煙も要注意です。喫煙によって血糖値が上がり、結果的に肥満につながる可能性があります。

ぽっこりお腹を改善するために、お酒やタバコといった嗜好品との向き合い方も考えていきましょう。

十分な睡眠時間を確保する

寝不足も肥満やぽっこりお腹に関係します。

睡眠時間が短いと、ホルモンバランスの乱れによって食欲が増え、暴飲暴食を招きやすくなるからです。睡眠不足により日中も眠たければ、活動意欲も減退してしまうでしょう。

ぜひ、毎日十分な睡眠時間を確保するよう心がけてみてください。

ぽっこりお腹はどのくらいで改善する?

中には「できるだけ早く体型を変えたい」と考える方もいるでしょう。

これまで紹介してきたセルフケアは簡単で効果的ですが、継続することで徐々に効果が現れます。したがって、3日や1週間で効果が出るような即効性が高い方法ではありません。

もちろん個人差があるので、中には短期間で体型が変わる方もいます。しかし、基本的には3か月以上継続する必要があるとお考えください。

もし、短期間でお腹をへこまそうとするあまり無理をすると、すぐに戻ったり体調を崩したりしてしまいかねません。

決して焦らず、長い目でじっくりとセルフケアを続けていきましょう。

まとめ

ぽっこりと出たお腹を見て、「もう年だから」と諦めてしまう方もいるかもしれません。ですが、自身の工夫と努力でぽっこりお腹は改善できます。

下腹部痩せが実現すれば、似合う洋服が増えたり、周りからの印象アップにつながったりするでしょう。ぜひ本文で紹介したセルフケアを続けてみてください。

それでは当記事が、少しでもあなたのお役に立てば幸いです。

【参考文献】
1)内藤 裕二, 髙木 智久, 井上 亮:肥満と腸内細菌:腸内環境からみた下部消化管疾患
2)和田 淳:教育講演3「肥満症の病態と治療」

3)萩原 謙, 山下 裕玄:肥満症診療ガイドライン 2022 の要旨と概説
4)西澤 均:内臓脂肪と異所性脂肪
5)和田 高士:日本で最初に腹囲を人間ドック基本検査項目に導入した施設での20年間の腹囲推移
6)渡部 朋子, 渡部 一郎:夜間の間食と腹囲
7)武藤 孝司:肥満対策
8)兼板 佳孝:睡眠と健康 ~産業医学の観点から~
9)大井 元晴, 陳 和夫:5.肥満症と睡眠障害
10)Terri Malloy:Lack of sleep increases unhealthy abdominal fat
11)木下 芳一:13.最近の便秘診療