近年整骨院・接骨院が増加し、患者様に良い施術を提供するだけでなく、うまく集客をしなければ経営を継続することが難しい状況にあります。競合過多により廃業ラッシュと言える状態になっています。
では、どうすれば効果的に集客ができるのか、有効な方法をWebとリアルの両面から紹介していきます。
最後までお付き合いください。
整骨院・接骨院の集客をする前に準備しておきたいこと
まず集客を始める前に、どのように活動していくか方針を決めましょう。方針を決めておくことで、より有効な集客の対策をうつことができます。
どのような患者を対象にしたいか決めておく
集客するといっても、どの患者を対象にするかで効果的な方法が異なるため、まずは対象にしたい患者を決めましょう。
対象となる患者を大きく3つに分けると、新患（完全新規）・既存患者・再診患者となります。
新患は完全に新規の方ですので、他者からの紹介や院の紹介チラシの配布、Web広告などが有効です。自身が施策したい・得意としている方法で、継続的に行ってください。
既存患者とは、継続して来院している患者です。2回目以降のリピートや、来院回数を最大化させる目的で集客を行います。よって、また来たいと思わせるような施策が必要になります。
再診患者は、前回の来院から1か月以上空いた患者と定める施設が多いです。初診時に収集した電話番号や住所等の連絡先を活用した集客を行いましょう。
ターゲットを明確化する
集客するターゲットは、できる限り明確な方が成功しやすいので、具体的な人物像(ペルソナ)を設定してみましょう。
性別・年齢・職業・趣味・住所・症状など、1人の人物を明確に作成してみてください。次にその人がどうすれば来てくれるか考え、集客方法を決めましょう。
ターゲットを絞ることで、集客の成功率がグッと上がります。
短期的なのか中長期的なのか期間を設定する
即効性のある集客を狙うか、時間を掛けて安定した集客を狙うのかで集客方法が大きく変わります。
また、期間を設けずに集客をしてしまうと、効果が少なくても止め時が分からなくなります。「止めたら集客できないかも」という気持ちが芽生え、ダラダラと無駄なコストが掛かってしまう可能性もあるでしょう。
この施策は1か月だけやってみる、月に○人集客できなかったらやめるなど、基準を設けて施策を実施すると良いです。
Webにおける効果的な集客方法
では、Webでの効果的な集客方法を紹介します。ネットが苦手な方でも、簡単な方法もありますので、ぜひご覧ください。
現在はSNSでの集客が主流
現代において、SNSは無くてはならない存在になっていますので、整骨院・接骨院での集客はSNSが主流です。
主なSNSとして、Instagram・X（旧Twitter）・LINEなどがあります。既に触れているものがあれば、そのSNSから運用してみましょう。
SNS集客のメリットとしては、情報伝達が速くて閲覧数が多いことが挙げられます。誰でも情報を見ることができますので、うまくいけば全国に発信することが可能です。
しかし、情報の発信は継続しなければ効果がありません。SNSはコンテンツが溢れているため、古い情報はすぐに埋もれて閲覧されなくなります。
継続して情報発信を行い、集客に活かしたい方はSNS運用を始めてみましょう。
ホームページの作成はマスト
近年、スマートフォンの登場によりインターネットが急激に普及したため、ホームページが無い場所に足を運ぶ事が不安になるユーザーが多いです。
よって、簡単なものでも構いませんので、ホームページを作りましょう。近年、専門的な知識が無くても、テンプレートに合わせて容易に作成できるツールも多く存在します。
代表的なサイトとしてWix・jimdo・Ameba Owndなどがあります。インターネットが得意な方は、WordPressを用いて一から作成してみてもいいでしょう。
コストが掛かっても本格的なホームページを作りたい場合は、専門家に依頼すると納得のいくものができます。
Googleビジネスプロフィール（旧：Googleマイビジネス）の活用
Googleビジネスプロフィール（旧：Googleマイビジネス）とは、Googleにおけるビジネス情報を公開するツールです。
ビジネス情報を公開することにより、Googleでの検索結果やGoogleマップで、自身の整骨院・接骨院の情報が表示されるようになります。
受付時間・施術内容・休日・ホームページのURL・予約サイト（運営しているのであれば）などの情報を入力し、検索したユーザーが分かりやすいようにしておきましょう。
受付時間にお昼休みがある場合、午前と午後に分けて時間を入力しておくと患者様からわかりやすいです。8時〜20時のように通しで入力してしまうと、せっかくご来院いただいても対応できないケースも生まれてしまいます。
また、施術者の顔写真や院内・施術中の写真があれば、ユーザーはよりイメージが湧きやすいです。
Web広告
最近では、オンライン集客としてWeb広告もあります。Web広告とは、インターネット上やSNS上で出されている広告のことです。
Web広告はさまざまな種類がありますが、整骨院・接骨院で有効なものはリスティング広告でしょう。
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果上位に出てくる広告で、テキストのみでクリックされると料金が発生します。
表示されただけでは料金が掛かりませんし、整骨院・接骨院の関連ワードを検索した時のみ表示されますので、ユーザーニーズの近い部分で広告することができます。
その他、ディスプレイ広告・SNS広告・YouTube広告などの効果的なWeb広告もあります。しかしながら、幅広いユーザーにアプローチするため、全国展開しているチェーン店でない限りはあまり集客は見込めないでしょう。
ポータルサイトへの掲載
ユーザーは整骨院・接骨院を探す時、比較するためにエキテン・EPARK・ホットペッパーなどのポータルサイトを利用することがあります。
よって、ポータルサイトに登録しておかないと、比較対象にも上がってこないため登録しておきましょう。掲載自体は無料で出来ますので、しておいて損はないです。
有料プランでは、検索結果の上位に表示されるため、ユーザーの目に留まりやすいようになります。
軽視してはいけないリアルの集客について
スマートフォンの登場により、インターネットが急速に普及している世の中ですが、リアルの集客も軽視してはいけません。
なぜなら、整骨院・接骨院はWebをあまり活用しない高齢者も主要な顧客となるためです。ここでは、リアルの集客の中でも中高年・高齢者に有効な方法を紹介します。
チラシ・ポスティング
リアルの集客でまず思い付くのは、チラシ・ポスティングではないでしょうか。
しかしながら、チラシの反響率は0.01～0.3％といわれており、1万枚配れば1～30人の方が来院される計算になります。手軽に実行できますが、少し根気のいる集客方法です。およそ1,000枚配って1人来院されたら合格といえるでしょう。
そこで、しっかりとした反響を呼ぶには整骨院・接骨院を分かりやすく、関心を引く内容にする必要があります。一方で、柔道整復師法・第24条「広告の規制」もあるため、法律に基づき作成しましょう。
もし、整骨院・接骨院のホームページ・ブログ・SNSのサイトがある場合、ホームページのQRコードをチラシに掲載しておくと、興味を持たれた方が検索してくれるでしょう。
チラシは自前のWordやPowerPointで作成し、整骨院・接骨院のプリンターで印刷すれば、経費は用紙とインク代だけになります。
しかしながら、意外とインク代が高くつきますし、何より印刷する手間と時間がかかります。人員がなければ、ポスティングも自分で行かなければなりません。
そこで、最近では印刷代行会社があり、低コストで質の高い対応をしてくれますのでオススメです。さらには、印刷の代行だけでなく、ポスティングの代行もしている会社があります。
参考：【整骨院・接骨院向け】無料でできる集客効果の高いチラシの作成方法とは？
ウェルカムボード
ウェルカムボードとは、整骨院・接骨院だけでなく飲食店でも置いている、院内の情報を伝え迎え入れるよう誘導する看板のことをいいます。
屋号が書いてある看板も集客効果がありますが、通勤や買い物などでいつも通っていると風景になってしまい、あまり効果が無くなります。
しかし、ウェルカムボードは書き換えられるため、イベント・伝えたいこと・宣伝したいことなどを定期的に更新すると効果が出るでしょう。
自院の前を通る人が、パッと見て読める情報量にて更新することで印象に残りやすく、何かの際に来院してもらいやすくなります。
DM・ハガキ
再診患者に対して集客するには、住所などの連絡先を活用したDM・ハガキが大変有効です。
来院特典を付けて、自筆のメッセージを添えて気持ちの込もったものを送りましょう。気持ちが届いたり、ちょうど良いタイミングで体を痛めていらっしゃれば集客に繋がる可能性があります。
注意点として、何年も前の方に送ろうとすると住所が変わってしまっている可能性がありますので、数年前ぐらいに絞って送ることをおすすめします。
患者満足度アップによる口コミや紹介
的確な施術・丁寧な接客・自宅での過ごし方のアドバイスなどにより患者さんの満足度を上げて、口コミや紹介をしてもらいましょう。
実際、お店を選ぶキッカケは「口コミ・紹介」が7割と言われており、人気店は8〜9割にも及ぶことが多く、集客の本質と言ってもよいでしょう。
そこで、より多くの方に口コミや紹介をしてもらうため、工夫を行うと効果的です。たとえば、紹介カードを作成し、自院を気に入られた方に渡してみましょう。
紹介カードには紹介特典を付けておき、紹介した方と紹介された方の両方にプレゼントをするようにして、紹介したくなるような仕組みを作ります。
施術後のフォローという観点で、痛みなどの状態管理や、運動療法の処方ができるリハサクでは、患者満足度を高めるための施策を打つことができます。
リハサクについて詳しく知りたい場合は、次のページをご覧ください。
地域の雑誌広告
地域の雑誌広告とは、地域情報雑誌（タウン誌）ともいい、フリーペーパーの一種です。広告をすることで、地域の方に整骨院・接骨院を認知してもらいやすくなります。
雑誌広告の集客は、少なからず経費が掛かりますので、経費を掛けたくない方にはオススメできません。
雑誌に対する広告の大きさ・ページのどこに配置するかによって広告費用は変動します。
たとえば、ページの先頭で全面に広告をすれば、かなり高い広告費用が掛かるでしょう。
高い売上があり、予算に余裕のある場合は幅広く集客した方が効果的ですので試してみてください。
まとめ
以上、整骨院・接骨院の集客は、Web・リアルともに有効ですがしっかり計画を立てて行うことをおすすめします。そして、どの集客方法が取り組みやすいか、吟味する事も必要です。
昨今は無料で出来る集客も多いので、まずはそこから始めてみても良いでしょう。1人で整骨院・接骨院を運営している場合、そこまで時間も予算も掛けられないため、一度作ったらしばらく集客できる方法にチャレンジしてみてください。
また、予算を掛ける場合は、売上に応じて慎重に行いましょう。集客に経費を使い過ぎて経営が不安定になってしまっては本末転倒です。
それでは当記事が、皆様の施設運営にお役立ていただけましたら幸いです。
＜参照元＞
治療院の患者満足度・再診率向上をサポート！ 運動療法クラウドシステム
リハサクとは、理学療法士や柔道整復師がエビデンスに基づいた運動療法を動画または紙媒体で簡単に提供できるようにし、患者満足度・再診率向上をサポートするクラウドシステムです。
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