【2024年最新版】柔道整復師の平均年収はいくら？手取りやボーナス、働き方別の年収を公開！

これから柔道整復師を目指すにあたり、平均年収は気になるところではないでしょうか？

またすでに柔道整復師と働いている場合は、「平均年収をアップさせたい！」と考える方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、厚生労働省が発表した資料をもとに最新の平均年収を解説。手取り金額やボーナス、働き方別の年収も紹介します。

さらに年収アップの方法についてもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

一般的な柔道整復師の平均年収について

日本標準職業分類によると柔道整復師は「その他の保険医療従事者」のカテゴリーに含まれ、総務省が発表する各種統計でもこの分類が採用されています。

総務省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、その他の保険医療従事者の平均年収は439.63万円。また残業代を含めた平均年収は、473.23万円です。ここでは令和4年賃金構造基本統計調査をもとに、柔道整復師の平均年収の詳細と年齢別平均年収を解説します。

平均年収の詳細

柔道整復師の平均年収について月収と手取り金額、ボーナスの額に分けて解説します。

月収

柔道整復師の平均の基本給は、月額30.6万円です。また残業代を含めた給与は、平均で33.4万円になります。

また厚生労働省が運営するjobtagに掲載されている所定内給与額（基本給）の人数割合は次のとおりです。

引用：jobtag|厚生労働省

中央値は、25万円前後で40万円を超える給与を得ている柔道整復師も一定数存在します。なお給与なので、独立開業や店舗オーナーの収入は含まれません。

手取り金額

ボーナスが支給されない月の手取り月収を計算すると、約26万円です。手取り金額は、残業代を含めた給与から次の金額を差し引いて計算します。

• 厚生年金
• 健康保険料
• 雇用保険料
• 所得税
• 住民税

ボーナスの額

柔道整復師のボーナスは、年間で72.43万円です。冬季と夏季に分けて考えると、ボーナスはそれぞれ約36万円です。

また厚生労働省発表の毎月勤労統計調査（令和4年9月）によると、医療・福祉におけるボーナスは夏季30万9.224円で冬季は27万5,083円でした。柔道整復師は医療・福祉関連職のなかでは比較的ボーナスが高いことがわかります。

年齢別の平均年収

柔道整復師の年齢別の年収をグラフで示すと次のとおりです。

引用：jobtag|厚生労働省

上記によると、50～59歳に平均年収が540.42万円となりピークを迎えます。

柔道整復師の平均年収と他業種との比較

柔道整復師の残業代を含めた平均年収473.23万円を、日本の平均や他業種の平均と比較します。

日本の平均年収との比較

国税庁によると令和4年12月31日時点の日本で働く給与所得者の平均年収は、458万円です。柔道整復師の平均年収473.23万円は日本全体の平均と比べると、少し上回る結果となりました。

他の医療関連職との比較

柔道整復師が含まれる「その他の保険医療従事者」と他の医療関連職を比較すると次のとおりです。

医療関連職のなかで見た場合は、比較的平均的な年収のようです。

柔道整復師の働き方と年収

柔道整復師の働き方と年収について、次の項目に分けて解説します。

• 整骨院・接骨院
• スポーツトレーナー
• 機能訓練指導員
• 独立開業

整骨院・接骨院

柔道整復師が最も多く働いているのが「接骨院・整骨院」です。

以前は整骨院・接骨院では、骨折や脱臼、捻挫、打撲、挫傷などのケガに対して施術を行っていました。しかし昨今は、自費施術を導入して慢性痛の改善やリラクゼーションに対応する整骨院が増加傾向にあります。

整骨院・接骨院の勤務柔道整復師として働く場合、初任給の平均は20万～26万円程度といわれています。

複数の店舗を経営している比較的大きめの整骨院・接骨院では、家族手当や住宅手当、交通費などの福利厚生が充実している会社も見られます。

また、整骨院・接骨院によってはアルバイトやパートの募集をしている場合もあり、時給の相場は1100～1500円程度です。

スポーツトレーナー

柔道整復師の資格を取得後、スポーツトレーナーとして活躍するケースもあります。スポーツトレーナーとしての主な働き方は以下の通りです。

• プロチームの専属トレーナー
• プロスポーツ選手の専属トレーナー
• 実業団企業のトレーナー
• スポーツジム
• 学生を対象としたスポーツトレーナー

プロチームやプロスポーツ選手と契約して活動する場合は、一般的に年俸制が採用されます。その年収は約500〜1800万円程度で、能力や経験によって大きく変動する点が特徴です。

一方、スポーツジムやパーソナルジムなどで勤務するスポーツトレーナーは、年収で約240万～400万円です。実業団を持つ企業のトレーナーの場合は、ジムで勤務するトレーナーより少し、給料が高くなる傾向にあります。

機能訓練指導員

機能訓練指導員とは、通所介護事業所などで体の動かし方やリハビリなどの指導を行い、介護者が日常生活を営むための機能を取り戻すためのサポートをする職業です。柔道整復師以外にも、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのあらゆる医療系国家資格の取得者が機能訓練指導員として働いています。

機能訓練指導員の平均年収は約490万円ほどです。なかには、自分で通所介護施設などを立ち上げることもあります。その場合は平均以上の年収が期待でき、柔道整復師のなかには整骨院や接骨院に通所介護施設を併設するケースもみられます。

独立開業

柔道整復師は医療系国家資格の中でも「独立開業権」がある資格で、自分で院を立ち上げて経営できます。

（公社）日本柔道整復師会が発行した資料によると、全体の3,092件（19.9％）の整骨院・接骨院が年間で「1,000万円超～2,500万円未満」の売上です。さらに「2,500万円超～5,000万円超」は全体の284件（1.9％）で、約2％の整骨院・接骨院は桁外れの売上を上げています。

独立開業をするにはテナント料や備品代、器械代など、さまざまな費用が掛かります。また、顧客をしっかりと獲得するには、高い技術力や接客能力が不可欠です。

さまざまな要素を加味して、しっかりと開業の準備をして経営を効率化すると、独立開業で年収1,000万円も十分に達成可能でしょう。

次の記事では、整骨院や接骨院で独立開業するまでの流れを解説しているので、ぜひご覧ください。

参考：整骨院・接骨院を開業するまでの流れを解説！必要な準備や資金について

柔道整復師の収入構成

柔道整復師の収入は主に次の要素で構成されます。

• 基本給
• 各種手当て
• 歩合給

それぞれについて解説します。

基本給

基本給とは、各種手当や歩合給などを除いた基本的な賃金です。基本給は勤続年数や学歴、業務の遂行能力、役職などの要素で決まります。

各種手当て

柔道整復師の主な手当には「資格手当」と「能力手当」があります。

「資格手当」とは、柔道整復師などの国家資格の取得者に対して支給される手当です。柔道整復師以外にも国家資格の「鍼灸師」などを取得している方に、資格手当が支給されることがあります。

そのほか、民間資格も対象となる可能性があります。資格手当の有無は勤務先により異なりますので、就職する際は事前に確認しましょう。

「能力手当」とは能力や施術技術に応じて支給される手当で、技能手当と呼ばれることもあります。勤務先により評価方法が異なるため、手当に影響する評価内容を確認しましょう。

他にも残業手当や通勤手当、住宅手当、家族手当などが支給される場合があります。

歩合給

歩合給とは、業務の成果による給与をさします。柔道整復師が歩合給で働くと、1日の売上に対する貢献度や1日に担当した患者数によって給与額が決まります。

各種手当と同様に、歩合給の決定方法は勤務先によって異なりますので、評価内容を事前に確認するとよいでしょう。

柔道整復師が平均年収をアップさせる方法

柔道整復師の平均年収をアップさせるためには、次の方法が考えられます。

• 鍼灸師の資格を取得
• 機能訓練指導員として介護施設で勤務
• 専科教員の免許を取得
• 歩合制で成果を上げて収入アップ
• 経験を積んで独立開業

それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

鍼灸師の資格を取得

鍼灸師の資格を取得すると、資格手当をもらえるため年収アップが見込めるでしょう。勤務先によって異なりますが、月に数万円の手当が貰えることもあります。

整骨院・接骨院では、鍼灸院を併設していることが多く、資格を持っていると即戦力になります。鍼灸には自律神経を整えたり、痛みを抑えたりする効果が期待できます。そのため鍼灸施術ができると、施術の幅は広がり、あらゆる症状に対処できるのです。

鍼灸師の資格を取得するには、柔道整復師と同じく養成学校に3年以上通い、国家試験に合格する必要があります。

機能訓練指導員として介護施設で勤務

機能訓練指導員とは、介護保険法によって定められた職種の1つです。機能訓練指導員になるためには法律で定められた医療系国家資格を取得する必要があり、柔道整復師も含まれます。

機能訓練指導員はケガや病気、加齢などで体を思い通りに動かせない方に機能訓練を行い、健康的で自立した生活が送れるようにサポートします。

機能訓練指導員の平均年収は約490万円で、平均年収が約470万円の柔道整復師に比べると比較的年収が高いといえます。そのため機能訓練指導員として働くと、年収アップが期待できるのです。

次の記事では、柔道整復師が機能訓練指導員になるための方法を解説しているので、参考にしてください。

参考：柔道整復師が重宝される機能訓練指導員とは？なるための方法やキャリアアップについて解説します

専科教員の免許を取得

柔道整復師として専科教員の免許を取得すると、養成学校にて講義できます。

柔道整復師のなかには、休憩中に養成学校に行き、講義をしている柔道整復師もいます。

専科教員の免許を取得するためにはまず、柔道整復師の資格を取得後、5年以上の実務経験が必要です。柔道整復師として5年以上勤務したら、「柔道整復師専科教員認定講習会受講試験」を受験できます。

この試験は、小論文・学科試験・面接を受ける必要があり、これらの試験に合格すると「柔道整復師専科教員認定講習会」の参加資格が取得可能です。

柔道整復師専科教員認定講習会は、毎年6月から10月の間の、土日および祝日に開催されており、講習会に参加し修了試験に合格すると専科教員の免許を取得できます。

歩合制で成果を上げて収入アップ

歩合制を導入する勤務先の場合は、歩合の成績を上げて年収をアップさせることができます。

歩合制で年収をアップさせたい場合、歩合の評価基準を把握し、どのように行動すれば高く評価してもらえるのか意識することが大切です。

週や月ごとに目標を立て、しっかりと目標が達成できているか確認して行動すると、高い成果を上げられるしょう。

経験を積んで独立開業

しっかりと準備をして独立開業をすると、年収アップが期待できます。柔道整復師が独立開業をするためには、次の準備が必要です。

• 事業計画を立てる
• 施術所開設届を提出（管轄の保健所）
• 受領委任の取り扱いに関する届け出（地方厚生局）
• 個人事業の開業・廃業等届出書を提出（税務署）
• HPやSNSの開設
• チラシやDMの作成

独立開業における一番のメリットは、稼いだ利益がそのまま自分の給料になることです。月の売上から、固定費や変動費などの諸経費を差し引くと利益を計算できます。独立開業に成功すると、年収とやりがいともに大幅なアップが期待できる点が魅力です。

柔道整復師の平均年収はアップさせよう

柔道整復師は、やりがいのある職業です。

近年、超高齢化社会が進み、ますます需要が高まってくる可能性があります。柔道整復師として雇われて勤務する場合は年収500万円以上、独立開業をして成功すると年収1000万円以上も可能です。

国家資格を取りたい方、人のために働きたい方、自分で開業して稼ぎたい方は柔道整復師を目指してみてはいかがでしょうか。

なお独立開業後の売上を伸ばすためには、顧客のアフターフォローに力を入れて満足度を高めることが大切です。顧客の満足度が高いと繰り返し整骨院に来院してもらえるため、売上アップが期待できます。

さらに顧客のアフターフォローもこれからは、DX化の時代。DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、デジタル技術を活用して業務プロセスを改善することです。

今後、独立開業をして年収を上げたい場合は、リハサクをはじめとしたDX関連サービスについても知っておくとよいでしょう。詳しい資料を無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

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＜参照元＞

e-Stat｜賃金構造基本統計調査 / 令和４年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

厚生労働省｜jpbtag-柔道整復師

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