時代の変化とともにサブスクという言葉が広がってきました。接骨院・整骨院を経営している方も、気になっている方が多いのではないでしょうか?
そこで今回は、接骨院・整骨院でサブスクモデルを導入する際のポイントと注意点を解説します。サブスクの成功事例を紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
接骨院・整骨院におけるサブスクの種類
サブスクは「サブスクリプション(subscription)」の略で、サービスや商品を一定期間、あるいは一定金額利用する仕組みです。さまざまなビジネスモデルで導入されており、接骨院や整骨院のなかでも取り扱われるケースが増えています。
サブスクには次の種類があります。
- 回数券モデル
- 回数制限モデル
- 会員モデル
- 通い放題モデル
各モデルについて解説するので、参考にしてください。
なお以上のサブスクを成功させるためには、まずは自費メニューをしっかりと作り込むことが大切です。次の記事では、自費メニューの作り方を解説しているので、ぜひご覧ください。
参考:整骨院・接骨院の自費メニューの作り方!料金設定や回数券についても解説
回数券モデル
回数券モデルは、世間一般にも認知されているシステムのため、一番導入しやすいモデルです。3回〜10回程度の施術を割安な価格でまとめて購入していただくことになるため、続けて通院してもらいやすくなります。さらに有効期限を設けると、来院間隔をあまり空けずに計画通りに通院を促せるでしょう。
新患で来院された方、急に症状が悪化してしまい来院する必要がある方に効果的です。回数券を導入する場合は、次のような料金設定が考えられます。
- お試し回数券3回分(初回購入限定・90日間有効)
- 回数券5回分(1回施術あたり10%オフ・30日間有効)
回数制限モデル
回数制限は、1ヶ月の中で通院できる回数を決めて月額の利用料を支払ってもらうモデルです。月額料金は通常よりも割安になるように設定すると、患者様に購入するメリットを感じてもらえます。回数制限の場合、たとえば次のような料金設定が考えられます。
- 〇〇〇〇円で最大4回利用券(30日間有効)
- 〇〇〇〇〇円で最大8回利用券(60日間有効)
会員モデル
会員モデルは、事前に会員費(定額費用)を支払った患者様のみが施術を受けられるシステムです。たとえば大手の外資系スーパーのコストコは、会員費を支払った顧客のみが商品を購入できる会員モデルでビジネスを成功させています。
会員モデルを実現させるためには、ターゲットを明確にしブランディグを進め、根強いファンを作ることが大切です。
地道なブランディング活動が必要ですが、一旦成功するとサブスクの定期収入と店舗支払いによる収入の両方を確保できるため、売上を安定させやすくなります。会員モデルの料金設定は月会費と年会費の2パターンが考えられます。
通い放題モデル
通い放題モデルは、定額料金を支払えば回数の制限なく施術を受けられるモデルです。月額料金を高めに設定しておき、一定回以上を通院すれば割安になるようにします。通い放題モデルは、とくに症状の重い患者様で通院頻度の多い方に向いています。
接骨院・整骨院でサブスクを導入するメリット
サブスク導入のメリットは、売り上げがすぐに確定できるだけでなく、サブスクの会員数を増やすと利益の安定化を実現できることです。
会員数の増減は競業の影響を受けづらいため、都度払いで支払われる収入よりも売上が安定しやすくなるのです。繰り返し通院いただくことで、リピート率もあがり患者様との関係性を築きやすくなります。
また患者様側も施術のたびに料金を支払う必要がないため、計画通りに通いやすくなるメリットがあります。計画通りに施術を受けて症状を改善したり、定期的な通院で健康な状態を維持できたりできます。
サブスクを導入するデメリット
サブスクのデメリットは、サブスクを管理するためのコストや事務的な手間がかかることです。
たとえば有効期限の管理や通院回数の管理など、都度払いで施術を受けてもらっていた頃よりも管理に手間がかかります。
人数が増えると管理がより煩雑になるため、顧客管理システムなどの導入が必要なケースもあるでしょう。
接骨院・整骨院でサブスクを成功させるための秘訣
接骨院・整骨院でサブスクを成功させるためには、患者様のニーズや症状に合わせたモデルを提案することです。自院の利益のみを追求せずに、患者様に寄り添ったサブスクを展開しましょう。
ニーズに合わせたサブスクモデルを提案する
サブスクを契約してもらうためにも、患者様のニーズに合ったものを提案しましょう。たとえば次の点を意識してみてください。
- どのような目的で接骨院・整骨院に通うのか
- 予算はどのくらいなのか
- どれくらいの通院頻度が適切か
- どれくらいの頻度でメンテナンスを受けたいのか
しっかりと患者様にヒアリングをし、患者様のニーズに対する理解を深めたうえで、サブスクを提案しましょう。
患者様の症状に合わせたモデルを提案する
接骨院・整骨院側から患者様の症状に合わせたサブスクモデルを提案すると、購入率が上がります。
たとえば症状が重く通院間隔を狭めて通う必要がある場合は、症状が落ち着くまで通い放題を提案するのもよいでしょう。
一方で症状が比較的落ち着いている場合は、定期的に身体メンテナンスをする必要性をしっかり説明したうえで、回数制限モデルを提案すると患者様の理解を得やすくなります。
サブスクのメリットを説明する
サブスクのメリットを示すためには、どれくらい割安になるのかを分かりやすく説明しましょう。
通常で通院した場合とサブスクを利用した場合の料金を比較する表を準備しておくと、患者様も理解しやすいです。
接骨院・整骨院でサブスクを導入する上での注意点
接骨院・整骨院でサブスクを導入する際には、次の点に注意しましょう。
- 押し売りはしない
- 患者様に納得していただいてから購入していただく
- 接骨院・整骨院の施術コンセプトとサブスクモデルを合わせる
各注意点について詳しく解説します。
押し売りはしない
サブスクは施術計画と一緒に提案すると押し売りの印象を与えずに自然な流れで、サブスクを契約してもらいやすくなります。
施術計画では、症状が改善するために必要な目安の通院回数や通院頻度を伝えます。その際に、施術計画通りに通院するのであれば、サブスクを契約をした方が料金も安くなることを伝えるとよいでしょう。
そうすると、サブスクを契約するメリットや理由が患者様に伝わりやすくなるので、押し売りの印象を与えずに済むのです。
患者様に納得していただいてから購入していただく
患者様に納得してサブスクを購入してもらうためには、一方的に話すのではなく、患者様の理解度を確認しながら話を進めることが大切です。
たとえば、説明の合間に「~についてご質問はありませんか?」「ここまでは、よろしいでしょうか?」など患者様の理解度を確認しながら話を進めると丁寧な印象を与えられます。
理解不足のままサブスクの契約を強いる状態を防げるため、契約後のトラブルを予防できます。
接骨院・整骨院の施術コンセプトとサブスクモデルを合わせる
サブスクが接骨院・整骨院のコンセプトとマッチしていなければ、患者様にサブスクを契約する理由が伝わりづらくなります。
たとえば、3回以内でぎっくりを改善するというコンセプトを掲げているケースを考えてみましょう。このように短期間で施術を完了させることをコンセプトに掲げながら、長期間の施術が想定される通い放題のサブスクを提案すると、患者様がサブスクを購入する理由を理解しづらくなるかもしれません。
この場合、ぎっくり腰用の3回回数券をはじめに提案して、改善のタイミングで予防を目的とした通い放題のサブスクを提案すると患者様の理解を得られやすいでしょう。
リハサクを活用した接骨院・整骨院のサブスク事例
集治整骨院・整体院様はリハサクを活用したサブスクモデルの構築に成功しました。
私たちの施設では月額の会員制を導入しており、希望される方に対しては症状改善後も継続的に、健康維持を目的として通院いただいております。その会員制のメニューを充実化する上で運動指導が必要と考え、運動療法クラウド【リハサク】の導入に至りました。 |
この整骨院の場合、初回の来院時に姿勢を測定して、その後も3~4ヵ月くらいのペースで定期的に姿勢を測定するようにしているそうです。それにより、患者様が新たな問題点に気づきやすくなります。問題点を認識した患者様には、整骨院の施術サービスを勧めやすくなります。
会員制メニューの一環としてリハサクを活用することで、患者様対応を効率化しつつ、さらに満足度の向上にも成功しています。
リハサクに関しても単体では料金をいただくことはありませんが、会員制メニューの一環としてマネタイズするようにしています。
(中略) リハサクの提供する運動療法クラウド・AI姿勢分析を活用することで、これまで時間をかけていた患者さんへの説明やその後の運動指導を時間短縮することができ、その分、セラピストでしかできない治療や患者さんとのコミュニケーションに時間を使うことができると思います。 |
リハサクを活用したサブスクの構築については、以下の資料で詳しく解説しているので、どうぞダウンロードしてご覧ください。
治療院でサブスクモデルを導入し、継続利益を構築する方法【ダウンロード】
整骨院・接骨院でサブスクを導入しよう
サブスクはさまざまな業種で取り入れられている人気のビジネスモデルです。整骨院や接骨院でも導入すると、売上の安定化が期待できます。また患者様にも計画的に通院しやすくなったり、定期的なメンテナンスで体の不調を予防したりできるメリットがあります。
本記事ではサブスクを導入するコツも紹介したので、参考にしていただき導入を検討してみてください。
サブスクを導入する際には、リハサクの活用もおすすめです。姿勢分析ツールや運動療法クラウドなどのサブスクに役立つ機能も豊富ですので、ぜひ導入を検討してみてください。