肩が痛くて病院に行ったら診察で”肩の腱が切れています”と言われ、注射、リハビリまたは手術が行われることがあります。それではどのような各年齢どのような割合で腱板損傷が見つかるのでしょうか?

年齢と共に増えていく腱板損傷

日本のある村で行われた健康診断で、664人(男性241人、女性422人 平均年齢69.5歳)を対象に超音波にて肩にある腱板を調べた研究があります(1)。結果として、20代から40代では0%、50代では10.7%,60代では15.2%,70%では26.5%そして80代では36.6%と年齢が上がるにつれて発生率も上がっています。

年齢別にみた腱板損傷の発生率 Minagawa H, Yamamoto N, Abe H, et al. Prevalence of symptomatic and asymptomatic rotator cuff tears in the general population: From mass-screening in one village. J Orthop. 2013;10(1):8-12.より図を引用

半分以上は痛くない?

しかし、ここでもう一つ興味深い事実もあります。50代以上の腱板損傷の人の中で無症候性と呼ばれる”現在痛みがない状態”の人が半分以上で、年齢が上がるにつれその割合は増えていきます。つまり、腱板が切れていても痛みがない人はたくさんいるということです。

腱板損傷の各年代における症状がある人(Symptomatic)と症状がない人(Asymptomatic)の違い Minagawa H, Yamamoto N, Abe H, et al. Prevalence of symptomatic and asymptomatic rotator cuff tears in the general population: From mass-screening in one village. J Orthop. 2013;10(1):8-12. より引用

まとめ

このように肩が痛い場合、診察の結果腱板損傷という診断がつくことがあります。この現象は加齢とともに割合が高くなってきます。しかし、腱板が切れている人の中には、痛みが全く出ない人も存在します。そのため、腱が切れている=手術をしてつなぐ という簡単な図式にはなりません。そのため担当の医師としっかりと治療方針について話し合う必要があります。

(1)Minagawa H, Yamamoto N, Abe H, et al. Prevalence of symptomatic and asymptomatic rotator cuff tears in the general population: From mass-screening in one village. J Orthop. 2013;10(1):8-12