整骨院や接骨院で使用される医療機器は、患者さんに質の高い施術を提供するために欠かせないものです。しかし機器の導入には多額の初期費用がかかるため、その購入方法について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
購入しない場合は、リース契約を活用する手段もありますが、中途解約ができないため、その点をネックに感じて利用できないケースもあるようです。
そのような場合は、レンタルで機器を借りるのもひとつの手段です。本記事では、医療機器レンタルの概要と利用する際のポイントについて解説します。
レンタルを活用しようと考えている場合は、ぜひ最後までご覧ください。
医療機器レンタルとは?
医療機器レンタルは、整骨院や接骨院が短期間で初期投資を抑えて機器を導入したい場合に、便利なサービスです。契約期間を比較的柔軟に調整できるうえに、必要に応じて機器の交換や更新も容易に行えます。
リースとの違い
医療機器のレンタルとリースの違いをまとめると次のとおりです。
- レンタルは短期契約が多く、途中で解約や機器交換がしやすい
- リースは長期契約が前提で、期間終了後に機器を買い取れる場合が多い
レンタルは手軽さが魅力ですが、リースはコストを分割して経費として計上できるため、長期的に利用する場合に有利なことが多いです。
リースについては、次の記事でも解説しているので参考にしてください。
整骨院・接骨院でリースを活用するメリットとデメリットについて解説!
整骨院・接骨院の施術者が医療機器レンタルを利用するメリット
医療機器をレンタルすることで得られる主なメリットは次のとおりです。
- 初期費用を抑えられる
- 最新の機種を導入できる
- 会計処理がしやすくなる
それぞれについて解説します。
初期費用を抑えられる
機器を購入する場合、大きな初期費用がかかりますが、レンタルなら月々の支払いだけで済むため、初期の負担を軽減できます。新規開業時や資金に余裕がない時期でも、必要な機器を揃えやすくなります。
レンタルで整骨院・接骨院の医療機器を提供する業者のなかには、医療機器とベッドをセットで貸し出すケースもあります。月々5万5千円のセットプランについて、具体例を挙げると次のとおりです。
- 低周波治療器もしくは干渉波治療器:2台
- 温熱治療器:1台
- ベッド:4台
最新の機種を導入できる
レンタルの場合、1~2ヵ月の短期で契約できるケースもあるため、新しい機種が出た場合に、すぐに機器をアップデートできます。最新の技術やトレンドに合わせた機器を常に使えるため、患者さんにより良いサービスを提供できるでしょう。
会計処理がしやすくなる
レンタル費用は毎月の支出として計上されるため、資産計上や減価償却といった複雑な会計処理が不要です。
会計の手間を軽減できるため、施術から経営、帳簿管理などを一手に行っているような小規模施術所の経営者の業務負担を軽減できるメリットがあります。
整骨院・接骨院の施術者が医療機器レンタルを検討する際のポイント
レンタルを選ぶ前に、リースと比較して費用対効果を考えたり、医療機器の設置スペースを確保してレンタル機器導入の準備をしたりしましょう。
リースと比較する
レンタルとリースはそれぞれメリットがあります。短期利用や機器を頻繁に更新する予定がある場合はレンタルが有利です。その一方で長期的に使用する予定がある場合は、リースの方がコストパフォーマンスの良いこともあります。
予算や将来的な見通しを加味して、どちらが自院の運営方針に合うのかをしっかりと検討しましょう。
医療機器の設置スペースを確保する
新たに機器を導入する際には、設置スペースの確保が不可欠です。とくに大型の機器をレンタルする場合、院内のレイアウト変更が必要になることもあります。
十分なスペースがあることを事前に確認し、患者さんやスタッフの動線を妨げないように工夫しましょう。
たとえば電療機器の場合、小さな機器から大きな機器までさまざまです。大きな電療器械の場合、複数の患者さんを同時に施術することを想定して作られているので、4~8台のベッドを配置するためのスペースも確保する必要があります。
一方で小さな電療機器の場合、患者さん1~2人を対象に作られており、ワゴンに載せて簡単に移動できるものもあります。施術所の規模や広さを十分に考慮して、適切な機器を導入しましょう。
医療機器レンタルの導入を検討する前にリースと比較しよう
レンタルは初期費用を抑え、最新機種を利用するための柔軟な手段ですが、長期利用を考えるならリースの方が経営に有利に働く場合もあります。整骨院や接骨院の予算や将来の見通しに合わせて、最適な選択肢を見極めましょう。
また整骨院・接骨院の売上アップを図る手段として、最新の医療機器を導入して新しい自費メニューの構築を模索するケースもあるのではないでしょうか。医療機器のレンタルは短期間の契約もできるので、試験的に自費メニューを導入するための手段としても活用できるでしょう。
リハサクでは自費メニューの導入ガイドを準備しましたので、レンタルと平行して導入方法を検討する際には、ぜひご覧ください。