整骨院・接骨院でリースを活用するメリットとデメリットについて解説!

整骨院・接骨院でリースを活用するメリットとデメリットについて解説!

整骨院や接骨院を運営する際、施術機器や設備の導入は避けて通れない重要な課題です。しかし、これらの医療機器は高価で、初期投資が大きな負担となることも多いでしょう。とくに新規開業や機器のアップデートの際には、まとまった資金が必要です。

そのようなときに選択肢のひとつとして検討されるのが「リース」です。リースを活用すると、初期費用を抑えられるため、多くの整骨院や接骨院がリースを使って必要な機器を導入しています。

本記事では、リースの概要と、そのメリットおよびデメリット、そして具体的な活用方法について詳しく解説します。

リースとは

契約を結ぶ風景イメージ

リースとは、企業が必要とする設備や機器をリース会社が購入し、それを一定期間貸し出す契約形態を指します。リース契約により、ユーザーはまとまった資金を準備しなくても、月々のリース料を支払えば高額な器械・設備を利用可能です。

整骨院・接骨院でも、高額な器械を導入するケースが多いため、開業や新規店舗のオープン時に設備を整える際にリース契約が検討されます

整骨院・接骨院でリースを活用するメリット

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リースを活用すると、初期費用を抑えられたり、資金計画が立てやすくなったりします。さらに経費を平準化できる点も魅力です。ここでは、整骨院・接骨院でリースを活用する具体的なメリットを紹介します。

初期費用を抑えられる

リースの主なメリットのひとつとして、初期費用を大幅に抑えられる点が挙げられます。高額な医療機器を一括購入する場合、数百万円から数千万円もの資金が必要になりますが、リースを利用すれば、初期の支出を最低限に抑えられます

その結果、開業時や事業拡大時に、手元に十分な運転資金を確保した状態で、必要な設備を整えることが可能です。余剰資金を広告宣伝費やスタッフの雇用など別の費用に充てると、整骨院・接骨院の経営の安定にもつながります。

資金計画を立てやすい

リース契約では、月々の支払額が一定であるため、資金計画が立てやすくなります。とくにファイナンスリースの場合、経費が予測しやすくなるため、安定した経営を目指せます。

ファイナンスリースとは、企業や事業主が必要な設備や器械を長期間にわたり借りる契約形態です。リース契約を結んだあとは、決められた期間は一定のリース料を支払うため、長期にわたってリース料が固定されることになります。リース契約が満了になると、借りた設備や器械は返却される場合もあれば、企業が買い取る場合もあります

ファイナンスリースで支払うリース料は経費としても処理できるため、税務上のメリットもあります。

経費を平準化できる

リースで器械を導入した場合、下記に示すように経費を平準化できるため、事業を開始して間もないころから黒字化させやすいメリットがあります

新定率法のイメージリース期間定額法のイメージ

購入した場合、新定率法により会計処理をするため、事業を開始した初期段階から計上する器械・設備費用が多くなりがちです。そのため、売上がそれほど立たない事業開始の1年目や2年目は、赤字になりやすくなります

一方でリース契約すると、定額法で会計処理するため、器械・設備費を他の年に分配して平準化することになります。

1年や2年目の経費が売上を上回る状態を避けられるため、事業を開始して間もないころから黒字化させやすいのです。その結果、早めに事業展開を図りたい場合に、金融機関から資金の借り入れをしやすくなります

事業展開を視野に入れている場合は、リースで器械・設備を整えることで事業計画を進めやすくなるでしょう。

整骨院・接骨院でリースを活用するデメリット

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リースには多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。ここでは、リースを活用する際に考慮すべきデメリットを解説します。

途中で解約できない

リース契約は原則として途中解約ができないため、契約期間中に不測の事態が生じた場合でも、契約を完了させる義務があります。

たとえば、経営状況が悪化したり、設備が不要になったりしても、リース料の支払いは継続する必要があります。これにより、無駄な経費を支払い続けるリスクも考慮しなければなりません。

最悪の場合、整骨院・接骨院を閉めることになっても、リース契約は解約できないため注意が必要です。この場合、事業の失敗とともに未払い分のリース料が借金として残ることになります。

リース期間が終了しても所有できない

リース契約が終了しても、機器の所有権はリース会社に留まります。その場合、契約終了後に機器を使用し続ける場合には、新たなリース契約を結ぶか、機器を買い取る必要があります

ただし契約満了後に新しく契約を結ぶ場合は、これまでのリース料よりも大幅に抑えられた料金になることが多いです。

またリース期間終了時に返却を求められる場合もあり、状況によっては継続使用が難しいケースもあるため注意しましょう。

購入するよりも割高になる

リース契約は購入に比べて月々の支払い額が抑えられる一方で、長期的に見るとトータルコストは割高になる傾向にあります。

とくに長期間使用することを前提とした機器の場合、購入したほうが費用対効果の良いケースもあるため、一概にリース契約ばかりに経営上のメリットがあるとは言い難いです。リースを選ぶ際には、利用予定期間や機器の寿命を見極めることも重要です。

整骨院・接骨院でリースする主な医療機器

エコー機器のイメージ

整骨院・接骨院でリースを活用する場合、どのような機器が対象となるのでしょうか。主なリースの対象となる機器は、次のとおりです。

  • リラクゼーション機器
  • 温熱療法用の機器
  • 電気療法用の機器
  • 検査機器

それぞれについて解説します。

リラクゼーション機器

整骨院では、自費施術メニューとしてリラクゼーション機器を導入することがあります。整骨院・接骨院の施術にとって必須ではありませんが、多くの患者さんから人気のある機器なので、導入するケースが多いです。

代表例として、次のような器械が挙げられます。

ウォーターベッドマッサージ機

水圧を利用して首から足首までを揉みほぐす器械。浮遊感があり、リラックス効果が期待できるため、幅広い患者さんからの人気が高い点が特徴です。

ローラーベッドマッサージ機

ベッドの中にローラーが入っており、首から足首までの揉みほぐす器械。ウォーターベッドマッサージ機よりも比較的刺激が強めです。

メドマー

空気圧を利用して主に下半身をもみほぐす器械。足のむくみや冷えが気になる患者さんに人気があります。

温熱療法用の機器

温熱療法は、筋肉の緊張を和らげ、血流を改善するための重要な治療法です。これらの機器もリースを通じて導入することで、初期費用を抑えられます。

代表的な温熱療法用の器械は、次のとおりです。

ホットパック

身体表面を加温する表在温熱療法で、鎮痛やリラクゼーション、循環改善などの効果が期待できます。

マイクロ波

患部の深部まで温める温熱療法で、血行不良の改善や痛みの緩和を目的に活用されます。

電気療法用の機器

電気療法は、痛みの緩和やリハビリに広く利用される治療法です。電気刺激を与える機器は、治療効果が高い一方で高価なため、リースでの導入が一般的です。

主な電気療法用の器械は、次のとおりです。

低~高周波治療器

特定の周波数の電流を皮膚表面に流すことで、血行改善や筋肉の緊張緩和、疼痛緩和などの効果が期待できる器械です。1,200Hz以下の微弱な電流を低周波、1000Hz~9999Hzは中周波、10000Hz以上は高周波と呼びます。

干渉波治療器

異なる周波数の電流を身体に流すことで発生する干渉波を利用した機器です。プラスとマイナスの2組、合計4つの極に接続された吸盤を対角に貼り付け、電流を流します。筋肉をほぐし、血流を促進させて痛み物質の除去する効果が期待できます。

特殊電圧治療器(ハイボルテージやマイクロカレント)

体外から特殊な電気を流して痛みの軽減や血流量の増加、治癒促進を目的とした機器。代表的な器械として、ハイボルテージやマイクロカレントが挙げられます。自費メニューとして導入する整骨院・接骨院も見られます。

検査機器

患者さんの状態を正確に把握するためには、各種検査機器が必要です。これらもリースを活用して、導入することが多いです。

整骨院・接骨院が活用する高額な検査機器として、以下が挙げられます。

超音波検査機

「エコー(超音波画像診断装置)」とも呼ばれ、体内に超音波をあてて跳ね返ってくる音波を解析し、画像として映し出すための機器です。画像を正しく読み取るためには、スキルが必要で、勉強会が開かれていることもあります。

姿勢分析システム

患者さんの姿勢を分析して、姿勢改善に役立てるためのシステムです。簡便なツールだと安価に導入できますが、本格的なシステムを導入する場合はリースを組む場合もあります。

昨今は、AI(人工知能)が発達して、身体の姿勢やアライメント(骨や関節の位置関係)を分析し、姿勢の問題点を特定できるようになりました。

リハサクでもAI機能付きのリハサクポスチャーを提供しています。リハサクポスチャーはAIが搭載された本格的な姿勢分析システムですが、リース契約を結ばなくても、毎月の定額支払いで利用できます。まずは無料トライアルでお試しいただけますので、詳細については下記より資料をダウンロードしてください。

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リースとレンタルの違い

はてなのイメージ

リースとレンタルは混同されがちですが、それぞれの特徴は異なります。

リースは3年以上におよぶ長期契約のもとで利用されることが多く、本格的な器械・設備の導入を目的とします。

一方、レンタルは短期間の利用を目的に活用されるケースが多く、1ヵ月くらいの短期間でも器械を借りられます

リースは、長期的な資金計画に基づいて導入するのに対し、レンタルは短期間の試験的な導入や、臨時の機器利用に適しています。

次の記事ではレンタルについて詳しく解説しているので、参考にしてください。

整骨院・接骨院は医療機器をレンタルした方がいい?リースとの違いも解説!

整骨院・接骨院でリースを活用する場合は慎重に検討しよう

整体師が悩んでいるイメージ

リースは初期費用を抑えつつ、必要な機器を手軽に導入したい場合には有効な手段です。しかし、長期的な視点で見た場合、トータルコストの増加や途中解約ができないリスクなどのデメリットもあります。

整骨院・接骨院でリースを活用する際は、これらのポイントをしっかりと理解し、自院の経営状況や将来の計画を踏まえて慎重に検討することが大切です。

また機器の使用期間を見極めることで、リースか購入かの判断をすることも重要です。リース契約をする際には、レンタルや購入、中古購入などの他の手段を検討したり、複数のリース会社の条件を比較したりして、将来的に後悔しないようにしましょう


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