整骨院 接骨院 潰れる

整骨院・接骨院が潰れる原因とは?潰れないための対策方法も併せて紹介します

近年、医療系の国家資格である柔道整復師は増え続け、さらに柔道整復師が開業できる整骨院・接骨院は飽和状態になってきています。その影響により、次は整骨院・接骨院同士が淘汰していまっています。

なぜ、整骨院・接骨院が急増したのか、そして整骨院・接骨院が潰れる原因、対策方法を紹介していきます。

整骨院・接骨院の倒産件数は年々増加傾向にある

柔道整復師は、平成30年(2018年)の時点で、厚生労働省の「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」の資料によれば、柔道整復師が開業している整骨院・接骨院の施術所数は50,077件となっています。

また、就業する柔道整復師の数は73,017人となっています。それに比べて平成20年の施術所数は、34,839件でした。

これだけの柔道整復師が急増してしまった背景には、養成学校の規制緩和により、柔道整復師が急増してしまったことが関係しています。供給過多となってしまった整骨院・接骨院は、同業との競合が厳しくなり潰れてしまっています。

このような影響により、整骨院・接骨院の倒産件数は年々増加しており、年間最多に迫る勢いとなっています。特に、2016年以降に増加していて、2018年の倒産件数は85件、2000年以降では最多を記録しています。

また、2019年の倒産件数は78件ですが、1月~10月の統計ですので、最多記録の78件を超えるペースとなっています。さらに、過去を遡ってみると、2008年の倒産件数は27件だったため、約3倍になっていることがわかります。

また、2020年は180店舗を運営する大手MJGの倒産やコロナの影響で更に倒産件数が増加するとみられます。

整骨院・接骨院が潰れる原因とは?

それでは今回のテーマにもなっている整骨院・接骨院が潰れる原因について解説していこうと思います。

施術所の急増による競争激化

前述の通り、2018年の時点でコンビニの数に迫る勢いで増え続けています。厚生労働省の「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」の資料をもう一度みてみると、柔道整復師の施術所、すなわち整骨院・接骨院の件数が記載されていますが、過去のデータも記載されています。

その中の平成20年の件数を確認すると、34,839件となっており、2018年と比較すると約30%も増加していることがわかります。つまり、競争が激化していることになります。

さらに悪いことに、これはあくまで整骨院・接骨院の件数だけです。整骨院・接骨院と併設しているところも多いですが、鍼灸院(はり及びきゅうを行う施術所 )も増加しています。

平成20年では19,451件ですが、平成30年では30,450件になっていて、約36%も増加しているのです。鍼灸院も整骨院・接骨院と競争することになりますので、状況は悪化しています。最近では、リラクゼーションサロンやもみほぐしのようなマッサージ業も増えてきていますので、それらも合わせると顧客の取り合いになっていて、飽和状態なことが想像できます。

経営の仕組みが悪い

整骨院・接骨院もやはり経営が大切です。15年前、まだ整骨院・接骨院が急増する前は養成校に入学することさえ難しく、どこの整骨院・接骨院も経営のことはあまり考えず、目の前の患者を診ておけば生きていける時代でした。

しかし、整骨院・接骨院が急増し、患者を診るだけでは生きていけない時代になりました。そこで大切になるのが、経営の仕組みです。どれだけ売上があっても利益が無ければ潰れてしまいます。売上を上げると、利益もしっかり出る仕組み作りが大切です。

よくある悪い例は、時間に対する対価が合っていない場合です。施術時間を長くすれば、当たり前ですが患者は満足します。しかし、整骨院・接骨院側としては時間と施術者が取られるため、その分の報酬が必要となります。

時間と報酬のバランスが合っていなければ、利益を出すことができません。保険外施術の報酬を受け取らず、保険施術で単価以上に時間を掛けている場合は、必ず利益が出せず潰れてしまいます。

整骨院・接骨院経営の現状について!成功させる秘訣をご紹介

 

療養費縮小による保険収入の減少

昨今、柔道整復師業界で問題視されているのが、架空請求や水増し請求などの不正請求です。最近全く来てない患者を来たことにして請求する架空請求、来ている患者の来院回数を意図的に増やして請求する水増し請求が多発しています。

それらの摘発により、柔道整復師の保険収入である療養費が縮小され、潰れる整骨院・接骨院が出てきています。

ではなぜ、不正請求が摘発されるのでしょうか?請求内容は、患者に分からない場合も多いのではないでしょうか?それは、健康保険から届く保険診療の明細や、健康保険から患者に直接照会する回答書により摘発されるためです。

追加融資などの資金調達の難易度が上がっている

先程ご説明した不正請求問題、業界全体の景気悪化を背景に、銀行や信用金庫、日本政策金融公庫などの融資機関は、なかなか追加融資をしてくれません。追加融資で資金調達ができないため整骨院・接骨院は潰れてしまいます。

このように、潰れる整骨院・接骨院が増えることにより業界は信用されず、さらに融資が受けられない、そして潰れる整骨院・接骨院がどんどん出てくるという悪循環に陥っています。

整骨院・接骨院が潰れないようにする、経営に重要な3つのステップ

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整骨院・接骨院が潰れないようにするためにはどのようなことを行ったら良いのでしょうか?整骨院・接骨院の経営に重要な3つのステップについて解説していきます。

現状把握

整骨院・接骨院を経営している柔道整復師は、患者の症状を改善するスペシャリストのため、施術の勉強をしたりセミナーに行ったりして、スキルアップをしようと努力します。

しかし、経営の勉強はあまりせず、数字やデータには弱い傾向があります。例えば、月の売上が分からない、どのくらい利益を上げられているか分からない、1人当たりの単価が分からないなど、感覚で経営している場合です。

これでは、何が良くて何が悪いのか、全く分かりません。特に何が悪いのか分からなければ、対策のしようがありません。整骨院・接骨院で扱っている、様々な数字をしっかりデータ化して、経営の現状を把握しましょう

データ化して、院長やスタッフの課題を見つけ出せたら、それが達成できているか分析し、売上増加に繋がっているか見ていきます。売上もデータ化しておいて、課題に取り組んだ月から、どのように上がったり下がったりしているか分析していきましょう。

例えば、その月から何パーセント変わっているか計算しておくと分かりやすいです。

課題抽出・論点設定

データに加えて院長やスタッフの意志・想いや、これまでの施策を全体的に勘案した上で、経営課題を洗い出して、整理していきましょう。

売上が下がっていたり、これまで施策を講じた結果が伸びているかなどを分析した上で、これまでに取組んだ施策は良かった・悪かったを客観的に理解することで、今後、優先的に取組むべき課題を抽出し、論点を設定することがとても重要です。

なぜなら、整骨院・接骨院を経営する柔道整復師は施術や患者と向き合うことで多忙になりがちで、時間的な観点や費用的な観点からも、全ての施策を講じることは不可能と言っていいでしょう。その為、今やらなくてはならない課題にフォーカスするために、解くべき課題、すなわち「論点」を設定することが大事なのです。

残念ながら、殆どの整骨院・接骨院でこの論点を明確に決めていません。この記事を呼んだあなたは是非とも論点設定に時間を費やしてみてください。

戦略決定・施策の方向性

課題を抽出し、論点を設定したら、基本的には抽出した課題を解決することに最も有効そうな施策を検討しましょう。また、施策を講じる前には必ず何の指標を見るか決めておきましょう。

指標があれば、実際に施策に取り組んでいくとうまくいっているのか、そうでないのか、施策の良し悪しがすぐに分かるようになります。うまくいっている課題は、整骨院・接骨院の強みです。

強みは更に伸ばしていくことで、大きな力となります。その強みにフォーカスして、他の整骨院・接骨院と差別化を図っていく戦略が良いでしょう。そして、院長・スタッフともに戦略を共有して、整骨院・接骨院全体で、一枚岩となって進んでいけるようにすることが重要です

整骨院・接骨院でよくある課題と施策の事例

次は整骨院・接骨院でよくある課題と施策の事例について解説していきます。

客数が少ない。とりわけ新患率が低い

患者数が少なく、さらに新規の患者数も少なければ、売上が上がる要素がなくなってしまいます。継続している患者の来院回数を上げることも大切ですが、新規で来院する患者の獲得がとても重要です。

そのためには、まず経営している整骨院・接骨院を知ってもらう必要があります。即効性のある施策としては、チラシやホームページ、最近ではSNSなどで宣伝を行うと効果的です。メディアでの情報発信は、幅広く知ってもらえますので、継続して情報を発信し続けることが大切です。

また、地域貢献活動も効果的で、公園の掃除や部活動の支援、学校行事の手伝い、地域行事への参加などがあります。特にメディアをあまり見ない世代、つまり60歳以上の方には地位貢献活動が有効なケースが多いです。

顔馴染みになれば、親近感が湧き新規の患者獲得に繋がることも多いです。狙いたいターゲット、世代を絞って行動すると効果が出やすいです。

また、中長期的には患者満足度を向上させ、口コミを良くしていきましょう。接骨院を選ぶ際の情報として、口コミ・実績が7割を占めるという統計データがあり、繁盛している接骨院における集客方法の殆どが口コミ・実績であることが多いこともあります。

チラシなどの宣伝はお金をかけないとすぐに効果が下がりますが、口コミ・実績はあなたが築き上げた資産であり、簡単には無くなりません。潰れない経営を目指すためには患者満足度を向上させ、口コミを良くしていくことは必須です。

客数が少ない。とりわけリピート率が低い

患者数が少ない上リピート率、すなわち患者の来院回数や、新規の患者の2回目以降の来院回数が低いと売上が上がりません。リピート率を上げるためには、患者の満足度を上げる必要があります。

そのためには、患者とのコミュニケーションを強化し、患者が思っていることや言いたいことを聞き出し、しっかり患者指導を行っていくことが大切です。特に新規の患者は、なかなか言いたいことがあっても言いにくいものです。問診から施術の間で、できるだけ信頼関係を構築し、初めての方でも言いやすいような環境を作りましょう。

特に経営に苦しむ接骨院では、このリピート率が低いケースが多く見られます。それほど重要な指標なのですが、意外と見落とされていたり数値管理していないケースが多いことも事実です。

例えば、月間の患者の平均リピート率が5 回/月でユニーク患者数が100人とした場合、この施設ではのべ500人の来客数があるわけですが、新規集客を頑張ってさらに10名追加してものべ人数は550名ですが、リピート率を5→6 回/月にすれば、のべ人数は600名にもなるのです。

それぐらいインパクトが大きい重要指標なので、かならず追うようにしましょう

保険比率が高い、客単価が低い場合

保険施術の患者割合が多い場合、患者一人の単価がどうしても低くなってしまいます。それでも、1日の来院人数が多ければ経営が成り立ちますが、少なければ経営が破綻しています。

そうならないように、患者単価を少しでも上げていかなければなりません。一例として、新しい自費メニューの導入、物販(サポーター・テープ・サプリ)を取り入れて、うまく患者に勧めて売っていきましょう。

また、中長期的に療養費の減少が予想される中では自費比率を高めていくことが経営基盤を強化する上でもとても重要なことです。

整骨院(接骨院)は自費メニューの展開が必須!自費メニューの種類や展開の手順をご紹介

まとめ

整骨院・接骨院は急増し、飽和状態となり潰れていっていますが、やり方次第でまだまだ勝ち残っていけます。そのためには、まず潰れる原因をしっかり理解し、どのような対策をすれば良いか考える必要があります。

そして、経営している整骨院・接骨院の現状を把握して、課題を見つけ出し行動していくことが大切です。対策方法を間違えてしまうと、後戻りができなくなってしまいますので、きっちりと分析して対策を行いましょう。

<参照元>

https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20190115_04.html

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/18/dl/kekka3.pdf

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191111-00010001-teikokudb-ind&p=1

https://www.shadan-nissei.or.jp/upload_img/20190518122156_1.pdf

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