「朝起きた時に腰が痛いのはなぜ?」
「いつも悩まされている寝起きの腰痛をなんとかしたい…。」
朝起きた時に腰の痛みに悩まされていませんか?よく眠ったはずなのに、腰が痛くて起きるのが辛いと感じている方も多くいると思います。
本記事では、朝起きると腰が痛い原因や腰痛の改善方法を解説していきます。
また、痛みの軽減に繋がるストレッチの方法もご紹介もしていますので、朝起きた時の腰痛に悩まされている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【原因】朝起きると腰が痛いのはなぜ?
睡眠をして身体を十分に休めたはずなのに朝起きると腰が痛むと、憂鬱な気持ちになる人も多いのではないでしょうか?
朝起きて腰が痛む際に考えられる原因を、以下よりご紹介していきます。
【寝方】寝ている時に寝返りが少ない
朝起きて腰の痛みを感じる原因として、就寝時の寝返りが少ないことが挙げられます。
寝返りは睡眠中に起きる生理現象の一つです。
睡眠中に同じ姿勢のままでいると、体の同じ部位にばかり圧が加わり血行不良を招いてしまいます。そこで、寝返りをすることで良好な血液循環が保たれ、身体への負担を和らげているのです。
しかし、寝具などの影響で寝返りが少なくなると身体の同じ部分に圧がかかり、起床時の腰の痛みに繋がってしまうおそれがあります。
参考:寝すぎて腰が痛いのはなぜ?痛みの原因と簡単にできるストレッチや対処法を紹介
【寝具】身体に合わないマットレスを使っている
朝起きた時の腰痛の原因には、使用しているマットレスや布団の影響も考えられます。
マットレスや布団がやわらかすぎると肩や腰などが沈み込み、寝返りが減少する傾向があると言われています。
また、硬すぎる寝具では腰が浮き上がってしまい、寝心地が悪くて眠れないという方もいるのではないでしょうか。
そのため、ご自身の身体にあった寝返りのしやすい硬さの寝具を選ぶことが、朝起きた時の腰痛を予防する重要なポイントとなります。
【環境】身体が冷えて血行が悪くなっている
寝室の気温も腰の痛みの原因になる場合があります。
室温が低すぎると、身体が冷えて血行が悪くなってしまうためです。、血行不良から筋肉がこり固まり、腰の痛みを誘発してしまう可能性があるので、注意が必要です。
参考:【筋肉が原因となる腰痛】筋筋膜性腰痛とは?見分け方と対処法を解説!
【病気】椎間板ヘルニアやぎっくり腰によるもの
朝起きた時の腰の痛みは、病気が原因となっている場合もあります。
腰痛の原因となる疾患としては、腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアやぎっくり腰(急性腰痛症)、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうきょうさくしょう)などが挙げられます。
腰の痛みが長く続く場合や、腰痛の他にも足の痺れの症状などが出現した場合には、病気の可能性が考えられるため、早めの病院受診がおすすめです。
参考:【腰椎椎間板ヘルニア】やってはいけないこと5つ!予防に効果的なストレッチも紹介
【すぐに実践】寝起きの腰痛を改善する方法
朝起きた時の腰の痛みを改善したい方のために、日常でできるセルフケアの方法をご紹介します。ぜひ、試してみてください。
就寝前や朝起きた時にストレッチをする
就寝前や朝起きた時にストレッチをすることで腰の筋肉のこりがほぐれ、血行促進が期待できます。就寝前、疲労が蓄積した筋肉をほぐすことで全身の血流が良くなれば、快眠に繋がるでしょう。
また、就寝中に寝返りが少ないと同じ寝方が続いて、腰の周りの筋肉がこり固まり、腰痛の原因となってしまいます。
朝起きた時に腰の周りのストレッチをすることで筋肉の柔軟性が向上し、痛みの軽減が期待できます。
参考:寝ながらできる腰痛改善ストレッチ!4つの症状別の対処法を解説
適度な運動をする
腰痛の予防・改善には適度な運動も重要となってきます。
激しい運動ではかえって腰痛を悪化させる危険性がありますので、ウォーキングや軽いランニングなど身体への負担が少なく、長続きする運動がおすすめです。
適度な運動には睡眠の質向上の効果もあり、身体の疲労回復や腰痛予防の効果が期待できるでしょう。
身体が冷えないように対策をする
就寝時に身体が冷えていると、全身の血行が悪くなり筋肉がこり固まりやすくなります。そのため、就寝前の入浴時には湯船につかるようにしましょう。
また、寝具に関しても身体を冷やさないような対策が必要です。
寒い冬場は湯たんぽや電気毛布を用いて身体を温めたり、夏場でもエアコンの風が腰周辺に直接あたらないようにしましょう。
自分に合った寝具を使う
朝起きた時の腰痛予防には、自分にあった寝具を選択することも大切なポイントです。
マットレスや敷布団はやわらかすぎず、硬すぎないものを使用するようにしましょう。
具体的な指標として、腰のすき間をチェックすることがおすすめです。人間の背骨は体重を分散するために弯曲して連なっています。背骨の腰部分を腰椎といい、軽く前側にカーブしています。
腰骨の弯曲は強すぎても弱すぎても身体への負担が増してしまうため、丁度いい程度のすき間であることが望ましいです。
腰椎の丁度いい程度のすき間とは、立った状態では4〜6cm、寝た姿勢では2〜3cmの時と言われています。そのため、寝具を選ぶ際には、腰のすき間が適度にあいているものを選ぶようにしましょう。
朝起きた時の腰痛に効く!おすすめストレッチ3選
それでは、朝起きた時の腰の痛みに効くおすすめストレッチを3つご紹介します。
参考:【誰でも簡単】腰痛を和らげる方法は?痛みの原因と簡単にできるストレッチを紹介
ヒップロール
このストレッチでは、背中にある脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)をやわらかくする効果が得られます。脊柱起立筋は背筋を伸ばす、背中を反るといった動作時に働きます。
腰の筋肉の伸びを感じながら行いましょう。
STEP2:両膝を閉じたまま片側へ倒しましょう
STEP3:元の姿勢に戻りましょう
STEP4:繰り返し実施しましょう
※肩が床から離れない様に注意しましょう
大殿筋ストレッチ
こちらは、お尻の筋肉である大殿筋(だいでんきん)をやわらかくするストレッチです。
大殿筋は股関節を反るような動作時に働き、歩いたり走ったりする際の蹴り出しや着地の動作でも作用します。¥
STEP2:反対側の肩に向けてひねります
STEP3:姿勢を保持しましょう
STEP4:元の姿勢に戻します
※お尻が伸びた状態を保持しましょう
膝抱えストレッチ
こちらも脊柱起立筋をやわらかくするストレッチです。
腰の伸びを感じながら行ってみてください。さらに腰の筋肉の伸びを感じたい場合は、お尻の下にタオルを入れるのがおすすめです。
STEP2:腰を丸めるようにお腹に引き寄せます
STEP3:姿勢を保持しましょう
STEP4:元の姿勢に戻します
※腰が伸びるのを感じながら実施しましょう
痛みが改善しない場合は病院受診がおすすめ
朝起きた時の腰の痛みがなかなか改善しない方は、病院受診をおすすめします。
腰痛の他にも足の痺れなどの諸症状を併発している場合、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの病気の可能性があるため、整形外科で精密検査をしてもらうようにしましょう。
まとめ
朝起きると腰が痛くなる原因や対処法の解説をしていきました。朝の起床後に腰が痛くなるのは、以下のことが原因として考えられます。
- 寝ている時に寝返りが少ない
- ご自身にあったマットレスを使用していない
- 室温低下により身体が冷えて全身の血行が悪くなっている
- 椎間板ヘルニアなどの病気によるもの
以上のことを念頭に、朝起きた時に腰の痛みがあった際には今回ご紹介したストレッチを行ってみてください。
それでは、本記事があなたの腰痛の改善に少しでもお役に立てれば幸いです。
【参考文献】
1)e-ヘルスネット:快眠と生活習慣
2)e-ヘルスネット:快眠のためのテクニック -よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係
3)日本整形外科学会:腰痛
4)厚生労働省:良い睡眠の概要