整骨院・接骨院業界は現在、コンビニの数に匹敵するほどの施術院が存在していて、過当競争にあるといわれています。そのような状況下では、患者数の減少に悩んでいる施術所も多いのではないでしょうか。
患者数の減少が続くといずれは廃業する可能性があるため、何らかの対策を講じる必要があります。
そこで本記事では、整骨院・接骨院の患者数が減少する原因と対策について解説します。患者数の減少を防ぎたい場合は、ぜひご覧ください。
整骨院・接骨院で患者が減少する原因
整骨院・接骨院で患者が減少する原因は次のとおりです。
- 施術スキルが低い
- 差別化ができていない
- リピーターが少ない
- 来院を促していない
- 治癒までの見通しを示せていない
それぞれについて解説します。
施術スキルが低い
整骨院・接骨院は主にケガの改善を目的として患者様がやってくる場所です。そのため、施術スキルが低いと、他の施術所に患者様が流れ出るリスクが高くなります。
また最近は、自費メニューを導入して肩こりや慢性腰痛に対する施術を行う整骨院や接骨院も増えています。
慢性症状の場合、1度の施術で変化を出すことが難しいケースもあります。そのような場合、施術後にどのような変化が起こり、どれくらいの期間で改善が見込めるのかを丁寧に説明することが重要です。
施術スキルが高いことを示すためには、施術の再現性を高めることも求められます。再現性とは、同じ症状に施術を行った際にいつも同じような結果を出すことです。つまり、まぐれで施術結果を出すのではなく、コンスタントに同じ結果を出す能力が求められます。
差別化ができていない
競合店が増える整骨院・接骨院業界において、患者数の減少を抑えるためには他との差別化が欠かせません。
患者様は自分の悩みを解決するために、施術所を比較して自分に合った施術所を探そうとします。最近はインターネットで簡単に施術所の比較ができるため、各施術所の得意な症状がすぐにわかります。
そのような状況下で他と差別化できていないと、患者様に自院の魅力が伝わらず選んでもらえなくなるのです。その結果、多くの患者様が他の施術所に流れて、患者の減少につながります。
リピーターが少ない
リピーターが少ないと、常に新患を集める必要があります。新患が来てくれる場合は来院患者を維持できますが、来なくなるとすぐに患者数が減少します。
リピーターが少ないのは、顧客満足度が低いからかもしれません。顧客満足度が低いと施術所についての良い評判も立たないため、将来的に新患も来なくなる可能性があります。
患者数が減少するリスクを回避するためにも、「またこの整骨院で施術を受けたい」と思ってもらえるような施術サービスを提供することが大切です。
来院を促していない
来院を促さないと、患者様が次回来院するタイミングがわからずに施術所を訪れにくくなります。それが繰り返されると、患者数の減少につながる可能性があるため注意しましょう。
施術が終わり、会計を済ませた患者様をそのまま帰していないでしょうか。単に「お大事に」とだけ伝えるのではなく、「今度△△の処置をするから3日後に来てください」と次回の来院日を伝えることで、再来率がアップします。
患者様にしっかりと症状を改善していただくためにも、しっかりと来院してもらい、柔道整復師としての責任を果たしましょう。
治癒までの見通しを示せていない
治癒までの見通しを示さないと、患者様が予後に不安を感じて通院を辞めてしまい、患者数が減少する可能性があります。さらに施術を中途半端に中断することになるため、「施術を受けても改善しなかった」「まったく効果がなかった」と悪い評判が立つかもしれません。
とくにはじめて来院した患者様に対して、予後の説明ができないと不安を与えかねません。次のような説明をして、施術を受けることで期待できる痛みの改善や体調の変化を示してあげましょう。
「このような施術を行うことで、〇回くらいで症状の改善が期待できます」
「〇日後くらいに△△ができるようになります」
「即効性はありませんが、明日になればラクになります」
整骨院・接骨院で患者の減少を防ぐための方法
整骨院・接骨院で患者の減少を防ぐためには、次の方法が考えられます。
- 日々スキルアップを心がける
- 効果的な集客を行う
- リピート率をアップさせる
- 経営に成功している施術所の真似をする
- 説明力を身につける
- SNSを利用する
それぞれについて詳しく解説します。
日々スキルアップを心がける
柔道整復師は常にスキルアップを心がける必要があります。なぜなら、技術力がともなわないと、患者様の満足度が低下して患者数が減少するからです。柔道整復師が向上を図るべきスキルや素養の具体例を挙げると、次のとおりです。
- 患者様に安心感を与えるコミュニケーションスキル
- 施術計画や患者様の現状を説明するためのプレゼンテーション力
- 患者様の状態をチェックして
- 触診で患者様の体の状態を把握するための分析力
- 患者様の状態を改善するための施術スキル
スタッフを雇う場合は、教育制度やマニュアルを整えて、スタッフ間でスキルに差が出ないようにすることも重要です。
効果的な集客を行う
効果的な集客を行うためには、まずはターゲットを決める必要があります。ターゲットとは、自院を利用してもらいたい顧客像です。ターゲットを明確にすると、特定の客層に訴求力の高い広告を打ち出せるので、それが差別化につながり集客しやすくなるのです。
たとえば30代の働く世代をターゲットにするのであれば、デスクワークによる肩こりや眼精疲労などに特化した施術メニューをアピールすると集客しやすくなります。
一方でスポーツに励む学生がターゲットであれば、テーピングやスポーツマッサージを充実させて、スポーツ外傷やスポーツ障害に対応できることをアピールすると集客につながります。
またターゲットに合わせたイベントを定期的に実施するのも効果的です。イベントを実施することで地域住民と触れ合い、自院を知ってもらう機会を作れるので、見込み客の獲得が期待できます。
リハサクを活用して新規集客イベントを成功させる方法について解説した資料を準備しましたので、よろしければご覧ください。
リピート率をアップさせる
整骨院・接骨院の経営を安定させるためには、リピーターを確保することが欠かせません。そのためには、施術後のアフターフォローが重要です。
例えば施術後に自宅で行えるストレッチやトレーニングをアドバイスすると、患者様の体を気遣っていることが伝わり信頼感を得られます。
さらに次のように伝えると、次回の来院へと患者様を自然に誘導できるため、リピートしてもらいやすくなるでしょう。
「アドバイスを実施して頂いたうえで、お体の状態を〇日後くらいに確認させてください。」
リピート率をアップさせる方法についてお役立ち資料を準備しましたので、よろしければダウンロードしてご覧ください。
経営に成功している施術所の真似をする
整骨院・接骨院の経営において、うまくいっている施術所を真似ることで、経営の安定化が期待できます。
たとえば整骨院同士の勉強会に参加したり、コンサルタントに学んだりするとよいでしょう。コミュニティや専門家から得た知見は、必ず施術所の運営にも活かされるはずです。
説明力を身につける
整骨院・接骨院において患者数の減少を防ぐためには、技術力だけでなく、説明力を身につけることが欠かせません。質の高い施術をしても、それが患者様に伝わらなければ台無しです。
施術効果を伝える一般的な方法として、ビフォーアフターの実施が挙げられます。ビフォーアフターを実施する場合、まずは患者様には鏡の前に立っていただき、痛みを誘発するような動作を行ってもらいます。
施術の後に同じ動作にしてもらい、痛みがなくなっていれば、施術効果を実感していただけるでしょう。
他にも姿勢を鏡に写して、前後の状態を確認してもらう方法もあります。最近は患者様の姿勢を撮影して、それをタブレットやパソコン画面に表示して確認してもらうケースも多いです。
SNSを利用する
現在は世代を問わずに幅広い年齢層がSNSを活用しています。そのため整骨院や接骨院の集客にも、SNSを取り入れると患者数の減少を防げます。利用者数の多い主なSNSは次のとおりです。
- フェイスブック
- インスタグラム
- X(旧ツイッター)
- LINE
とくにLINEの利用率は高く、1日に1回以上利用するユーザーが86%とのデータも報告されています。(※)
SNSを活用する場合は、まずはLINEを検討してみてはいかがでしょうか。来院顧客にLINEに登録してもらうとお知らせを送ったり、コミュニケーションを取ったりできるため、関係性を維持しやすくなります。LINEを予約を受けるためのツールとして活用する施術所もあります。
次の記事ではLINEの活用法について解説しているので、参考にしてください。
参考:【接骨院&整骨院向け】LINEの活用方法3つのポイントを解説
※参考:LINEキャンパス
接骨院や接骨院の患者数減少を防ごう
整骨院や接骨院で患者数の減少を防ぐためには、まずは減少している原因を分析しましょう。今回は考えられる原因を5つ紹介したので、当てはまる点はないかどうか確認してみてください。
原因がわかったら対策を講じましょう。具体的な対策について6つ紹介したので、できるものから実行してみるとよいでしょう。
患者数減少を食い止めるための効果的な方法として、顧客満足度を上げリピート率を上げる戦略が考えられます。そのためにも現在の施術に付加価値をつけてみてはいかがでしょうか。
リハサクを導入してアフターフォローを充実させると、現在の施術方法を見直さずとも顧客満足度の向上が期待できます。患者数減少を防ぐ方法をなかなか見いだせない場合は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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