柔道整復師としての生き残りは難しい?現状から生き残るための方法について解説します

柔道整復師としての生き残りは難しい?現状から生き残るための方法について解説します

柔道整復師は国家資格のため、資格を取得すれば整骨院を開業するなどして安定した収入を得られると考えている方も多いことでしょう。

しかし、柔道整復師を取り巻く現実は決して安泰とはいえません。整骨院を開業して生き残っていくのはなかなか厳しいことです。

そこで今回は、整骨院の倒産が増えている理由から柔道整復師として生き残っていく方法等を紹介します。

柔道整復師の現状について

まずはじめに、柔道整復師を取り巻く環境や現状について解説します。

有資格者は年々増加傾向に

柔道整復師の有資格者は年々増加傾向にあります。これは、柔道整復師を養成する専門学校が増加しているのが大きな理由です。

「柔道整復師養成施設不指定処分取り消し請求事件」の判決を受け、平成10年度に厚生労働省が柔道整復師専門学校の規制緩和を実施します。

その結果、平成10年には14校だった養成学校は平成23年度には104校にまで増加し、柔道整復師の有資格者も増えたのです。

柔道整復師の平均年収は367万円程度

柔道整復師の給与は平均して正社員で367万円です。アルバイトやパートだと時給が1.101円、派遣社員だと1,450円となっています。月給だと31万円前後ですから、決して高給とは言えません。

しかし、柔道整復師は経験を積んで店舗の経営を任されたり、独立開業したりすることで収入を増やせる資格です。独立開業をすれば、年収1千万超えをする方もいます。

柔道整復師の需要は高い

柔道整復師の働き方というと、整体院や整骨院に雇われたり自分で開業したりというイメージがあります。この他にスポーツトレーナーとして活躍中の有資格者も多いです。

さらには「機能訓練指導員」として、介護施設や福祉施設でも働くこも可能です。そしてデイサービスやショートステイ、特別養護老人ホームでは入居者100人に対し、「一人以上」は機能訓練指導員を配置しなければいけません。

そこで福祉の職場からの求人は、これから増え続けることが予想されます。

柔道整復師として生き残るのが難しいと言われる理由

高い需要がありながら、柔道整復師として生き残るのが難しいと言われるのはなぜでしょうか?そこで以下に主な理由を説明します。

接骨院・整体院の療養費が減少している

接骨院・整体院の療養費は年々減少傾向にあります。これは、整骨院や整体院の増加に伴い、健康保険の不正・不当請求も増加したため、監視の目が厳しくなったことが理由です。

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施術所が増加し競争が激化

柔道整復師の数が増加するにあわせ接骨院・整骨院の開業も増加し、競合がとても多くなっています。

柔道整復師の腕がよくても、宣伝がうまくいかなかったり固定客がつかなかったりすれば、売り上げが上がらず、倒産する可能性が高いです。

経営のスキルが身についていない

整骨院を開業すると柔道整復の技術だけでなく、経営やマーケティングのスキルも必要になってきます。たとえば資金調達や事業計画、さらに物件選びや宣伝のスキルが必要です。

さらには施術以外で顧客の対応やリピーターの確保なども大事になってきます。技術は高かったのに経営スキルがないために倒産したというケースも多いです。

柔道整復師として生き残るためには

では、柔道整復師として生き残るためには、どのような方法やアイデアがあるのでしょうか?次は柔道整復師として生き残るための方法について解説していきます。

スキルを習得する

柔道整復師として生き残っていくためには施術の技術はもちろん、経営やマーケティングスキルの獲得が重要です。

そこで、もしあなたが開業前でしたら整骨院や整体院に一度就職し、経験を積んで店長やエリアマネージャーを経験すれば、施術以外のスキルも身に付きやすいでしょう。

また、優秀な技術を持っていることが世間に知られれば、独立した際にお客もつきやすくなります。

他の資格を取得する

柔道整復師として生き残っていくためには、健康保険に頼った経営をせず、自由診療のメニューを増やしていくことも大事です。メニューを増やすには、柔道整復師の他、以下の資格を取得するのがおすすめです。

鍼灸師:お灸や針を使いツボを刺激し、身体の治癒力を高める施術が可能。美容鍼など、審美的な施術も人気がある。

リンパ浮腫療法士:リンパ浮腫の患者に対し、運動療法や日常生活の指導などの複合的施術が行える資格。

サポートケアリフレクソロジー:高齢者や身体の不自由な人に対してトリートメント効果のあるマッサージを行える資格。

アスレティックトレーナー:スポーツ外傷や障害の予防、スポーツ現場における救急措置など、スポーツ選手のコンディションを管理する仕事。

メディカルトレーナー:ケガをしたスポーツ選手のリハビリ指導などをする仕事。

これらの資格のうち、リンパ浮腫療法士とサポートケアリフレクソロジーは柔道整復師の資格取得者でないと、取得できません。取得すれば施術メニューが増えるだけでなく、顧客の身体に合わせた新しいアプローチができるでしょう。

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柔道整復師の生き残りに関するまとめ

今回は、柔道整復師を取り巻く現状や、資格を活用し生き残っていくアイデアを紹介しました。

全般的に柔道整復師の需要は高く、優れた技術を持っていれば問題なく生活できるでしょう。しかし、生き残っていくためには、技術向上の努力はもちろん、経営、マーケティングのスキルなども大切になります。

柔道整復師の資格を取得したことがゴールではなくスタートと考え、自分に合った生き残りの方法を見つけていきましょう。

<参照元>

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p191102.pdf

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000106911.pdf

https://www.hone-u.com/industry-info/statistics/det0b1zb.php

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https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/%E6%9F%94%E9%81%93%E6%95%B4%E5%BE%A9%E5%B8%AB%E3%81%AE%E5%B9%B4%E5%8F%8E%E3%83%BB%E6%99%82%E7%B5%A6

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https://www.jrec-jp.com/license/reflexology_sd.html

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http://jmsa-sp.com/harnesses/harnesses1.html#harS2

https://www.japan-sports.or.jp/coach/tabid218.html

http://jatac-atc.sblo.jp/article/45737868.html

https://rbsp.jp/media/ma/3511/


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