非特異性腰痛に対する治療は?

2017年にアメリカで出された非特異性腰痛に対する治療ガイドラインでは、痛みが慢性的(痛みが12週以上続いている状態)な場合、まず治療の第一選択としてはエクササイズ、包括的なリハビリテーション、マインドフルネス(瞑想の一種)、太極拳やヨガなど様々な投薬以外の治療法が推奨されています。しかしながらどれが他よりも優れているという研究報告はありません。投薬については、上記の治療にてうまい反応が得られなかった時に処方するように推奨されています。

なぜこのように推奨される運動にバリエーションがあるのかと言えば、ぞれぞれの運動自体がある関節の姿勢や筋力を改善するという細かい話ではなく、運動自体によって全身のバランス能力、筋力、柔軟性などの機能が向上するためということと(2)、運動によって脳などの神経系への疼痛緩和作用がある(3)ためです。つまり何が言えるかというと、ある病態(ヘルニアや分離症など)などの影響がない非特異性腰痛と診断された場合は、なんでもいいので毎日しっかりと運動することで腰痛が改善することが多いのです。

(1)Qaseem A, Wilt TJ, McLean RM, Forciea MA, Clinical Guidelines Committee of the American College of P. Noninvasive Treatments for Acute, Subacute, and Chronic Low Back Pain: A Clinical Practice Guideline From the American College of Physicians. Ann Intern Med. 2017;166(7):514-530.

(2)Pedersen BK, Saltin B. Exercise as medicine – evidence for prescribing exercise as therapy in 26 different chronic diseases. (1600-0838 (Electronic)).

(3)Naugle KM, Fillingim RB, Riley JL, 3rd. A meta-analytic review of the hypoalgesic effects of exercise. J Pain. 2012;13(12):1139-1150.