整骨院や接骨院が廃業する原因とは?整骨院・接骨院の現状最新まとめ

整骨院や接骨院が廃業する原因とは?潰れる店舗の特徴についても解説!

  • 12月 25, 2020
  • 5月 20, 2024
  • 経営

近年、整骨院や接骨院が増加するなか、廃業に追い込まれる施術所が増えています。廃業を防ぐためには、まずは原因を洗い出して経営を立て直すための戦略を練ることが大切です。

本記事では、整骨院や接骨院が廃業に追い込まれる原因や、廃業させない方法について解説します。PDCAを活用した経営の改善方法についても詳しく説明するので、ぜひ最後までご覧ください。

廃業する整骨院・接骨院が増えた原因とは? 

廃業する整骨院や接骨院が増えた原因には、療養費の減少や競争の激化などが関係しています。

廃業届の写真イメージ

療養費が年々減少しているから 

療養費が減少すると、整骨院や接骨院の収入が減るため、廃業を余儀なくされるケースが増えます。

柔道整復療養費検討専門委員会では、平成24年から整骨院や接骨院における療養費の適正化について議論されてきました。

というのも、整骨院・接骨院では療養費の架空請求水増し請求といった不正請求が問題となっているからです。平成27年には、反社会的勢力が関与した不正請求事件も明るみになっています。

不正請求の多発を受け療養費の適正化が進められた結果、柔道整復師の収入源である療養費が次第に縮小。経営難に陥り廃業する整骨院や接骨院が増えています。

競争が激化しているから 

現在、整骨院や接骨院の数はコンビニエンスストアの数に匹敵するほどに増えました。施術所の数が増え競争が激化することで、なかには廃業するケースも見られます。

競争が激化すると患者様の奪い合いになり、来院数が減少する整骨院や接骨院が出てくるのです。また日本の人口は減少傾向にあるため、患者様を取り合う状況は今後も続くと考えられます。

さらに整骨院・接骨院の競合となるマッサージ店や整体院、カイロプラクティック院なども増加傾向にあり、ますます競争は激化しています。

競争に負けてしまった施術所は売り上げが減少し、最終的には廃業へと追い込まれてしまうのです。

潰れる整骨院・接骨院の特徴

施術する柔道整復師の様子

潰れる整骨院や接骨院の特徴は次のとおりです。

  • 自費メニューの単価が安すぎる
  • 集客に取り組んでいない
  • ターゲットを設定していない
  • 不正請求をしている

それぞれについて解説します。

自費メニューの単価が安すぎる

自費メニューの単価が安すぎると、労働時間が長い割に売上が少なくなるので経営を維持できずに廃業に追い込まれる可能性があります。

とくに自費メニューは保険施術よりも、カウンセリングや施術に時間をかけるケースがみられます。そのような場合に施術単価が安すぎると、時間当たりの単価も極端に減少するため注意が必要です。

集客に取り組んでいない

集客に力を入れずに次第に新規患者が減少して廃業に追い込まれるケースもあります。

患者様は自分の症状を直してくれる施術所自分の好みにあった施術所を求めて、施術所を比較検討します。そのような状況下で集客をしないと、自院が選ばれづらくなります。競合店のなかから患者様に選ばれるためには、顧客満足度を意識したり、広告宣伝を実施したりして集客に力を入れることが大切です。

集客に取り組む際には、まずは施術スキルの向上や患者対応の改善で既存の顧客満足度を上げるとよいでしょう。そうすると、友人や知人、家族を紹介してもらえるようになり集客できるようになります。

さらにインターネット集客にも取り組み、ホームページやSNSなどを更新して自院の情報を積極的に発信しましょう。そうすると、自院を全く知らない人にも認知してもらえ、新規集客につながります。

ターゲットを設定していない

ターゲットを設定していないと、他の整骨院や接骨院と差別化しづらくなるため患者様から選ばれにくくなります。来院する患者が減少するため、廃業に追い込まれる可能性が高くなります。

競合店が多い中で選んでもらうためには、他院との差別化を図ることが大切。そのためにも、ターゲットの設定が欠かせません。

ターゲットとは接骨院や整骨院に来院してもらいたい人物像をさし、詳細なターゲット情報はペルソナと呼ばれることもあります。

ターゲットやペルソナを設定すると、特定の患者層が求めるサービスを作りやすくなります。またホームページやSNSなどでターゲットに的を絞った発信ができるため、それが他の施術所と差別化しやすく、多くの競合の中から選んでもらいやすくなるのです。

不正請求をしている

保険を取り扱う際に不正請求をすると、近所で悪い評判が立って訪れる患者数が減少するかもしれません。

現在は、保険者から患者に対して使った医療費を知らせる書類が届きます。日数の水増しや施術部位の偽用などの不正請求をすると、それが患者に知られる可能性が高いのです。

保険者から届いた書類に書かれている内容と実際に受けた施術内容が食い違うと、患者様が整骨院や接骨院に対して不信感を持つ可能性があります。

その結果、近所に悪い評判が流れたり、保険者や役所に通報されたりして廃業に追い込まれるケースがあるため注意が必要です。

整骨院・接骨院を廃業させないためのポイント

ポイントを説明するイメージ

整骨院や接骨院を廃業させないためのポイントは次のとおりです。

  • 時間あたりの単価意識を持つ 
  • 整骨院・接骨院の課題を明確にする 
  • 課題を把握して今後の経営戦略を図る 

それぞれについて解説します。

時間あたりの単価意識を持つ 

整骨院や接骨院を廃業させずに経営を続けるためには、時間当たりの単価を意識して自費メニューの施術料金を決めることが大切です。

治療として施術サービスを提供する場合、リラクゼーションとは異なり、30分や60分など時間を区切ることが少ないです。

そのため、ついつい施術単価に見合わない時間をかけてしまい、時給換算した金額が極端に下がってしまうことがあります。その結果、1日中フルに働いても、売上が伸びずに体力だけが消耗される恐れがあるため注意が必要です。

そのような事態を避けるためには、平均的な施術時間を求めて、必要な売上から逆算して施術料金を決めることが大切です。

時間単価を意識した施術料金の設定方法については、次の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

参考:整骨院・接骨院の自費メニューの作り方!料金設定や回数券についても解説

整骨院・接骨院の課題を明確にする

整骨院や接骨院の経営上の課題を明確にしたいときは、患者が来院して支払いを済ませるまでの業務を細分化して考えるとよいでしょう。たとえば次のように細分化できます。

  • 来院時の受付での対応
  • 待合室での対応
  • カウンセリング
  • 施術室への案内
  • 施術
  • 施術後のアフターフォロー
  • お会計時の対応

以上の業務を複数のスタッフで分担しているのであれば、ミーティングの機会を設けて課題を洗い出し、議事録として残しましょう。

一人で施術所を運営している場合は、紙に書き出すなどして、それぞれの業務における課題を明確にしましょう。頭のなかだけで考えるのではなく、書き出して記録に残し、いつでも確認できる状態にすることが大切です。

課題を把握して今後の経営戦略を練る

前項で課題を書き出したら、PDCAを回せるように経営戦略を練りましょう。PDCAとは、それぞれ次の頭文字を取った言葉です。

  • PLAN(計画)
  • DO(実行)
  • CHECK(検証)
  • ACTION(改善)

まずは課題を解決するための計画を考え、次にその計画を実行します。さらに実行した結果を検証して、結果が不十分であれば改善を試みると次第に経営状況がよくなり廃業を防ぐことができます。

PDCAの具体例

たとえば2回目以降に来院する患者数が少ないという課題に対して、新しいアフターフォローの導入を計画したケースを考えてみましょう。この場合、実行する前に現状をリピート率で数値化しておくことが大切です。

まずは、次の計算式で計画を実行する前のリピート率を計算しましょう。

リピート率 = 2回目以降の患者数 ÷ 新規患者数

※2回目に来院するまでの期間を2週間以内に設定する

さらに目標となるリピート率を設定してみてください。目標となるリピート率は、目標とする売上に応じて自院にあった数値を設定することが理想です。もし具体的な目標を導き出せない場合は、一旦はリピート率60%を目標にするとよいでしょう。

次に計画を実行して目標に到達したのかを検証します。目標を達成した場合は、一旦は計画が成功したと判断できます。目標を達成できていない場合は、アフターフォローのやり方を再度見直して再び計画を実行してみてください。

以上を目標を達成するまで繰り返すと、PDCAを回すことになります。

整骨院・接骨院の廃業を防ごう

整骨院や整体院の件数は、コンビニエンスストアに匹敵する数にまで増加しました。また、競合ともいえる整体院やマッサージ店なども増えており、ヘルスケア業界の競争は激化する一方です。

整骨院や接骨院を廃業させないためには、まずは売上が減少する原因を見つけることが大切です。原因を見つけたら、それを改善するための計画を立て実行に移し、検証、改善を加え経営が安定するまでPDCAを回しましょう。

整骨院や接骨院の廃業を防ぐ対策の1つとしてリハサクを導入するのもおすすめです。最新テクノロジーをもとに開発されたアフターフォローサービスなので、現在の施術に加えて導入するだけで顧客満足度アップが期待できます。

その結果、リピート率の上昇にもつながり売上が安定して、廃業のリスクも軽減できるでしょう。リハサクの詳細について知りたい場合は、無料のダウンロード資料からご覧いただけます。

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<参照元>

厚生労働省 | 就業あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師及び施術所
産経新聞 | コンビニ店舗数、シェア9割「3強」鮮明


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