近年はマンションの一室を利用して、整骨院・接骨院を開業するケースが増えています。とくに自費専門で施術メニューを提供する場合に、マンションで開業することが多いようです。
マンション開業を成功させるためには、まずはメリットとデメリットを把握して、整骨院・接骨院のコンセプトに合致するかどうかを確認しましょう。また認知されづらいマンションの場合、積極的に集客することも求められます。
この記事では、整骨院・接骨院のマンション開業を成功させるためのポイントや集客方法について詳しく解説します。
マンションで整骨院・接骨院を開業するメリット
マンションで整骨院や接骨院を開業するメリットは、次の通りです。
- 少ない資金で開業できる
- 固定費を抑えられる
- 失敗のダメージが少ない
とくに小規模な整骨院・ 接骨院の開業を目指す方にとって、初期投資や運営コストを抑えられる点は魅力です。マンション開業のメリットについて解説するので、参考にしてください。
少ない資金で開業できる
マンションはテナントに比べると、安価な賃料で借りられます。 少ない資金で開業できるため、多くの資金をかけて開業することに不安を感じる方にとっては魅力です。また比較的店舗の面積も小さいため、改装費用や内装にかかるコストも低く抑えられます。
自己資金だけで開業できることも多く、開業に伴い金融機関から借入せずに済む点ははじめて開業する方にとっても安心です。
固定費を抑えられる
マンションで開業すると、テナントで開業したときに比べると固定費を抑えられます。店舗の面積が比較的小さいため、賃料だけでなく、電気代なども比較的低めです。
固定費が低く抑えられると、広告やスキルを獲得するための教育費などにコストを回せるため、集客を強化したり、顧客満足度を高めたりできます。
失敗のダメージが少ない
マンションで開業すると、仮に経営がうまくいかない場合でも、店舗開業に比べ撤退がしやすいという点も魅力です。
初期費用や固定費が少ないため金融機関からの借り入れ額が小さく、万が一、事業が上手くいかない場合でも、借金を残さずに済む場合もあります。また店舗開業のように大型の器械を導入することがほとんどないため、撤退にかかる引っ越しの費用も比較的安価です。
マンションで整骨院・接骨院を開業するデメリット
マンションで整骨院・接骨院を開業するデメリットは、次のとおりです。
- 大型の機械を入れられない
- 広告・宣伝が難しい
- 大きな売上が期待できない
デメリットを把握してマンション開業で後悔しないようにしましょう。
大型の器械を入れられない
マンションの一室はスペースが限られており、大型の治療機器を設置することが難しいケースが多いです。そのため、施術内容や提供できるサービスに制約が生じる可能性があります。
また器械を運搬する際には、エレベーターや階段の制約も考慮しなければならず、搬入には工夫が必要でしょう。
広告・宣伝が難しい
マンションで開業すると、通行人の目に留まりにくくなるため、認知されづらいデメリットがあります。店舗で開業したときのように通りに面していないため、店舗の存在が分かりづらくなります。
またマンションで開業した場合、看板を出せないことも多く、開業初期には積極的な広告や宣伝活動が必要です。ターゲットを絞り、自院のコンセプトにマッチした患者さんにアピールできるかどうかが、マンション開業の成功を左右するといえるでしょう。
大きな売上が期待できない
マンションの一室で開業する場合、来院者数が限定されるため、店舗開業に比べて大きな売上を上げることが難しいかもしれません。マンション開業で大きく売上を伸ばすためには、複数店舗を開業するか、いずれは店舗開業を視野に入れる必要があります。
また経営を維持するためには、施術単価を比較的高めに設定して、少ない施術回数でもある程度の売上を上げられるようにすることも大切です。
マンションで開業した整骨院・接骨院におすすめのオンライン集客
マンションで整骨院・接骨院を開業する場合、オンライン集客が欠かせません。オンライン集客には、 主に次の手段があるので、予算を加味した上で、自院にあった方法で集客しましょう。
- ホームページ
- インターネット広告
- ポータルサイト
- SNS
以上のようなインターネットを介した集客は、認知度を高め、ターゲット層にリーチするために有効なので、まずは 概要を把握するとよいでしょう。
ホームページ
昨今では、ホームページは無料かつ簡単に作成できます。無料で簡単にホームページを作成する手段として、たとえばJimdoやWIXなどのサービスの活用が挙げられます。
少し費用をかけられるのであれば、自分でサーバーを契約してワードプレスでホームページを作る手段もあります。ホームページにおけるサーバーとは、ホームページ内のコンテンツや情報を格納するためのデータの保管庫のようなものです。
そしてワードプレスは、ホームページを作成したり、管理したりするためのツールです。テーマと呼ばれるホームページのテンプレートのようなものを活用すると、専門知識がなくても比較的簡単にキレイなホームページが作れます。
ホームページには施術内容や料金体系、施術の特徴などを掲載して、 整骨院・接骨院の詳細を患者さんに伝えると、来院へのハードルを下げられます。施術者の顔写真や院内風景、施術風景などの画像を掲載するのも集客に効果的です。
インターネット広告
整骨院・接骨院の集客に活用されている主なインターネット広告を上げると、次のとおりです。
- Google広告
- Facebook広告
- YouTube広告 など
中でもGoogleの検索エンジンに表示されるPPC広告(リスティング広告)は、整骨院・接骨院の集客で効果を上げやすいといわれています。 PPC広告とは、検索結果の上部に表示される広告です。
たとえば「地域名 整骨院」というキーワードでPPC 広告を出稿すると、その地域内で整骨院を探している患者さんに自院をアピールできます。PPC 広告のメリットは数百円単位から広告を出稿できる点です。
ただし自分で広告を出稿する場合は PPC 広告の出稿方法について学習する必要があります。学習する時間が取れない場合は、コストをかけて PPC 広告の代行業者に依頼する方法もあります。
マンション開業で早めに集客したい場合は、GoogleにPPC広告を出すことも検討してみてください。
ポータルサイト
整骨院・接骨院向けの主なポータルサイトは、次のとおりです。
- ヘルモア
- エキテン
- EPARK接骨・整体
- からだ治療院ナビ
- 健康堂ナビ
以上のような整骨院や接骨院に特化したポータルサイトに掲載すると、特定のターゲット層に直接リーチできます。
ポータルサイトの多くは、 口コミを掲載できるようになっている点が特徴です。効率よく 患者さんから口コミを集めると、無料掲載でも集客できることもあります。
SNS
InstagramやFacebook、X(旧Twitter)などのSNSをうまく活用すると、そこから集客できる可能性があります。これらのSNSでは、見込み顧客に対するお役立ち情報を発信して、たまに自院のPRを掲載することで予約への誘導が成功しやすくなります。
整骨院・接骨院の場合、YouTubeやTiktokなどの動画型のSNSとも相性がよいです。とくにストレッチやトレーニングなどのセルフケア系の情報は、文字情報よりも動画で伝えた方が、ユーザーもわかりやすいのです。おすすめのセルフケアがあれば、動画で情報発信するとよいでしょう。
リハサクでは集客に効果的なSNSの活用法について説明した無料の資料を準備しましたので、ぜひご覧ください。
マンションで開業した整骨院・接骨院におすすめのオフライン集客
地域密着型のビジネスである整骨院・接骨院では、近隣住民との接点を増やすことが集客に直結します。マンション開業の場合、認知度を高めるためにも可能な限りオフライン集客も活用していきたいところです。
主に次の方法があります。
- 看板
- ブラックボード
- チラシ・広告
- 地域の情報誌
それぞれについて解説します。
看板
マンションの中には看板を設置させてくれるケースもあるので、 看板を設置したい場合は オーナーと交渉してみるとよいでしょう。
分かりやすい場所に、シンプルで目を引くデザインの看板を設置することで、初めて来院するお客様にも迷わず到着してもらえます。
ブラックボード
マンションの前にブラックボードを設置すると、施術内容やキャンペーン情報を伝えるのに役立ちます。ブラックボードと一緒にパンフレットも置いておくと、手に取ってもらえるのでおすすめです。
ブラックボードは比較的安価で手間のかからない広告手段です。マンション前に設置できるのであれば、積極的に活用するとよいでしょう。
チラシ・広告
予算があれば、地域住民にマンション開業をチラシや広告でお知らせするのもおすすめです。低予算で済ませるのであれば、自作のチラシを業者に印刷してもらい、自分でポスティングするのも1つの手段です。
マンション開業の場合、初期のころは来院が少なく比較的時間があるので、チラシポスティングを積極的に行って集客するとよいでしょう。
地域の情報誌
地域のフリーペーパーや情報誌への掲載も、効果的なオフライン集客手段です。地元住民がよく手に取る媒体に広告を出すことで、自然な形で認知度を高められます。
予算を抑えたいのであれば、地域のスーパーや美容室、スポーツジムなどに交渉して、自作のチラシを置かせてもらう方法もあります。
マンション開業を成功させるためのポイント
マンションでの整骨院・接骨院開業を成功させるためには、事前の準備や運営の工夫が不可欠です。ここでは、成功をするために重要なポイントを解説します。
マンションの規約を確認する
マンションでの開業を検討する際は、はじめにマンションの規約を確認しましょう。マンションの管理組合や規約によっては、商業利用が制限されている場合があります。
また他の住民とのトラブルを避けるためにも、開業前に必ず管理組合やオーナーと詳細な相談を行うことが必要です。開業が決まったらマンション住民への挨拶周りをしておくと、後々のトラブルを避けられます。
オンライン集客に力を入れる
マンションで開業すると、店舗開業のように通りに面していないため、集客に不利といえます。そのためオンライン上で自院をアピールして、集客する必要があります。
開業前からホームページを準備して、開業と同時にホームページを開設できるようにしましょう。また開業前からSNSを使って情報発信をしてフォロワーを集めておくと、開業してすぐに患者さんに来院してもらうことも可能です。
広告の予算も確保しておき、集客に対して即効性のあるリスティング広告も効果的に活用して、早めに経営の安定を目指しましょう。
立地にこだわる
マンションの開業は通りからの集客が期待できないといえでも、立地選びは重要です。都市部であれば駅の近くやバス停の近くのマンションで開業することで、来院してもらいやすくなります。
地方であれば、マンションの駐車場が使えるかどうか、もしくはマンションの近くに利用可能な駐車場があるかどうかを事前に確認しておきましょう。
施術単価を上げる
マンション開業では、顧客数が限定されるため、施術単価を比較的高く設定して売上を確保しないと、経営が成り立たない可能性があります。施術単価を高単価にするためのコツは、他店との差別化したり、付加価値をつけたりすることです。
自分のこれまでの経験や得意分野を振り返り、他店と差別化したり、付加価値としてアピールしたりできる特徴がないかどうかを考えてみましょう。
なかなか他店と差別化する要素が見つからない場合は、まだ事例が少ないサブスクの導入を検討するのもひとつの手段です。
サブスクの構築法に関する無料の資料を作成しましたので、よろしければダウンロードしてご覧ください。
整骨院・接骨院のマンション開業を成功させよう
マンションで整骨院・接骨院を開業することは、資金やリスクを抑えながら事業をスタートさせるための効果的な選択肢です。その一方で、店舗開業に比べ地域住民に認知されづらいデメリットがあります。
マンションで開業する前に、オンラインやオフラインなどの広告のやり方を考えたり、予算を確保したりしておくことが大切です。
またマンション開業の場合、施術できる回数が限られるので、1回あたりの施術単価を高く設定する必要があります。高額な施術単価でも来院してもらうためには、他院との差別化と高付加価値が欠かせません。
他院と差別化された、付加価値の高い施術サービスを提供したい場合は、リハサクの導入もおすすめです。運動療法クラウドのリハサクには、フィジカルチェック機能が搭載されており、800種類以上の運動メニューを紙や動画で患者さんに提供できる魅力的なシステムです。
施術後のアフターフォローのなかにリハサクを取り入れていただくことで、他院と差別化しながら、施術に高い付加価値をつけられるでしょう。これからマンションで開業しようと考えている場合は、ぜひ導入を検討してみてください。