整骨院・接骨院で保険料金表を作成する際に注意すべきポイントとは?

整骨院・接骨院ではどんな料金表を作成すれば良いか、何に注意して作成すれば良いか、悩まれる方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、整骨院・接骨院の料金表を作成をする際に、知っておくべきことや注意するポイントを紹介していきます。

整骨院・接骨院の保険料金表作成前に知っておくべきこと

まずは整骨院・接骨院の料金表を作成する際に知っておくべきことについて簡潔にご紹介していきます。

柔道整復療養費(保険)は年々減少傾向している

近年、柔道整復師の開業している整骨院・接骨院は、年々増加しています。厚生労働省の「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」の資料によると、平成30年(2018年)の時点で、整骨院・接骨院の施術所数は50,077件です。平成20年(2008年)の施術所数は34,839件で、平成30年(2018年)と比べて約30%も増加しています。

一方で、係る療養費の推移は年々減少傾向にあるんです。厚生労働省の「柔道整復、はり・きゆう、マッサージ、治療用装具に係る療養費の推移(推計)」を見てみると、平成22年度を境に、 平成23年度4,085億円、平成24年度3,985億円、 平成25年度3,855億円、平成26年度3,825億円、平成27年度3,789億円、平成28年度3,636億円、平成29年度3,437億円と年々減少しています。平成29年度は、一番多い時の平成22年度(2010年)と比べて約16%も減少しているんです。現在は平成32年(2020年)になりますので、ここ3年で更に減少していることが予想できます。

1施設あたりの療養費で考えると、全体の療養費の減少幅よりもさらに少なくなっていることがわかるでしょう。

受領委任取扱いにできる症状について

整骨院・接骨院は、受領委任取扱いにできる症状が決められています。その症状とは、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷(いわゆる肉ばなれを含む)です。すべての症状は外傷になりますので、はっきりとした原因が無ければ受領委任の取り扱いとなりません。骨折と脱臼は、1回の応急処置のみ取り扱い可能で、2回目以降の施術は医師の同意が必要です。

患者様へご迷惑をおかけしないためにも、予め保険が適応される症状かどうかを確認しておくようにしましょう。

【整骨院・接骨院】保険による施術での決まり

基本的な保険施術の内容について紹介しましたが、逆に保険が使えない場合や保険施術を行う時の一部負担金などについて紹介していきます。

保険が使える場合と使えない場合

前述の通り、保険施術が可能な範囲は、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷です。逆に保険が使えないのは、単なる肩こりや筋肉の疲れなど、慰安目的に対する施術の場合です。

もし、このような症状に施術を行う場合は、患者様の全額自己負担となります。他にも、病院やクリニック、診療所などの保健医療機関で同じ症状(部位)に対して施術を受けている場合は「重複診療」となり保険の対象にはなりませんので、注意が必要です。

保険施術の一部負担金とは

柔道整復師の施術費用は、健康保険組合から支給されている療養費からまかなわれています。

療養費は本来、施術を受けた患者が窓口で施術費用を全額負担し、その後に自身で保険者に施術費用を請求して、一部負担金を除いた還付分の支給を受ける方法が原則とされています。この方法を「償還払い」といいます。

しかし、柔道整復師の施術では例外的な取扱いがされており、施術を受けて患者が窓口で施術費用の一部を負担し、その後に柔道整復師が患者に代わって残りの施術費用を保険者に請求して支給を受ける方法が認められているのです。

この方法は「受領委任」いい、ほとんどの整骨院・接骨院の窓口では、病院やクリニック、診療所などの保健医療機関を受診した時と同じように一部負担金のみ支払うことで、施術を受けることができるのです。柔道整復師は、患者に代わって保険者へ請求を行うため、患者には「療養費支給申請書」に自署または捺印をいただく必要があります。

一部負担金取り扱いの注意点

整骨院・接骨院の窓口での事務の負担軽減を考慮され、患者が一部負担金を支払う時の10円未満の金額は、四捨五入して取り扱うことになっています。また、窓口において10円未満は四捨五入を行う旨の掲示を行い、被保険者等との間に混乱のないようにすることが必要です。つまり、一部負担金(窓口金額)とは、保険施術費用に保険割合を乗じた金額を、四捨五入して10円単位にした金額となります。

また、患者から徴収する一部負担金は、減免したり超過したりしてはいけません。つまり、一部負担金を値引きしたり、余分に受け取ってはいけないということです。

【整骨院・接骨院】自費メニューの料金表設定ポイント

自費メニューを導入する時に、適切な料金設定をしなければ、せっかくの良いメニューでも消費されずに終了してしまいます。高いなと思われてもいけませんが、逆に安くしすぎて導入費用を回収できなかったり、単価に合わず人手を無駄につかってしまったりしてしまいます。そうならないよう、自費メニューの料金設定のポイントを紹介していきます。

コンセプトを明確にする

自費メニューの料金設定をする際、コンセプトをしっかりと考える必要があります。

コンセプトとは、自費メニューをどういったものにするか、全体的な考え方のことをいいます。自費メニューの場合、どういった方々に提供するのか、年齢・性別・職業・生活レベルなど細かく明確にしていきます。そして、そのコンセプトに見合った料金を考えて設定していく方が良いでしょう。整骨院・接骨院の立地に適しているか、自費メニューの導入費を回収できる程度の料金か、他院と比べてどうかなど検討すると適切な料金設定ができます。

保険施術と自費メニューの違いを明確化

自費メニューを新しく導入しても、患者が保険施術とあまり違いが分からず、認知されなければ意味がありません。自費メニューの「料金や施術効果」を認識していただく必要があります。つまり、保険施術よりも施術効果があるため、料金が高くなることをしっかりと説明していきます。

院内掲示やホームページ、SNSなどで保険施術と自費メニューの違いを明確化し、患者から違いが分かるように工夫しておきましょう。

急なメニュー・価格転換はしない

自費メニューをすぐに導入したり、自費メニューの売り上げをアップさせるために価格を上げたりするのはやめましょう。勉強会やセミナーに行くと、すぐにでも教わった自費メニューを導入したくなりますが、慎重になって考えた方が望ましいです。

自費メニューで売り上げをアップしようとすると、少なからず保険施術をしてきた患者の離反が起きてしまいます。利益の追求だけでなく、まずは患者をより大切にすることを心掛けて、患者の離反を防止しつつ、上手に自費メニューを取り入れていくようにしましょう。

備品導入費用の回収には時間を要する

基本的に、整骨院・接骨院で備品を導入して自費メニューを展開していく場合、ある程度費用が掛かります。よって、導入費用を回収するのに時間が掛かってしまいます。例えば、何か新しい機械を導入しようとしたり、鍼灸を導入しようと養成学校に通って資格を取得したりすると、それで数十万~数百万円の導入費用が掛かってしまいます。更にそれを回収しようとすると、かなりの時間が掛かることが予想できます。備品の導入を検討する際は、しっかりと事前に下調べを行い、費用対効果を考え、自分の予算と相談して失敗しないようにしましょう。

保険施術・自費メニューともに領収書発行が義務

厚生労働省の「柔道整復師の施術に係る療養費について」の資料によると、柔道整復師の施術において、平成23年(2011年)9月1日以降から、療養費の一部負担金の徴収する際は領収書を無償で交付するように義務化されました。書式も定められていて、保険施術の合計金額を記載した上、一部負担金と自費メニュー(保険外施術)の金額を記載して内訳が分かるようにしなければなりません。また、一部負担金と自費メニュー(保険外施術)の金額を合わせた合計金額を最後に記載することになっています。

まとめ

整骨院・接骨院は、療養費を取り扱って保険施術を行っていますが、適正に患者から費用を徴収しなければいけません。間違った徴収方法をしてしまうと、不正行為とみなされます。そうならないよう、しっかりと療養費の取り扱いについて学びましょう。

自費メニューを導入する際は、コンセプトを明確にして費用対効果を考え、慎重に行っていきましょう。特に料金設定は、適切に行わなければ自費メニュー自体が売れなくなってしまいますので、ポイントを押さえておきましょう。

<参照元>

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/18/dl/kekka3.pdf

https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/dl/111116_01.pdf

https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kinki/shinsei/shido_kansa/judo/documents/300524_3-2_jyuusei.pdf

https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kinki/shinsei/shido_kansa/judo/documents/h22_0524.pdf

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/jyuudou/index.html

https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kinki/shinsei/shido_kansa/judo/documents/h22_0524.pdf

https://www.judo-ch.jp/sekkotsuinsrch/useful/22745_judo_045/

https://www.zenjukyo.gr.jp/madoguchiryokin/#i-2

https://mediva.co.jp/komatsu-blog/2008/09/post.html

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