突き指の治し方を解説!指を曲げると痛い場合の対処法と早く治すポイント

スポーツ愛好者に多い怪我の一つが「突き指」です。

突き指になると指が動かせなくなり、プレーに支障が出てしまうでしょう。また誤った処置を行ってしまうと、治りが遅くなってしまいかねません。

したがって突き指を軽く考えず、適切な対処法を知ることが大切です。

そこで当記事では、突き指になった場合の対処法を中心に解説します。

最後まで目を通すことで、突き指になっても慌てずに対応できるようになるでしょう。

突き指とはどういった症状なの?

突き指に悩む様子

突き指とは、指関節の捻挫を伴う外傷の総称です。

指先に衝撃が加わることで指の靭帯や腱が損傷した結果、指が腫れて曲げたり伸ばしたりできなくなります。

一般的にバスケットやバレーなどの球技系スポーツ、ラグビーや格闘技などのコンタクトスポーツを行っている最中に突き指になるケースが多いです。

とはいえ、日常生活の中でも突き指になるケースはあるので一概には言えません。

突き指は症状によって、大まかに以下の種類に分かれます。

  • マレットフィンガー(指が伸び切らなくなる症状)
  • ジャージーフィンガー(指が曲がりきらなく症状)
  • 側副靭帯損傷・断裂(指の関節が不安定になる症状)

損傷の程度、痛めた部位によって完治までに必要な期間が変わってきます。

内出血を伴う場合は骨折の可能性あり

突き指をした際に「実は骨折していた」というケースは決して少なくありません。症状によっては手術が必要になることも。

以下に当てはまる場合、指を骨折している可能性が考えられます。

  • 負傷した指に内出血が見られる
  • 触られるだけで激痛が走る
  • 負傷した指を叩くと響く

したがって負傷した指を放置せず、必ず医療機関で検査を受けましょう。

突き指はどのくらいで治る?

突き指をしてしまった際、「どのくらいで治るの?」と気になる方も多いでしょう。

適切な処置を行った場合、軽症の突き指であれば10日ほどで改善すると考えてください。

ただし重症(靭帯断裂・骨折)の場合は、2か月以上経っても改善しないというケースもあり得ます。

少しでも早く突き指を改善するために、適切な応急処置を行うことが大切です。

突き指をしてしまった際の適切な対処法

突き指をしてしまったら、怪我が早く治るように適切な処置を行う必要があります。

ここから、突き指に対する適切な対処法をご紹介します。

ぜひ参考にしてください。

指を徹底的に冷やす

アイシングを行なっている様子

突き指の応急処置として、まずは氷を使って徹底的に指を冷やしましょう。痛めた指を十分に冷やすことで、炎症や腫れを抑え、痛みを改善しやすくなります。

その際、水道水を当てるだけでは十分に冷えません。バケツに氷と冷水を注ぎ、その中に痛めた指を入れる方法がおすすめです。

突き指してから3日間は、痛めた指を冷やすことを心がけてください。

突き指を早く治すのに湿布は効果的?

突き指をした際、湿布を貼ることで炎症を抑える効果が期待できます。したがって、湿布があれば痛めた指に貼ってみましょう。

ただし、湿布には痛めた部位を冷やす効果がほとんどありません。湿布を貼って冷えたように感じるのは「メントール」や「ハッカ油」などの成分によるものです。

したがって、氷水で十分に指を冷やした後に湿布を貼ることをおすすめします。

テーピングを巻く

痛めた指をテーピングで固定することも効果的です。症状の悪化を止めるためにも、ぜひテーピングを行いましょう。

テーピングを行う際は、薬局などで市販されているホワイトテープを使用すれば問題ありません。また衛生面を考慮し、2日を目安にテープを交換することがおすすめです。

テーピングの巻き方については、以下の動画を参考にしてください。

整形外科を受診する

突き指では病院に行く目安を考える方もいらっしゃいますが、内出血が見られたり痛みが強かったり、少しでも不安を感じる場合はすぐに整形外科を受診してください。

整形外科などの医療機関なら、突き指の状態がより詳しくわかり、適切な処置が受けられるでしょう。

なお、接骨院・整骨院でも保険を使って突き指の処置を受けることが可能です。しかし、レントゲンやMRIなどの検査は受けられません。

したがって、できるだけ整形外科など医療機関を受診することをおすすめします。

安静にしながら回復を待つ

突き指が治らないうちは、指を使わずに安静にして過ごしましょう。然るべき処置を行った後は、ひたすら回復を待つしかないです。

スポーツ選手の方の場合、「早く復帰したい」と焦る気持ちもあるはず。しかし指が治らないうちに競技を再開しても、良いパフォーマンスは期待できません。

ある程度回復してきたら、リハビリも兼ねて指を動かしつつ、復帰を待ちましょう。

突き指をした際にやってはいけないこと

突き指した指を引っ張っているところ

突き指をした際に、「指を引っ張る」「指を揉む」という行為は避けてください。

もし指の靭帯を損傷している場合、指を引っ張ることで余計に損傷を深くするだけです。場合によっては靭帯が切れてしまう可能性も。

また指を揉んだとしても、逆に症が広がり悪化するだけです。

指を引っ張る、指を揉むことで突き指が早く改善するという説があったことは事実ですが、実際は治らないので十分注意しましょう。

適切な処置をしないと突き指が癖になる場合も

突き指に対して誤った処置を行ったり、適切な処置をせずにそのままにしたりすることで、指を固定する靭帯が緩み、突き指が癖になってしまう恐れもあります。

もし突き指が癖になると、少しの衝撃が指に加わっただけで痛みが再発します。そして指に違和感が残り続けることになりかねません。

繰り返しになりますが、決して突き指を軽視せず、適切に対処した後に医療機関などで診てもらうことを心がけてください。

まとめ

突き指とは、指先に衝撃が加わることで打撲や炎症が起こる症状です。軽症であれば適切な処置により1週間ほどで改善しますが、重症の場合は数か月経っても治らない場合があるので把握しておきましょう。

骨折を伴うケースも決して少なくありません。内出血が見られる場合は特に注意して頂き、決して放置しないように心がけてください。

突き指をしてしまった直後は、応急処置として徹底的に指を冷やしましょう。その上でテーピングを行い、整形外科で詳しく診てもらうことが大切です。

また突き指をした際は「指を伸ばす」「指を揉む」といった行為はやめてください。治りが悪くなってしまいかねません。

それでは当記事を参考に、突き指対策を万全した上でスポーツを楽しみましょう。

【参考文献】
1)日本整形外科学会:症状・病気をしらべる
2)一般社団法人 日本骨折治療学会:突き指 -たかが突き指、されど突き指―