寝ながらできる股関節の痛みに対するストレッチ!簡単に柔軟性を高める方法3選

股関節の痛みは年齢を重ねるにつれて多くの人が経験する悩みの一つです。

特にデスクワークや長時間の座位姿勢、運動不足などで股関節の柔軟性が低下しやすく、それが痛みの原因となります。しかし、日々の生活に取り入れやすい「寝ながらできるストレッチ」を実践することで、股関節の柔軟性を向上させ、痛みを緩和することが可能です。

本記事では股関節の痛みの原因や、寝たままできる簡単なストレッチを紹介していきます。本記事をご覧いただくことで、忙しい方でも就寝前に手軽にエクササイズを続けられるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

股関節の痛みの原因とは?

股関節痛はさまざまな要因によって引き起こされます。具体的な原因を理解することで、適切な対策を講じることができ、痛みの予防や改善につながります。ここでは、股関節痛の主な原因をいくつか挙げていきます。

1. 長時間の座位や姿勢の悪さ

姿勢の悪い女性の写真

現代社会ではデスクワークや車の運転などで長時間座ったままの生活が一般的になっています。

このような長時間の座位姿勢は、股関節周りの筋肉や関節に大きな負担をかけ、硬直や痛みを引き起こす原因となります。特に、悪い姿勢で座っていると、股関節が圧迫され、血行不良や筋肉の緊張を引き起こしやすくなります。

2. 運動不足による筋力低下

股関節の周りには、骨を支えるための強力な筋肉が存在します。運動不足によってこれらの筋肉が弱くなると、股関節にかかる負担が増大し、痛みを感じやすくなります。

特に、中殿筋や大殿筋といった股関節をサポートする筋肉が弱くなると、股関節の安定性が低下し、痛みが出やすくなるのです。

3. 加齢による関節の硬化

加齢によって股関節の骨盤側の関節軟骨がすり減り、硬くなってしまうことがあります。これが「変形性股関節症」などの原因となり、痛みや動きにくさを引き起こします。

加齢による股関節の劣化は避けられませんが、日々のストレッチや適度な運動を継続することで、症状を軽減することが可能です。

変形性股関節症を説明した画像

参考:股関節痛の原因は何?痛みと関連する病気とストレッチ・筋トレ法を専門家が解説!
参考:【理学療法士監修】変形性股関節症の痛みを和らげる効果的なストレッチを紹介!

寝ながらできる股関節の痛みに効果的なストレッチ3選

股関節の柔軟性を高め、痛みを和らげるためには日々のストレッチが非常に効果的です。特に寝たままでもできるストレッチは、ベッドや布団の上で手軽に行うことができるため継続しやすいです。

ここからは寝ながらできるおすすめのストレッチを3つ紹介します。

1. 太ももの前側を伸ばすストレッチ(大腿四頭筋のストレッチ)

このストレッチは太ももの前側にある大腿直筋を伸ばし、股関節の可動域を広げるのに効果的です。ストレッチ中は呼吸を止めず、深くリラックスした状態で行いましょう。

大腿四頭筋ストレッチ
STEP1:横向きに寝て、片膝を曲げます。
STEP2:反対側の手で足首を持ち、足を後ろに引っ張ります。
STEP3:太ももの前側の伸びを感じながら、10〜15秒間キープします。
※腰を反らさないように注意しながら行いましょう。

2. 太ももの外側を伸ばすストレッチ(大腿筋膜張筋のストレッチ)

このストレッチは、太ももの外側にある大腿筋膜張筋をターゲットにして、股関節の柔軟性を高めます。

大腿筋膜張筋ストレッチ
STEP1:仰向けになり、片膝を立てます。
STEP2:もう一方の足を立てた膝に乗せましょう。
STEP3:立てた膝を反対側に倒し、腰をひねります。
STEP4:太ももの外側や腰の部分にかけて、じっくりと伸びを感じながら10〜15秒間キープします。

※両肩が床から浮かないように注意して行いましょう。無理にひねらず、自分の体に合わせた範囲で行うことが重要です。

3. お尻のストレッチ

硬い股関節を柔らかくするためには、お尻の筋肉のストレッチが重要です。特に、デスクワークをしている方は硬くなりやすい筋肉ですので、重点的に伸ばしましょう。

大殿筋ストレッチ
STEP1:仰向けになりましょう。
STEP2:一方の股関節・膝関節を曲げ、反対側の肩に引き寄せましょう。
STEP3:お尻が伸びた状態を10秒間保持しましょう。
※股関節の付け根に詰まるような痛みが出ない範囲で行いましょう。

ストレッチを行う際の注意点

ストレッチは股関節の痛みの改善に効果的ですが、正しい方法で行わなければ逆効果になることもあります。以下の注意点を守りながら、効果的にストレッチを行いましょう。

1. 痛みを感じたら無理をしない

股関節に痛みを感じる場合は、無理にストレッチを続けないようにしましょう。

痛みが出るほど強く伸ばすと、かえって筋肉や関節を傷めることがあります。心地よい範囲で行うことが大切です。

2. リラックスした呼吸を意識する

ストレッチを行う際は、リラックスした状態で深い呼吸を保つことが大切です。

呼吸を止めてしまうと筋肉が緊張し、ストレッチの効果が低下します。深呼吸をしながらゆっくりと体を伸ばすことで、筋肉が柔らかくなり、柔軟性が向上します。

3. 毎日コツコツと続ける

ストレッチを続けている画像

股関節の柔軟性を向上させるためには、毎日の継続が鍵となります。

1日数分でも、毎日続けることで少しずつ効果が現れます。忙しい方でも、寝る前や朝起きたときなど、寝ながらできるストレッチなら継続しやすいでしょう。

股関節の痛みを予防するための生活習慣

股関節痛を予防するためにはストレッチだけでなく、日常生活の中で股関節に負担をかけない習慣を身につけることも重要です。ここからは股関節の痛みを予防するための具体的な生活習慣を紹介します。

1. 適度な運動を心がける

運動不足は股関節痛の原因の一つです。定期的にウォーキングや軽いエクササイズを行い、筋力を維持することが大切です。特に、股関節周りの筋肉を鍛えることで、股関節への負担を軽減し、痛みを予防する効果が期待できます。

2. 座り方を見直す

長時間同じ姿勢で座ることは、股関節に負担をかけやすくなります。デスクワーク中も、1時間に一度は立ち上がり、軽いストレッチや歩行を行うようにしましょう。また、姿勢を正して座ることで、股関節への圧迫を軽減できます。

3. 体重管理を行う

体重が増えると、股関節にかかる負担が増大し、痛みの原因となります。適正体重を維持するために、バランスの取れた食生活と運動を心がけることが大切です。

まとめ

股関節の痛みを和らげるためには、簡単にできるストレッチが非常に有効です。

寝ながらできるストレッチなら、忙しい日常の中でも無理なく取り入れられ、毎日続けやすいでしょう。股関節痛は日々の生活習慣や運動不足から来ることが多いため、定期的にストレッチを行い、柔軟性を高めることが大切です。

また、運動や姿勢の改善、体重管理など、股関節に負担をかけない生活を心がけることで痛みの予防や改善につながります。

ぜひ、今回紹介したストレッチを実践して、股関節の健康を保ってください。